パクリを指摘するための高いハードルとは [心に残る1コマ]
久しぶりに渋谷直角の
「デザイナー渋井直人の休日」全2巻を読み返したがしみじみ面白かった。
特にツボだったのが
主人公のデザイナーの作品がパクリだとTwitterで炎上する話。
主人公はスタッフにパクリだったと認めるものの、
それは依頼者の「アメリカンポップカルチャーへのリスペクトをストレートにオマージュしてほしい」みたいな強いこだわりによるものだったと事情を説明する。
主人公の説明に納得したスタッフは依頼者を非難するが、
主人公は「デザイナーはアーティストより上じゃない!カンチガイしちゃダメだよ!」という名言を吐き出す。
依頼者は若手アーティストでしかもノーギャラの仕事。
怒って当然だが主人公はそうしない。
主人公、渋井直人のキャラクターがよくわかる話ですやね。
この後はよくあるネット炎上の流れがリアルに描かれる。
理解するファンもいるがTwitterでボコボコにされてアカウントを消してしまう。
こういう人間の悪意を描かせたら作者の渋谷直角の右に出るものはいないのだが、この漫画はその辺がややマイルドで読み易い。オススメの作品だ。
さて、なんか似たような話を聞いたなと思った。
BSアニメ夜話というTV番組でで1988年ごろのビデオアニメ、
「トップをねらえ!」の内幕が語られた時の話だ。
アニメで使う曲をミュージシャンに依頼するのだが、
既成の曲を挙げてイメージを伝えると、
見事にそれに似た、少し違った曲が出来上がってくるという。
今回の渋井直人の話と似てないだろうか。
音楽もパクリ騒動が色々あるけども、こういうパターンも少なくないと思う。
まあ所詮パクリはパクリとぶった斬ることも出来る。
しかし「二番煎じはパクリ、三番煎じからはジャンル」なんてことも昔から言われているのだ。
(画像は山田玲司「絶望に効くクスリ」より、絵本作家五味太郎インタビュー回のもの)
そもそもパクリというからには指摘するネタ元がオリジナルだという確証はあるのか。
オリジナルでなければそれはパクリではなく、ジャンルだったということだ。
そしてオリジナルと言い切れるからにはネタ元の誕生前の半世紀にわたる過去の作品を熟知していないといけないと思う。
今回は無知ゆえから来るパクリの指摘が結構気になるという話だ。
このブログでも1980年代の作品の記事に、近年のメガヒット作品のパクリだとコメントがついたことがあった。下手な冗談と思いたいが。
(画像はカトリーヌあやこ「カトリーヌが行く!」)
以前他所で荒木飛呂彦「魔少年ビーティー」の「そばかすの少年事件」を紹介したら、藤子不二雄A「魔太郎がくる!!」の「ヤドカリ一家」にそっくりだという指摘が相次いだことがあった。
「ヤドカリ一家」はイギリスの小説家、
ヒュー・ウォルポールの「銀の仮面」に影響を受けた作品というのは結構指摘されているようなのだが。
荒木飛呂彦も「魔太郎」をリスペクトしての「魔少年」なのだと思うが、「銀の仮面」もおそらく読んでいる。著書「荒木飛呂彦の漫画術」の冒頭でヘミングウェイの「殺人者」を紹介しているのだが、1961年に発売された「世界短編傑作集〈第4〉」という短編集には「殺人者」と「銀の仮面」が同時収録されているのだ。そして銀の仮面はジョジョの石仮面の元ネタになったとも考えられる。
話を戻し繰り返すが、
藤子A&荒木がネタ元にしたと思われる「銀の仮面」が完全無欠のオリジナルかどうかは、作者のヒュー・ウォルポールの生誕の前後50年の作品に詳しくなければ判断できない。
半世紀もするとほとんどの作家、作品は人々に認識されなくなる。
トキワ荘以前の漫画家は手塚治虫しかいなかったみたいに綺麗さっぱり。
手塚治虫が憧れた岡本一平。手塚の師匠である酒井七馬。手塚のライバルと呼ばれた福井英一。
俺だってよく知らない。
例えばの話だが、今から50年後は尾田栄一郎だけ名前が残って、
久保帯人や岸本斉史を知るのは余程のマニアなんてことになるのかもしれない。
(手塚治虫が亡くなった時に石ノ森章太郎が描いた短編「風のように…」より)
パクリだと指摘する時、指摘する側も試されている。
「銀の仮面」の件で指摘された方々は結構齢を重ねた漫画読みだと思うのだが、こういう間違いを犯すのは慢心というほかない。自分も陥り易い罠だと自戒に努めたい。
そういえばこないだKindle Unlimitedで読んだマーク・トゥエインの「人間とは何か?」の漫画版が面白かったな。「王子とこじき」「トムソーヤの冒険」で知られるトゥエインが「人間と機械は大差ない」と匿名で書いたというこの本。
「シェイクスピアの作品は創造ではなく模造。彼はなーんも作っちゃいない」「在り物を使って最高水準のタペストリーを編み上げたに過ぎない」ってすごいことを言っていた。
「デザイナー渋井直人の休日」全2巻を読み返したがしみじみ面白かった。
特にツボだったのが
主人公のデザイナーの作品がパクリだとTwitterで炎上する話。
主人公はスタッフにパクリだったと認めるものの、
