アンドロメロス [台本]
アンドロメロスのTV放送ですが、
製作者とファンの念願かなって、1983年に1話10分の帯番組として放送されたそうです。
しかし関東ローカルで放送期間も一ヶ月半と短く、
大好きだったのに地方住みの自分はついに一度も見ることができませんでした。
今回は居村眞二先生の、ウルトラ超伝説を紹介します。
エースキラー襲来!
もともとメチャクチャ強い敵ですけど、
さらに強くなってます。
ウルトラ兄弟が総出でやってくるんですけど、
束になってもかないません。
見てください、
ゾフィーやらセブンやらに加えて、80やユリアンまでいるんですけど、
勝てないんです。
ゾフィーがやられて、ブラックホールに吸い込まれてしまうんです。
ゾフィーの死に驚くウルトラの父。
エースキラーに勝つには、コスモテクターが必要だと言うんですね。
で、またエースキラーが地球を襲うんですが、
いきなり後ろっから蹴っ飛ばされます。
パワーアップされた俺を簡単に吹っ飛ばすとは、、、貴様何者だ!
ウルトラ戦士アンドロメロス!
突如現れた鎧の戦士、アンドロメロス。
アンドロコスモキック!
アンドロエルボースマッシュ!
コスモパンチと、エースキラーをボッコボコ。
叶わぬと見たエースキラー、
女の子を人質にとります。
どうだメロスよ、これでも俺に手が出せるか!?
卑怯者め!
戦いに卑怯もクソもあるか!
少女を人質にとられてしまったメロス。
ボコボコにされて大ピンチ!
グフォ、グフォ、
ゾフィーのように地獄へ送ってやる!とどめだ!
やばい!
その時、また後ろっから攻撃されるエースキラー。
ウルトラ兄弟がまた総出で現れます。
これを見たエースキラー、つい笑ってしまってます。
タロウが女の子を救出。
メロスのパンチでエースキラーを粉砕!
エースキラーは捨て台詞を残します。
グフォフォ、メロスよ、これで勝ったと思うなよ!
わしは負けたがグアは滅びない。
グアの使者がキサマを必ず倒す。。。
メロスのすごいパワーにみんな絶句しつつも、
セブンだけがメロスに話しかけます。
メロス、あなたは何者ですか。
ウルトラ戦士にはメロスという人物はいません。
あなたはどこから来たのですか。
メロスは答えます。
今は私の正体は明かせない。
ウルトラ戦士を助ける正義の使者ということにしておこう。
そう言ってメロスは去ります。
セブンは、メロスが身に付けていた鎧が、
ウルトラの父が言っていた、
伝説のコスモテクターではという疑問を持ちます。
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恐竜ちゃんチャンネルへようこそ。
みなさん、ウルトラマンは好きですか?
子供の頃、どんなウルトラマンが活躍してました?
ティガ?メビウス?初代?エイティだったら自分と同世代ですね。
自分が子供の頃、学校の友達みんな、ウルトラ兄弟の名前は言えて当たり前でした。
でも同じ時代にやってたのに、あまり知られていないウルトラマンがいます。
それが今回紹介するアンドロメロスなんです。
このウルトラマン、なんと鎧をつけて武装しています。
近年、ようやくウルトラマンもごっつい武装をするようになりましたが、
アンドロメロスは今から39年も前の1981年にすでにこの姿だったのです。
内山まもる先生のウルトラマン漫画に同名のキャラクターが登場します。
このメロスも鎧で武装しているウルトラマンです。
おそらく原型はこれで間違い無いんでしょうけども、なんか仮面が怖いです。
(アシュラマンみたい)
実写版は目がバイザーで隠されていますが、
漫画版ではその下にある目の光が漏れています。
ちょっと宇宙刑事みたいですけど、こっちが先です。
1981年にウルトラマンエイティが終了すると、
以後16年間もTVのウルトラマンは作られなくなります。
あまりtvと縁がなくなっちゃったんですね。
そこで、児童雑誌のグラビアや漫画でストーリーを展開させ、
人気をあげてTV化を狙うと言う作戦がとられました。
この辺は仮面ライダーゼクロスと似てますね。
自分は児童誌、テレビくんで連載されていたアンドロメロスの漫画が大好きでした。
作画は居村眞二先生。
ここまで見てお分かりのとおり、子供向けには勿体ないぐらいの超精密な作画です。
ウィキによると、約5年にわたる長期連載だったそうです。
別冊付録で単行本になったりもしたんですが、紛失した時はショックでした。
連載終了の3年後、1989年に大都社から単行本が発売されました。
これが最初の単行本化かどうかは知りませんが。
今回は、その1巻の序盤の部分だけを紹介します。
ゾフィー亡きあと現れた謎の鎧のウルトラ戦士、アンドロメロス。
彼の正体は?そしてエースキラーが残した謎の言葉、グアとはなんなのか?