それは依頼者の「アメリカンポップカルチャーへのリスペクトをストレートにオマージュしてほしい」みたいな強いこだわりによるものだったと事情を説明する。
主人公の説明に納得したスタッフは依頼者を非難するが、
主人公は「デザイナーはアーティストより上じゃない!カンチガイしちゃダメだよ!」という名言を吐き出す。
依頼者は若手アーティストでしかもノーギャラの仕事。
怒って当然だが主人公はそうしない。
主人公、渋井直人のキャラクターがよくわかる話ですやね。
この後はよくあるネット炎上の流れがリアルに描かれる。
理解するファンもいるがTwitterでボコボコにされてアカウントを消してしまう。
こういう人間の悪意を描かせたら作者の渋谷直角の右に出るものはいないのだが、この漫画はその辺がややマイルドで読み易い。オススメの作品だ。
さて、なんか似たような話を聞いたなと思った。
BSアニメ夜話というTV番組でで1988年ごろのビデオアニメ、
「トップをねらえ!」の内幕が語られた時の話だ。
アニメで使う曲をミュージシャンに依頼するのだが、
既成の曲を挙げてイメージを伝えると、
見事にそれに似た、少し違った曲が出来上がってくるという。
今回の渋井直人の話と似てないだろうか。
音楽もパクリ騒動が色々あるけども、こういうパターンも少なくないと思う。
まあ所詮パクリはパクリとぶった斬ることも出来る。
しかし「二番煎じはパクリ、三番煎じからはジャンル」なんてことも昔から言われているのだ。
(画像は山田玲司「絶望に効くクスリ」より、絵本作家五味太郎インタビュー回のもの)
そもそもパクリというからには指摘するネタ元がオリジナルだという確証はあるのか。
オリジナルでなければそれはパクリではなく、ジャンルだったということだ。
そしてオリジナルと言い切れるからにはネタ元の誕生前の半世紀にわたる過去の作品を熟知していないといけないと思う。
今回は無知ゆえから来るパクリの指摘が結構気になるという話だ。
このブログでも1980年代の作品の記事に、近年のメガヒット作品のパクリだとコメントがついたことがあった。下手な冗談と思いたいが。
(画像はカトリーヌあやこ「カトリーヌが行く!」)
以前他所で荒木飛呂彦「魔少年ビーティー」の「そばかすの少年事件」を紹介したら、藤子不二雄A「魔太郎がくる!!」の「ヤドカリ一家」にそっくりだという指摘が相次いだことがあった。
「ヤドカリ一家」はイギリスの小説家、
ヒュー・ウォルポールの「銀の仮面」に影響を受けた作品というのは結構指摘されているようなのだが。
荒木飛呂彦も「魔太郎」をリスペクトしての「魔少年」なのだと思うが、「銀の仮面」もおそらく読んでいる。著書「荒木飛呂彦の漫画術」の冒頭でヘミングウェイの「殺人者」を紹介しているのだが、1961年に発売された「世界短編傑作集〈第4〉」という短編集には「殺人者」と「銀の仮面」が同時収録されているのだ。そして銀の仮面はジョジョの石仮面の元ネタになったとも考えられる。
話を戻し繰り返すが、
藤子A&荒木がネタ元にしたと思われる「銀の仮面」が完全無欠のオリジナルかどうかは、作者のヒュー・ウォルポールの生誕の前後50年の作品に詳しくなければ判断できない。
半世紀もするとほとんどの作家、作品は人々に認識されなくなる。
トキワ荘以前の漫画家は手塚治虫しかいなかったみたいに綺麗さっぱり。
手塚治虫が憧れた岡本一平。手塚の師匠である酒井七馬。手塚のライバルと呼ばれた福井英一。
俺だってよく知らない。
例えばの話だが、今から50年後は尾田栄一郎だけ名前が残って、
久保帯人や岸本斉史を知るのは余程のマニアなんてことになるのかもしれない。
(手塚治虫が亡くなった時に石ノ森章太郎が描いた短編「風のように…」より)
パクリだと指摘する時、指摘する側も試されている。
「銀の仮面」の件で指摘された方々は結構齢を重ねた漫画読みだと思うのだが、こういう間違いを犯すのは慢心というほかない。自分も陥り易い罠だと自戒に努めたい。
そういえばこないだKindle Unlimitedで読んだマーク・トゥエインの「人間とは何か?」の漫画版が面白かったな。「王子とこじき」「トムソーヤの冒険」で知られるトゥエインが「人間と機械は大差ない」と匿名で書いたというこの本。
「シェイクスピアの作品は創造ではなく模造。彼はなーんも作っちゃいない」「在り物を使って最高水準のタペストリーを編み上げたに過ぎない」ってすごいことを言っていた。
33年前の謎「しあわせのかたち」にお叱りの手紙を送った有名人は誰なのか? [心に残る1コマ]
桜玉吉の「しあわせのかたち」2巻に収録されているネクタウサギの話の中で、
>単行本1巻が発売されて間もなく、ある有名人の方から、直筆で「おしかりの手紙」をもらっちゃいました。さて、その有名人とは誰でしょう!?(本当)
というクイズがあった。
直後に担当編集者の横槍が入ったという体になり、
答えが明らかにされないまま33年の月日が経過している。
(雑誌掲載はファミコン通信1989年7月7日14号)
編集者曰く、
>その話は丸くおさまったんですから、逆なでするよーなコトやめてくださいよおぉぉ!
だそうである。
「しあわせのかたち」はパロディの多い漫画である。
ネタ元にされた有名人がクレームをつけたという理解なのだが、
漫画でギャグにするぐらいなので大したクレームではなかったのだろう。
ただ、相手が悪意を持ってゴネれば会社に迷惑をかけかねない問題になるぐらいのレベルだとは思われる。だから編集者がピリつく。
果たしてこの有名人とは誰だったのだろうか?
玉吉曰く、
>ごめーん、ボクあの人のファンなんでついジマンしたくなっちゃうの。ホラア、あの人の本、4さつももってんだぞ!
「あの人の本、4さつ」という言葉のニュアンスから、
書籍を出している芸能人なのではないかと漠然と推理していた。
「しあわせのかたち」全5巻は巻数によってスタイルの変化が激しく、人によっては読みづらいと思う。自分はリアルタイムで読んでいない1巻だけあまり読み込んでいない。
そんな1巻をこないだパラパラとページをめくっていたら、
敬愛する「みなもと太郎」のことを書いていることに気がついた。
「おしかりの手紙」の差出人が、みなもと太郎だったらいいなと妄想してしまった。
70歳にして「艦これ」や「まどマギ」に熱中するフットワークの軽い人である。漫画史研究の本も出していた。クレームにかこつけてエールを送った、そんな話なんじゃないかと思った。
そういう方向で改めて考えてみたかったが、
やはりちょっと無理があるかもしれない。
「あの人の本、4さつ」という部分だ。
みなもと太郎のもうひとつの代表作「風雲児たち」(全30巻)は1979年からスタートしており、ホモホモ7と合わせても単行本の巻数が1989年の時点で4冊ということはないだろう。曲がりなりにもクレームを出した相手が読むことを想定しているのに、最近の本は買ってませんなんて微妙なファンアピールをしたら、焼け木杭に火ということになりかねない。
ちなみに松本零士ネタも多いが、同様の理由でこれも除外されるだろう。
やはり本というからには活字の本で、芸能人、あるいはクリエイターなのではないかと思う。
果たしてこの謎が明らかになる日は来るのだろうか。
改めて1巻に登場する有名人を羅列してみた。
子門真人
三遊亭円楽
関口宏
柘植久慶
渥美清
岡本太郎
黒木香
北方謙三
笑福亭鶴瓶
ないかなあと思う人ばかりだが、
以下の二人は有力とこじつけられないだろうか。
加山雄三→バイオハザードクリアするぐらいのゲーム好きなのでありうる
堀井雄二→作中でドラクエとオホーツクに消ゆをネタにしてるので候補に&当時はライターでもあり、ウィキによると名義こそ違うものの当時すでに6冊本を出している。
ちなみにクイズの出題者は柳生ヒロシで、漫画の中でボコボコにされている。
そのコマの欄外に小さく「こんなんかくから手紙くんだってば」と書かれている。
この辺もヒントなのかもしれない。
遣唐使が伝え紫式部も読んだエロ小説は主と朝寝がしてみたいの元ネタだった [心に残る1コマ]
テレビの歴史番組で紹介していた「遊仙窟(ゆうせんくつ)」が気になった。
忘れないうちにブログに書いておこうと思う。
TVを見た直後、ネットで検索してあれこれ調べたのに、
3時間ほど経ったら書名をすっかり忘れて、
しかも履歴を探してもなぜか見つからない。
遣唐使、エロ小説、源氏物語で検索してやっと見つけ出した。
遊仙窟は遣唐使が持ち帰ったエロ小説。
中国ではその後忘れられたが日本では大ブームを巻き起こし、貴族の一般教養とまでされたという。紫式部もこれの影響を受けて源氏物語を書いたんだと。
お話は、仙人にあらゆる接待を受けた男が、
最後に人妻と一戦臨もうとしたところカラスに邪魔されてオチがつく。…というものらしい。
「三千世界のカラスを殺し、主と朝寝がしてみたい」
高杉晋作の持ち歌として有名なこの歌詞も、なるほど遊仙窟から来てるわけですな。
勉強になった。
せっかくだから俺の三千世界のカラスフォルダに火を吹かせてみたいと思う。
あかね色の風/車田正美
「つまりモーニングセックスじゃ」という晋作のセリフが印象的。
時代考証的にはおかしいのだけれども、読者的にわかりやすい。
お〜い!竜馬/小山ゆう
晋作は竜馬の江戸遊学の時からちょくちょく登場しているが、歌うのは16巻、薩長同盟締結のために竜馬が奔走しているところで。余命幾許も無いことを悟り晋作を看護する愛人おうの。切ないシーンによく歌がマッチしている。
と、ここまで書いてあまり弾がなかったと気づく。
せっかくなのでこれ以降は印象的な漫画版晋作を紹介する。
るろうに剣心/和月伸宏
19巻の追憶編に登場。やっぱり血を吐く。歌いそうだが歌わない。少年誌じゃダメなのか?