それでは続きをどうぞ!
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次のメロスの相手はマグマ星人。
ゾフィーの名を語ってメロスを誘き出すことに成功。
なんとメロスのマスクを外すことに成功します。
おっ、キサマは!
その時にコスモテクターに秘められた
超エネルギー、
コスモオーラが発動。
メロスの正体を伝えることのないまま、消し飛んでしまいます。
ところがこのマグマ星人三人衆、あっさり復活します。
コスモオーラで吹っ飛んだ、たった3ページあとで。
ただメロスの正体は忘れてるみたいです。
ウルトラ兄弟の中に、メロスがいるのではと考えたグアの司令塔であるこの脳味噌。
コスモテクターをつけてない時に襲おうと計画をたて、
復活させたマグマ星人にセブンを襲わせます。
さすが脳味噌!考えましたね!
でもセブンとメロスは会話してますけど。。。
っていうか、ウルトラ兄弟、ほぼ全員アリバイ成立してますし。
ちょっと脳味噌足りてないかも。
雑な作戦ですけど、セブンをゾフィー同様にブラックホールに放り込むことに成功します。
そこに現れたメロス。
「するとセブンはメロスではなかったわけか!」
まだ言ってます。
メロスはマグマ星人の本体がある宇宙戦艦を破壊!
かっこいい。
セブンを葬り去ったNO味噌!
今度はバルタン星人とベムスターを復活させ、
新マンを誘き出すことに成功!
ベムスターにトラウマのある新マンは大苦戦!
そこに現れたアンドロメロス!
ベムスターロボを一撃で破壊!
強い!かっこいい!
かなわないとみたバルタン星人、新マンを人質にとります。
手が出せないメロス!
膠着した戦場に、いきなり謎の戦士が乱入!
(スト2っぽく)
その姿はメロスそっくり!
「俺の名か。まあメロス2とでも呼んでもらおうか!」
バイザーから漏れる眼光は多角形!
そしてメロス2はメロスに襲いかかります。
全く互角のパワーを持ったメロス2。
その必殺光線の爆発で新マンを残し、みんな消えてしまいます。
ゾフィー、セブン、新マンがやられ、ウルトラの父が呟きます。
グアだ!グアの手がそこまで広がってきたのだ!
そこにウルトラキングまで現れ、ウルトラ族最大の敵、グアについて解説してくれます。
NO味噌に改造されてパワーアップしたバルタン星人。
民間の宇宙船を襲います。
そこに現れたメロス2。
俺たちの仲間にならないかと持ちかけるバルタン星人。
しかしメロス2はそれを拒否!
俺はメロスと同じく宇宙の平和を守る戦士!
アンドロウルフだ!
なんとウルフはメロスの味方だった!
強力な仲間が加わったのです。
アンドロキックを繰り出すウルフ!
しかしバルタン星人に跳ね返されてしまいます。
(あれ?)
バルタンビーム!