アサギロ/ヒラマツミノル
新選組漫画で京都に到着した一行を出迎える謎の男として登場。単行本10巻。ずいぶん不思議な顔の造形である。歌うシーンは今のとこ無いような気がする。
学研まんが伝記シリーズ坂本龍馬/安田タツ夫とダイナミックプロ
この漫画で高杉晋作を知ったような気がする。馬面の気のいいあんちゃんとして描かれていて印象的なのだけれども、そのあと見た晋作像はどれも破天荒な危険人物として描かれてるので戸惑った。
この項は発見があり次第、追記していく予定。
二作目のジンクス、ガンブレイズウエストはなぜ打ち切られたのか [心に残る1コマ]
GUN BLAZE WEST 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)
- 作者: 和月伸宏
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2014/04/18
- メディア: Kindle版
泣く泣く手放した和月伸宏の「ガンブレイズウエスト」全3巻を買い直したので、電子化して読み返す。二作目のジンクスな打ち切り漫画ではあるが、俺はけっこう好きなのです。終わるべくして終わった漫画だとは思うけど。
何がヤバいって、
冒頭で憧れの兄貴の別れ、と、
ワンピースと同じことやってるだけでもヤバいのに、
ワンピースが1話で終わらせたことを数話かけてやってるんだもん。
しかもワンピのシャンクスは強いけど、
ガンブレイズのマーカスは弱い。
こういうキャラは普通、一見弱く見せて脳あるタカは爪を隠すキャラであるべきだと思うのだが。
マスターキートンみたく。
読み返してみて、
しみじみマーカスいらないよなあと思う。
どうせ死ぬんでしょって、最初から分かるし。
ガンブレイズウエスト単行本に収録されている作者のエッセイを読んで気になったことが。
主人公のビューと、マーカスが特訓でひたすら走るシーンがありますが、
あれは当時よく流れていた「プロバイダーゼロ」のCMが元ネタなんだそうです。
作者曰く、
>にしても、プロバイダーゼロのCMはホント大好きでした。ビデオとっておけばよかった。残念後悔。
これが2001年に出版された2巻でのコメント。
20年経った今ならYouTubeで見れんじゃね?
んで、探してみたらあった。
なるほど、すっかり忘れていたが見た記憶がある。
和月は「プロバイダー0」と書いていたけど実際は「プロバイダーZERO」
なんとマーカスのモデルになったと思われる俳優は名優スティーブ・ブシェミ。
監督は中島哲也。
音楽は菅野よう子。
豪華すぎる。
なるほど、これを漫画化したいという気持ちはわかる。
作風にあってないとも思うけど。
だったらマーカスを相棒にしたバディ物にするべきだったよな。
それで盛り上げに盛り上げて殺す。
マーカスの死が白けるのは予定調和だから。
時間が来たから死にました、でしかないからなんだよな。
特訓シーンも走ってばかりでリアリティがない。
ガンマンっぽさが全くない。
パイナップルアーミーみたいな特訓シーンがあれば、読者も真似したくなって引き込まれたと思うのだが。。。
GUN BLAZE WEST 全3巻完結 (ジャンプ・コミックス) [マーケットプレイスセット]
- 作者: 和月伸宏
- 出版社/メーカー: 集英社
- メディア: コミック
週刊少年ジャンプ 2001年 2号 No.2 新連載 ガンブレイズウエスト 和月伸宏
- 出版社/メーカー: ノーブランド品
- メディア:
タグ:和月伸宏
みなもと太郎出演の特撮TV映画「大怪獣アゴン」 [心に残る1コマ]
昔の学研の学習漫画、
「テレビ特撮のひみつ」で紹介されていた
「《強化ガラスでミニチュアビルを作って一気に破砕する技法》」を使った映画ってなに?っていう質問がTwitterで話題になっていた。
正解は「大怪獣アゴン」だった。
どこかで聞いたタイトルだなと思ったら、
みなもと太郎先生が「挑戦者たち」に書いていた、バイトで出演した幻の映画だった。
YouTubeでオープニングだけ見ることができる。
タイトルがガシャーンと崩れるのが、例の「強化ガラスを一気に粉砕する技法」のようだ。
「テレビ特撮のひみつ」で紹介されていた
「《強化ガラスでミニチュアビルを作って一気に破砕する技法》」を使った映画ってなに?っていう質問がTwitterで話題になっていた。
正解は「大怪獣アゴン」だった。
どこかで聞いたタイトルだなと思ったら、
みなもと太郎先生が「挑戦者たち」に書いていた、バイトで出演した幻の映画だった。
YouTubeでオープニングだけ見ることができる。
タイトルがガシャーンと崩れるのが、例の「強化ガラスを一気に粉砕する技法」のようだ。
放送50周年記念企画 甦るヒーローライブラリー 第26集 アゴン Blu-ray
- 出版社/メーカー: TCエンタテインメント
- 発売日: 2017/12/22
- メディア: Blu-ray
スーパーファミコンの元ネタは黄金バット? [心に残る1コマ]
桜玉吉の「しあわせのかたち」4巻(1993年)の小咄、非常によく出来ていて好きなのだが、
これの元ネタがあったと知る。28年も経って!
黄金バットの敵キャラクター、ナゾーというらしい。
適当にそれっぽいキャラクター描いてるのかと思った。
黄金バットといえば月光仮面より古い異形のヒーローの元祖、
紙芝居発とか、そんな知識しかない。
1947年、それまであった黒バットというキャラクターのマイナーチェンジとして生まれた作品らしい。黒から黄金に?ある意味スーパーサイヤ人の元祖?
というか、
そもそもスーパーファミコンのマークもナゾーからインスパイアされてるの?
という衝撃。どうなんだ。まったく配色が一緒なんですけど!
しかも「瞳」「顔」と表記してる。
こないだ斎藤あきら先生のアシスタント回想漫画、「仕事人参上!」をKindle Unlimitedで読んだんですよ。面白かったなあ。その3巻に黄金バットの原作者?永松健夫さんも出てきました(明治45年生まれ!)。この漫画はオススメです。
これの元ネタがあったと知る。28年も経って!