直撃!
ウルフ反撃!
避けられた!
バルタンのターン!
ご存知分身の術!
ウルフボッコボコ!
ウルフのターン!
ミス!
ダメージを与えられない。
ウルフ、仲間になった途端にまるでいいとこなし!
不適に笑うウルフ!
なんとウルフも分身!
2倍の力でバルタンの分身を消していき、
その本体を再起不能にさせます!
驚くバルタン!分身だと思っていたのはメロスその人でした。
お前を欺くためにわざと敵対しているように見せたまでだ。
命乞いするバルタンからグアの情報を聞き出そうとするウルフ。
「わ、わかった話す。じ、実は。。。」
バババババ!
うわああああああ!
ドズウン!(お約束)
二人の前に現れたグアの侵略軍団長ジュダ!
ついに月の裏側で最終決戦が始まります!
すでにジュダにやられてしまったウルフ(やっぱり弱い?)
メロスとジュダの一騎打ちです。
ウルトラ兄弟が固唾を飲んで見守る中、
激しい戦いが繰り広げられます!
その戦いの最中!
メロスのマスクがはじき飛ばされてしまいます!
あ、あなたは!
お、お前は!
その正体はなんと!
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この続きは是非、漫画を読んでいただきたいと思います!
正体気になりますよね。
自分がこの漫画をリアルタイムで読んでいた時、最も興奮した瞬間でした。
ロマンある非常に美しいシーンだと思うので、あえて結末は明かしません。
でも検索すればすぐに分かってしまいますので、
意地悪だと思わないでいただけると幸いです。
漫画の読者や製作者の悲願だったアンドロメロスのTV放送ですが、
1983年に1話10分の帯番組として放送されたそうです。
しかし関東ローカルで放送期間も一ヶ月半と短く、
大好きだったのに地方住みの自分はついに一度も見ることができませんでした。
TV放映から21年後の2004年に、DVDで初のソフト化。
長かったですが、ついに気軽に見ることができるようになりました。
その翌年の2005年、今回紹介した漫画版を描かれている居村眞二先生が亡くなりました。
物心つくかつかないかの頃、大好きだった作品を描かれていた先生の死はショックでした。
もっとこの漫画の良さをみんな知ってくれればいいのになと常々思っています。
近年、アニメ監督の雨宮哲氏がウルトラシリーズのアニメ化を打診。
円谷プロの返事は、グリッドマンがアンドロメロスなら可能との返事でした。
結局アニメ化されたのはグリッドマンでしたが、作中にメロスが一瞬映ります。
このアニメ、自分も見てましたけど、非常に面白かったです。
いやあ、アンドロメロスで見たかった!
ご視聴ありがとうございました。
好評であれば、メロスの正体は置いといて、続きも語りたいと思います。
是非、チャンネル登録、高評価お願いします。
ちょっとだけ続きを語ってお開きにしたいと思います。
三人目のアンドロ超戦士登場!
猿の惑星?
謎の宇宙船!
新たなる敵!
女性アンドロ戦士も!
最終兵器グランテクターとは!
そして物語はさらなる混沌へ!
続く!
(といいな)
タグ:ウルトラマン
台本更新:スタア爆発 数字で見る打ち切り漫画 [台本]
今回はスタア爆発を紹介
その前に、1987年初頭の新連載攻勢3作品を紹介。
第一弾、おっさん、
第二弾、非常に濃い顔、
第三弾、青年誌っぽい。
当時小学生だった自分は思いました。
どれも売れなさそう。。。
今見ても思います。
どうやって連載会議通ったんだろう。。。
まあ読んでみればどれも結構面白いんですけど、
そもそもこういうのラインナップに加えようと思いますかねえというのがまず疑問です。
ちなみに1987年の少年ジャンプは発行部数450万部。
ちなみにこの当時のジャンプラインナップは
ドラゴンボール
北斗の拳
キャプテン翼
魁男塾
聖闘士星矢
キン肉マン
こち亀
奇面組
シティーハンター
銀牙
とんちんかん
他、って感じなんですけど
連載枠がだいたい17。
そのうちアニメ化されてる(後にされる)のがさっきあげた11作品。
例えばこの時期、新連載が始まって、アンケートの人気順位が12位でよくやった!って言われる世界ですよ。単純に考えると。
17-11=6!