黄金バットの敵キャラクター、ナゾーというらしい。
適当にそれっぽいキャラクター描いてるのかと思った。
黄金バットといえば月光仮面より古い異形のヒーローの元祖、
紙芝居発とか、そんな知識しかない。
1947年、それまであった黒バットというキャラクターのマイナーチェンジとして生まれた作品らしい。黒から黄金に?ある意味スーパーサイヤ人の元祖?
というか、
そもそもスーパーファミコンのマークもナゾーからインスパイアされてるの?
という衝撃。どうなんだ。まったく配色が一緒なんですけど!
しかも「瞳」「顔」と表記してる。
こないだ斎藤あきら先生のアシスタント回想漫画、「仕事人参上!」をKindle Unlimitedで読んだんですよ。面白かったなあ。その3巻に黄金バットの原作者?永松健夫さんも出てきました(明治45年生まれ!)。この漫画はオススメです。
バオー来訪者は打ち切りじゃない説を調べてみた。 [心に残る1コマ]
荒木飛呂彦先生のバオー来訪者のゆっくり動画を作った。
バオー来訪者は短命に終わったジャンプ漫画の中でも、破綻の少なさがトップレベルの、完成度の高い作品として知られている。それはジョジョの奇妙な冒険の2巻までの作劇を見てわかる通り、打ち切りを想定して描かれているからという解釈をしていた。
動画でもそのことについて触れるつもりでいたので、一応手持ちのインタビュー記事や、ネット検索で最低限事実確認をしてみた。ちょっと引っかかっていたのは、初連載作品である「魔少年BT」を振り返っての、「制作状況が破綻していたので、あれ以上続けろと言われたら困った」〜みたいなコメントだ。
あれこれネットを調べてみると、「打ち切りではない」と断言している人を発見。
その人は文庫版で読んでいたようなので、ひょっとしたら文庫版の後書きにソースがあるのかなと購入しかけた。その前に念のため、文庫版の後書きについて感想を書いている人を探してみる。当時のジャンプの概念を覆すような新事実なので、書かれていたら触れずに済ますということはまず考えられないような気がするのだが…。そんなことを書いている人は見つけられなかったのだった。
で、動画を公開したところ、
>荒木先生がバオーは打ち切りじゃなくて最初から短期連載作品として作ったってどっかで言ってましたよ
というコメントをいただいた。
どっかってどこだYO!ヾ(゜Д゜#)ノ
でで、
連載終了して一年以上経つバオーを表紙にして特集したというすごい雑誌、「ファンロード」の対談記事の書き起こしがあるのだが、それには以下のように書かれている。
>短い連載だったにもかかわらず、中途はんぱな打ち切りラストではなく、ジャンプの作品の中でも理想的な完結をむかえた作品であるかららしいんですが……。
>荒木「ああ、あれはラストだけは考えてたの。こういう終わり方にするんじゃないかなって……」
打ち切りを想定して描かれたという風に読めるのだが、
もし「どっか」で荒木先生が「打ち切りではなかった」と言っていたとすると、前言を撤回したということになる。
インタビュアーの「短い連載だった」を「短期連載」と誤読した読者がいたという話なのだろうか?
短期連載という解釈だと、その後の「にもかかわらず」と矛盾した文章になる。
もしくは、前述の魔少年BTのコメントとごっちゃになっているかだ。
(念の為、魔少年BTも打ち切りには違いない)
荒木先生は勿論カリスマであり、当然熱狂的なファンが多い。
バオーは世間一般では打ち切り漫画だと思われていると思う。
打ち切りでないのだとしたら、バオーが語られる時に真っ先に名誉回復のお題目になっているのが自然だと思うのだが…、「バオー 打ち切り」で検索しても、それを否定する記事はほとんど見かけない。
…とまあ、ここまで書いてみたが、意外と文庫版の後書きに「打ち切りではない」とあっさりそう書いてあるのかもしれない。でもそれは前言撤回であるから、私はベストを尽くしたのだと思いたいッ。
ソースを知っている方がいらしたら、ぜひコメントをいただきたい。
<追記>
文庫版の後書きを確認しましたが、打ち切りを否定する記述はありませんでした。
もう一つ。
「バオー=馬黄精」説について。
これも少数ではあるが見かける説。
夢枕獏先生の小説、
「闇狩り師」に登場する「馬黄精(ばおうせい)」がバオーの由来とする説というのがあるのだ。
これは、原作に忠実だという来留間慎一先生のコミカライズ版を取り寄せて確認してみた。ちなみにコミカライズは1986年の連載開始だが、小説のスタートは1984年1月。バオーの連載は1984年の末である。
馬黄精という妖怪の卵が体内に入ると、馬絆(ばはん)という妖怪になるという設定だった。
寄生虫バオーに脳に寄生されて、ある種のモンスターとなるバオー来訪者の設定に似てるといえば似てる。まあでもよくある構成ではある(馬黄精も実際にそういった伝承があるのかもしれないし)。