わずか6つの椅子取りゲームをやらなきゃいけないわけです。
6つの椅子を巡って、新連載が3つ始まる。地獄絵図ですよね。
さてもう一回、
そんなウルトラ激戦区の1987年年頭に、
ジャンプが自信を持って送り込む新連載3作品がこちら。
おっさん、
濃いおっさん、
、、、青年誌?
もう一度聞きますよ。
生き残る作品はどれでしょうか。
っていうか生き残れそうな作品ありますか?
正解はこれ、2番目の濃いオッサン。
実はこれ、ジョジョの奇妙な冒険なんですよ。
ジョナサンですよね。なんか顔が違いませんか。暑苦しくないですか。
俺、リアルタイムでジョジョは予告から見てましたけど、なんかすごい変な漫画が始まりそうってすごい不安でした。バオーの絵ともちょっと違ってきてるんですよね。
シルクハットにタキシードで、、、マジシャン漫画?(外れてもない)
なんかこういう濃いギャグ漫画あるじゃないですか、そういう風にも見えますよね。
タイトルも「奇妙な冒険」って。
この動画は打ち切り漫画を紹介する動画なので、今回はジョジョのお話しではありません。
まあ打ち切られそうな雰囲気はプンプンさせてましたけど。
まさかジョジョがここまで国民的人気の漫画になるとは、、、四部ぐらいまではもっとマイナーでしたよね。
話がそれました。
ソレスタルビーイング!
今回はこのあっさり風味の絵、スタア爆発の紹介です。
どんなストーリーと言いますと、
俳優モノなんですよ。
スターになる夢を持ちながら、ラーメン屋で住み込みで働く16歳の男の子が、エキストラで参加した映画の現場で突然人気女優の相手役に指名されるという、わかりやすいシンデレラストーリー。
これが主人公を相手役に指名した女優、幸田エミリー。
この漫画の世界では大人気女優で、イケメン俳優、磯辺新太郎とのコンビで何本も映画をヒットさせてます。世間からは熱愛を噂されている二人ですが、否定しつつも内心その気になっているのは幸田エミリーだけ。
磯辺新太郎が独立を打ち明けたことからエミリーさんは激怒。撮影中に磯辺新太郎を降板させます。磯辺新太郎はこの漫画では一応敵役ということになり、主人公の前に立ち塞がる存在になります。
急遽代役に抜擢された主人公。
特に何か才能を見抜いたということもありません。
ここは漫画としては問題ですかね。
まあ打ち切りということが事前にわかってるから気になるのかもしれませんけど。
主人公は難題に遭遇するたび、努力でクリアしていく、、、という展開になるのですけど。
(少年漫画っぽいじゃん)
それほど汗臭い展開ではないんですよ。なんかヌルッと、スマートにクリアしていくというか。
そもそもすごい演技を漫画で表現するって難しいですよね。
バトル漫画だったらそれこそカメハメ波で月を吹っ飛ばしちゃえば凄さの表現できるんですけど。
主人公を採用したエミリーさんは、お客さんは自分を見にきてるんだから、相手なんか誰でもいいって態度なんですけど、実際そんな感じなんですよね。
でもそんな主人公にも特技があります。
タップダンスです。
(少年漫画・・・?)