ただ、闇狩り師の話の構成はバオーとまるで違う。
闇狩り師は簡単にいえば「妖怪探偵」モノで、妖怪に取り憑かれたアイドルを元に戻す依頼を受けた主人公が、ヤクザの溜まり場で乱闘したりして情報収集。事件の黒幕は馬絆化したアイドルオタクだったという話の流れ。主人公は生まれ持った強靭な肉体と中国拳法で馬絆に立ち向かう。
そんなオチだったのだが、闇狩り師の夢枕獏先生は、バオー来訪者の2巻の解説文も書かれているのである。面白いなと思ったので、動画完成間際までこのプロットを残したまま作業を続けていたのだが、何度も自分の作った動画を繰り返し見ていて、どうもこの部分だけスッキリしないなと思った。
バオーは「バイオテクノロジー」から命名したということは何度も荒木先生が語っていることである。当時のスーパー戦隊が「超電子バイオマン」であり、こっちの方が違和感がない。ダブルミーニングというのが一番リアリティがあるが、どこまで言っても悪魔の証明的な話だ。大体、名前をもじったとしてどうだというのだ。
荒木先生も言ってない、夢枕先生も触れてない。
この時期の夢枕先生は圧倒的な人気作家だ。熱心なファンが指摘して、両者の間で何かしらやりとりがあって双方納得された話なのかもしれない。そんな事実確認できないような話を今更俺が取り上げても、なんか些少なことをさも自分の手柄でもあるかのようにイキって吹聴するみたいで俺が損するだけである。というわけで、動画の完成直前にその部分をざっくり削除した。
ででで、
そういう文脈でバオー2巻の夢枕獏先生のコメントを読むと、また味わい深いのである。
>この異様な迫力を持った物語を、ぼくは少年ジャンプ連載時から注目して読んでいた。絵柄もストーリーも遠慮ないのがよかった。おそらくは、この作者が何年もあたためていたものが、この作品でいちどに噴き出したからであろう。
>小説の説得力が文体によって生まれるのなら、漫画の説得力は絵であると思う。どのような絵を読者の目の前に差し出せるかである。その絵の説得力が、そのまま、その漫画の持つ説得力になる。小さな理屈はどこかに消えてしまう。
>そういう意味で、寄生虫バオーの絵を見た時、その不気味さ、つまり説得力にぼくはうなってしまった。このような絵を見せられれば、読者はその作家を信用してしまうのである。(後略)
失礼ながら、コミカライズ版の闇狩り師を読んで、馬黄精の設定についていまひとつピンとこないものがあった。妖怪なのだから生態が明かでないのは仕方ないのかもしれないが。闇狩り師原作小説を読んでいない自分にとって、寄生虫バオーの方が、説得力が圧倒的なのである。これは夢枕先生が本領を発揮できるのは文章でこそ、ということもあるのだと思う。
でででで、
闇狩り師のコミカライズ版を読んで、
どっちかというと初期の岩明均先生の方が闇狩り師に強い影響を受けているんじゃないかと思ってしまった。
これも話が長くなる&悪魔の証明な話なので割愛。
出ませいの起源、でませい! [心に残る1コマ]
最近、横山光輝作画&辻真先原作で、1972年ごろに連載開始された「戦国獅子伝」を購入。めちゃくちゃ傑作であるが、当時の横山氏のスケジュール的な都合で早めに終了したという。もったいない。
原作の辻真先氏は、アニメ版のデビルマンの脚本家として永井豪が絶賛したのも納得という知識量&エログロOKの人。戦国獅子伝もエログロ版三国志とも言うべき傑作なのだが、子供の頃はその内容から買うことは出来なかった。架空戦記ものなのかなと思っていたら、読み返して史記をモチーフにしていると気づく。横山光輝「史記」と読み比べてみるのも楽しい。
(画像は永井豪「激マン」)
今回電子化のため読み返していたら、気になるコマがあった。
アマゾネスな国で、
男狩りをしている兵士の、
「出ませい」というセリフ。
中高生ぐらいの頃に読んだ、「ゴーストスイーパー美神」4巻(1992年)で、
小竜姫の「カトラス、出ませい!」と言うセリフが気に入っていて、あまり他で聞いたこともない言い回しなので、起源的なものがあるとしたら何なのか、気になっていた。
戦国獅子伝が元ネタ、とはあまり思わない。
もっと普通に時代劇とかで言うのかもしれないし。
が、少なくとも漫画で見たのは初めてで、ちょっと報告したくなったので記事にしてみた。
でえ、
「出ませい」で検索すると、
近年「Fate」という人気ゲームで、ニトクリスなるキャラクターの台詞として有名らしく、Yahoo!知恵袋で元ネタを聞いている人がいた。
回答者が複数人いるが、誰もGS美神や戦国獅子伝について触れてる人がいないことから、回答の正しさがどうかは置いておいて、ある程度マイナーなワードだという確信は持てた。
誰か戦国獅子伝より古い「出ませい」を知ってる方がいらしたら、出ませい!
<2022/1/23追記>
矢口高雄「マタギ列伝」にも出ませいを発見。
戦国獅子伝と同じで1972年の作品。この年に一体何があったのか?