父親からタップダンスを仕込まれたんです。
スプーンをくつの底に縛り付けて、子供の頃からひたすら練習させられた。
なんかいい話ですよね。
そんな育てられ方されたせいか、セリフも時々芝居がかってます。
住み込みで働いているラーメン屋の一人娘、一重ちゃん相手に、
「ああ、なぜ一日は24時間しかないんだろう。25時間あれば君の事を25時間中想っていられるのに…。」
人枝ちゃんとデートしますけど、頭の中は演技のことでいっぱい。
私といてもつまらないでしょってキレられます。
いや、そんな事ないよって言うんですけど、
じゃあ、私のまぶたは一重?二重?普段からちゃんと見てれば分かるでしょって目を瞑られて迫られるんですよ。困った主人公は人枝ちゃんにキス。驚いて目を見開いた人枝ちゃんに、「一重さ」と言う。一重と人枝がかかってます。オシャレですね。
ただ目を開けさせないとわからなかったわけですから、やっぱり彼女に関心はなかったような。。。
他にも、内心好きだった相手役から見限られ、
一般人の心ない中傷を聞かされ傷つくエミリーさん。
主人公はタップダンスで慰めます。
「自分が幸せでしょうがない時って踊りたい気分になるでしょ?踊っていれば壁や天井がぐるぐる回り出すんだ…。でもね、ボク思うんですよ。幸せな時に踊りたくなるんなら、踊っていれば幸せになれるはずだってね…。」
すごいオシャレですね。
映画の引用らしいんですけど、なんの映画なんでしょう。
それに見てください。このスカートの柔らかそうな生地の感じ。
絵もうまいです。繰り返しになりますけど、オシャレですね。
でも、これ…、少年漫画ではないですよね。。。
わかります。
自分もそんなにミュージカル映画とか詳しくないですけど、
「雨に唄えば」が好きで何度も繰り返し見ました。
ああいう感じがやりたかったんですよね。
でもああいう映画の良さが分かるのって、まあ大人になってからですよね。
繰り返しますけど、
ドラゴンボール
北斗の拳
キャプテン翼
魁男塾
聖闘士星矢
キン肉マン
こち亀
奇面組
シティーハンター
銀牙
とんちんかん
このメンツと戦っていくには難しい。
まあ隙間狙い、差別化も戦略ですけど。小中学生にはどうでしょう。
1話でエミリーさんが「ピークをすぎた女優」って陰口叩かれて傷つき涙するんですけど、当時小学校高学年だった自分にはこの「ピークをすぎた女優」って言葉にすごいインパクトを感じました。
「何それ、意味わかんねえ」って。今で言えば、オワコンとかですね。人気の絶頂を過ぎて、あとは落ちるだけ、みたいな。
思えば、その時期の自分は、他人がピークを過ぎる瞬間を見るほど人生生きてないわけですよ。
この台詞が、読者層と完全にズレていた事を象徴しているように思えます。
掲載順位のチャートはこちら。
2週目で6位で3週目で4位と盛り返してます。
6話はテコ入れのセンターカラー。
センターカラーの次は13位
でも駄々下がりじゃなくて盛り返してはいるんですよね。
だから10週打ち切りにはならなかったんですかね。
2巻に収録されてる話はほぼ巻末の扱いなんですけど
読者の注目を集めるチャンスだったセンターカラーで何をしてるのかというと、
一応濡れ場ではあるんですよ。
漫画の作り方としては王道ですね。
古くは江川達也先生の東京大学物語なんて必ずエロ入れてましたし、
あだち充先生なんか意味なく水着で割り切ってます。
でもなんか中途半端なんですよね。
キスされた人枝ちゃんが夜中に抱きついてきたっていうヒキから、
エミリーさんとの濡れ場の撮影って流れなんですけど、
人枝ちゃんとのカラミはなく、
実際にエミリーさんとの濡れ場を撮影するのはその次の週。
掲載順位は一気に二桁台の13位に落ち込みます。
その後、11位と上げているので濡れ場自体の効果は多少あったのかもしれません。
(掲載順位がアンケートを反映してるかどうかは推測に過ぎませんが。)
こっから最終回まで二桁台を抜け出せません。
一回だけ18位がありますけど、これは読み切りがあった週で、17位は最下位と見ていいんじゃないでしょうか。後半10話は最下位が8回。それでも続いたのはなんかすごいですね。期待はされていたように見えます。
低迷を脱しきれないスタア爆発ですが、
そんな中で印象的なエピソードがあります。
単行本は数話をまとめて一つのエピソードに再編集されてます
連載回数で言えばおそらく13話。
映画会社がテコ入れのために当初の台本を大幅に変えて特撮シーンを導入するんですね。
それに怒った主人公が、映画会社の会長である老婦人に抗議しにいくんです。
会長は何のために映画の仕事に携わったんですか?金儲けのためですか?