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デンプシーロールは実在したのか? [心に残る1コマ]
デンプシーロールのジャック・デンプシーのゆっくり動画を作ってみた。
参考にしたのはジャック・デンプシーの自伝。
「拳聖デンプシーの生涯」。1984年の本。
いろいろ試行錯誤した。
まず見る人にとって興味があるのは、
デンプシーロールがいつ、どのようにして編み出されたかという事に尽きると思う。
だが、自伝にはデンプシーロールという単語は一切出てこない。
そもそもデンプシーロールと呼ばれたボクシング技術は実在するのかという疑問がある。
漫画に初めてデンプシーロールの名前が登場したのは安紀宏紀の「ナックルNo.1」だという。
ところが同時期に連載していた車田正美の「リングにかけろ」でジャック・デンプシーの名前を引用した時、「新・栄光なき天才たち」や「拳児」に引用された時、いずれもデンプシーロールという名称は出てこない。おかしくないだろうか。それほどの名ボクサーの代名詞的な技が出てこないというのは。拳児に至っては、デンプシーといえば「ショベルフック」という事になっている。さらにナックルNo.1ではガラガラヘビの動きを見てデンプシーが考案した技という事になっているそうで、いかにも嘘くさい。というかそれは嘘だ。
★(2021.4.15追記)
「新装増補版 謎の拳法を求めて: 武の人・松田隆智の足跡を辿る」によると、「拳児」原作者の松田氏がショベルフックを知ったのは1957年の19歳の時。ジャック・デンプシー著「私のボクシング」(1953年出版)を読んでのことなのだそう。
子供時代のデンプシーが憧れたというジョンLサリバンは、いわゆるアウトボクシングに敗れたのだという。それまでのボクシングは重心を後ろにかけパンチを交換するという、愚地独歩vsリチャード・フィルススタイルに近いもので、サリバンから王座を奪取したボクサーを卑怯者と非難する者もあったという。
ヒット&アウェーやアウトボクシングを技とは言わない。
とりあえず漫画で「出たー!ヒット&アウェーが炸裂!」みたいには言わない。
前傾して頭を振り、左右からパンチを繰り出すというデンプシーロールは、当時のインパクトはあったのだろうが、今の時代では当たり前すぎて、「技」というよりも、「スタイル」と言ったほうが正しいニュアンスなのかもしれない。
前傾姿勢で頭をふるボクシングスタイルを、当時デンプシー以外に使っているボクサーがいておかしくない。自伝に書かれている感じでは、それほど特異なスタイルに見られているようには思えないからだ。想像するに、当時若手の間で流行のボクシングスタイルであったのが、王者ジェス・ウィラードをKOしたインパクトをもって、広く一般大衆に認知されたのではないか。そんなことを考えた。
それを10数分で語って視聴者にカタルシスを与えるのはちと難しい。
なので、自伝の中から、一番それっぽい箇所をデンプシーロール誕生の瞬間とした。
自伝の中では3箇所ぐらい、デンプシーを開眼させるかのようなトレーナーが出てくる。その中の一人、マーティン・ファレルというボクサーがいる。彼はドクことジャック・カーンの、デンプシーの前のパートナーだったが八百長試合をやってキャリアを終える事になったらしい。動画の中で「博打うちの〜」としているが、これはそこからのイメージによる勝手なキャラ付けである。
ドクの実家でデンプシー再生が始まった時、彼がデンプシーの腕を縛りつけてトレーニングを指導したことは伝説になっているらしい。しかし腕を縛りつけた事についてはデンプシーが自ら否定していた。
(用法は違うが、はじめの一歩に似たようなトレーニング風景がある)
が、高速のウィービング等のデンプシーロール的なムーブを強化指導したのは史実らしく、それらに尾ひれがついて伝説にまでなっているのなら、ここがデンプシーロール誕生の瞬間とするのが一番正しい可能性が高いと思った。
ちなみにマーティン・ファレルはデンプシーと戦ったこともあるボクサーのようだが、調べてみても該当するようなボクサーが出てこず、容姿についても全くの想像で次元大介をイメージして描いた。あとで新聞社のシーンで似たようなキャラを書いている事に気づいて、失敗したと思っている。。。
(自伝の裏取りをしていて、辻褄がよくわからない箇所も多い)
(さらに言うと、同じページで同じ人物の呼び名が名前だったり姓だったりアダ名だったりコロコロ変わって読みにくい。たぶん原文そのままで、ニュアンスの違いを表現しているのだろうけども。)
結末に関して。
王者ジェス・ウィラードを倒して、ひとまずめでたしめでたしという内容を目指した。
なのでのちにドクと喧嘩別れした後の相棒で、
ウィラード戦を盛り上げた興行師のテックス・リカードについては構成の都合上、御退場願った。
(画像は「新・栄光なき天才たち」だが、漫画の中でのリカードが変装してデンプシーに会いにくるシーンは自伝にも書かれていた!)
で、主人公に負けて視聴者にカタルシスを与えてくれる敵役、ウィラードなんだけども、調べるほどになんか弱そうなことがわかってしまった。なんと彼は試合から3年も遠かった挙句、試合前日に深酒をしていたという。木村政彦か!年齢も38歳ぐらいだったような。
そもそも主人公が最後に勝つことが分かってるのに、そんなデータを引用したら緊張感のカケラもないラストバトルになってしまう。なのでその辺は語らず、ジョン・ザ・バーバーの嫌がらせで心身ともに疲弊するデンプシーという筋書きにさせていただいた。
ジョン・ザ・バーバーが色々嫌がらせしてきたことは自伝にも書かれており、動画にもある通りドクが金策してお引き取り願っているのは史実である。トレドの惨劇以前から、デンプシーバッシングが起こっており、デンプシーが勢いに乗り名をあげるごとに彼の存在が邪魔だと考えるボクシングマネージャーは増えていったようだ。やはりこの辺を解決する政治力、バイタリティを持った「軍師」の存在は必要不可欠で、どちらかというとデンプシーロールというよりはドクロールの偉大さを知る動画になってしまった。
ちなみにそれでも世間的にはジェス・ウィラードが勝つと思われていたようで、やり手のテックス・リカードも王座防衛する算段で、今後の興業の打ち合わせをウィラードと行っていたらしい。
ウィラードは黒人の手から白人の手に王座を取り戻した男として抜群の知名度があり、その試合も45ラウンド制で、20ラウンドぐらいまで戦って勝ったというのだから、全盛期は強かったのだろう。ちなみに晩年は金に困って実業家として成功したデンプシーの元を訪ね、デンプシーの名を関したお酒のCMに出演するなんてことをやっていたんだそうだ。。。
このデンプシー自伝、拳児に書かれていた「戴冠後の新聞代オマケしてもらったエピソード」もそのまま書かれていてちょっと感動。
最後にキャラ造形に関して。
デンプシー、ウィラード、ドク以外は資料がなく、想像に頼った。
実際のドクはそれほど身長は小さくはないが、語り手なので可愛くデフォルメした。
デンプシーは残っている写真からしてけっこうイケメンだと思うのだが、拳児や栄光なき〜ではブサメンに描かれていて謎。だが自伝によると本人は鼻が上に向いていることをコンプレックスに感じており、鼻をお直ししたりなんかもしたらしい。。。
いま何人?