スクリーンに人々の夢を映し出すためじゃないんですかって。
お金儲けのために、映画をめちゃくちゃにして良心が咎めないんですかって訴えるんです。
でも会長はいうんです。
確かに銀幕はかつて人びとの夢を映し出していたのかもしれん…。
しかしそれも所詮は時代を映したにすぎんのじゃ
絶えず銀幕に映るもの…それは…時代が落とす影何じゃよって。
わかりますか?
つまり過去にあった古き良き時代の映画だって今とは変わらないんだ。
売るために必死にアレコレテコ入れして作って、そして残るものが残ってるんだって。
で、みんなそんな事をすっかり忘れてるんだって。思い出補正なんだって。
すごい台詞ですよね。
今まさにアンケート至上主義で打ち切られようとしている漫画が、商業主義を全肯定するという。
この漫画を描いている作者も、自分な好きな古き良きミュージカル映画が、そういう業を背負って制作されたものなんだって認識していることになります。深過ぎます。さりげなく刺さる。さりげないからこそ、この漫画の良さがあまり伝わらなかったのかもしれません。再評価を!
ところで、このシーンでエミリーさんと主人公が、若い頃の会長夫妻とそっくりだったことが明らかになります。ここまでそっくりってどうだろうって思うんですけど。よくよく考えたら、この漫画、あまり描きわけがないんです。
エミリーさん、会長の若い頃、人枝ちゃん、エミリーさんの変装、マネージャー、ライバル女優、エミリーさん。まるであだち充みたいです。すごい絵の上手い人なのに何で何でしょう。
ちなみに会長と会社の社長もおんなじ顔。親族ではないらしい。
全19話、単行本2巻で終わってしまった「スタア爆発!」ですけども、
同じ年に少年マガジンでも俳優漫画が始まっていました。
タイトルは「ザ・スター」。
初期は原案協力に藤本ひとみ先生をつけられて、ガラスの仮面みたいなちゃんとした演劇ものだったんですけど、途中からテコ入れなのか藤本先生が離れられて、話が弾けました。
映画のクライマックスのバトルシーンとかを、ガチの真剣勝負で撮影するとか言い出すんですよ。
で、主人公は剣の幻の奥義とかを見出して勝つみたいな、バトルものの要素を取り入れたというよりは、ほぼバトル漫画になっちゃうんですね。
めちゃくちゃですけど、非常に漫画っぽいですよね。
結果、「ザ・スター」は4年に及ぶ連載、単行本24巻と、島崎譲さんの代表作となりました。
俳優漫画を少年誌でやるには、これが正解ってことだったんですかね。
スタア爆発。
各話の掲載順位と内容の要約。
1話 1
2話 6 ジャズ
3話 4 押し倒す
4話 6 キス
5話 8 抱きつく
6話 2 ナーバス
7話 13 塗れ場
8話 11 ひっぱたく
9話 12 面会
10話 15 SFX
11話 17 ゴリラ
12話 17 ダンス
13話 15 銀幕論
14話 16 ライバル女優
15話 17 試写会
16話 18 試写会後
17話 17 感激
18話 17 事故
19話 17 最終回