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ルパン三世カリオストロの城のパロディ漫画を集めてみた。 [心に残る1コマ]
TVでカリオストロの城がやっていた。
ルパンがやたら「ロリコン伯爵」って言ってるのが気になった。
宮崎駿監督が自分への戒めとして言わせてる気もする。
伯爵が女たらしだと言う食堂の姉ちゃんに、
「あら俺みたい、こんばんどお?」ってからかうシーンが好き。
ただあまり下心なさそうで、宮崎監督の若いねーちゃんに手を出すのは諦めねば感がある。
不二子がルパンと交際していた過去を伝えると、「(ルパンに)捨てられたの?」と聞くクラリス。すごいこと言うね。「泥棒はできないけどきっと覚えます」で有名な、言葉遣いがちょっとおかしいことで有名なヒロインですけど、これは不二子に対する嫉妬がちょっと入ってるのかもね。
さて、せっかくなので、名作「カリオストロの城」パロディをやってる漫画のコマを集めてみた。今以上に当時のマニアを熱狂させた作品なので、ほんの一部だろうけども。
幽遊白書(19巻)1994年
最終回付近でカリオストロのラストシーンを引用。
「なあクラリス」は少しクドイが、オマージュであることを強調する意図があったのか?
帯をギュッとね!(25巻)1995年
恒例の折り返し4コマでルパンネタを2本。
バスタード!(3巻)1989年
ダイアモン「伯爵」の従者が「ジョドオ」。
カリオストロ伯爵と従者のジョドーのオマージュだろう。
バスタード!(13巻)1993年
カリオストロでルパンが食事するシーンのオマージュ。
陸軍中野予備校(4巻)1988年
俺の中でベスト引用といえばコレ。
重傷を負った主人公が目覚めた時に飼い犬のコバヤシ丸に言うセリフ。
カリオストロの城と聞くとこれを連想する。
鈴木みその「あんたっちゃぶる」2巻(1993年)で当時の過熱ぶりを回想するコマがあったな。
まだ映画泥棒という概念がなかった時代の1コマ。
カリオストロの城のそっくりの昭和5年の漫画、「スピード太郎」についても書いてます。
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ルパンがやたら「ロリコン伯爵」って言ってるのが気になった。
宮崎駿監督が自分への戒めとして言わせてる気もする。
伯爵が女たらしだと言う食堂の姉ちゃんに、
「あら俺みたい、こんばんどお?」ってからかうシーンが好き。
ただあまり下心なさそうで、宮崎監督の若いねーちゃんに手を出すのは諦めねば感がある。
不二子がルパンと交際していた過去を伝えると、「(ルパンに)捨てられたの?」と聞くクラリス。すごいこと言うね。「泥棒はできないけどきっと覚えます」で有名な、言葉遣いがちょっとおかしいことで有名なヒロインですけど、これは不二子に対する嫉妬がちょっと入ってるのかもね。
さて、せっかくなので、名作「カリオストロの城」パロディをやってる漫画のコマを集めてみた。今以上に当時のマニアを熱狂させた作品なので、ほんの一部だろうけども。
幽遊白書(19巻)1994年
最終回付近でカリオストロのラストシーンを引用。
「なあクラリス」は少しクドイが、オマージュであることを強調する意図があったのか?
帯をギュッとね!(25巻)1995年
恒例の折り返し4コマでルパンネタを2本。
バスタード!(3巻)1989年
ダイアモン「伯爵」の従者が「ジョドオ」。
カリオストロ伯爵と従者のジョドーのオマージュだろう。
バスタード!(13巻)1993年
カリオストロでルパンが食事するシーンのオマージュ。
陸軍中野予備校(4巻)1988年
俺の中でベスト引用といえばコレ。
重傷を負った主人公が目覚めた時に飼い犬のコバヤシ丸に言うセリフ。
カリオストロの城と聞くとこれを連想する。
鈴木みその「あんたっちゃぶる」2巻(1993年)で当時の過熱ぶりを回想するコマがあったな。
まだ映画泥棒という概念がなかった時代の1コマ。
カリオストロの城のそっくりの昭和5年の漫画、「スピード太郎」についても書いてます。
これはもう完全に「カリオストロの城」!
— ムゲンホンダナ(本棚持ち歩き隊) (@hondanamotiaru) October 19, 2023
1930年(昭和5年)宍戸左行「スピード太郎」。
始まりはカーチェイスだし。
伯爵はロリコンじゃないけど。 pic.twitter.com/R6NmENhXCZ
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