SSブログ
前の10件 | -

ネタバレあり。シン・仮面ライダー最速上映見てきたのだけれど。。。 [注目作品]

シン・仮面ライダー見てきました。

ネタバレありで感想を語ります。
まず前売り券を手に入れるところから始めますので、
ネタバレ嫌な方は今のうちにブラウザバックを。

 
前売り券。
こないだ北村龍平の新作映画見る時も前売り券の購入に苦労したけど、
シン・仮面ライダーも苦労しました。

っていうか実質、前売り券なんてものは今回存在しなかった。
ネットで調べても、おまけのついた高額な前売り券しかないのだった。

昭和な人は当日1800円、前売り1300円って認識じゃないですか。
結局、公開前日にネットで席を確保しても1900円。
時代も変わったなと思います。令和ですものね。

当日は最速上映ということで舞台挨拶の中継アリ。
客入りは9割ぐらい入ってた印象。女性も思ったより見かけた。
舞台挨拶はなんてこたあない。庵野監督いないし。

出演者によるライダーカード(入場時に貰える2枚組)開封の儀はちょっと楽しかった。
俺のカードはハチオーグと本郷猛でした。

 
そして開演。
始まりはいきなりバイクアクションから。
ライダーが血しぶきを上げながら戦闘員をやっつけていくのは「撲殺」という感じでかなり迫力。
とても良い。

これなら、やられた奴がフレームの外で復活してまた襲いかかってくるお約束も無さそうだと思った。
これまでのライダーキックって正直あまり痛そうに見えなかったのだが、シン仮面ライダーのキックは特別痛そう。

サイクロン号の変形シーンやベルトの回転ギミックなども楽しい。
ライダーの「仮面」も、通常のヘルメットから実写トランスフォーマー的に変形する。バイクも同様。

『実写トランスフォーマーの変形は有り難みがない、変形ギミックは箱根細工の如くあるべし!』という意見には同意するのだが、仮面ライダーの変身はこれ以外に処理できないと思うので、トランスフォーマーも許せる気がしてきた。それぐらいライダーの変身シーンはかっこいい。

あと緑川ルリ子役の浜辺美波が可愛い。

ルリルリ.jpg

予告の時に思ったが、この女優さんこんなに可愛かったんだと驚いた。日本一かわいいと思う。
原作のルリ子は特に人格というものが与えられてなかった気がするが、今作ではほとんど主人公である。今作は怪人からの襲われ待ちではなく、ライダーを従えて積極的に攻撃を仕掛けていくという、全く新しい構成になっている。

クモ、コウモリ、サソリ(長澤まさみ!)、ハチと各個撃破していくのだが、ハチオーグのあたりで睡魔が襲ってきた。演じる西野七瀬は見方が少し変わるほど女優魂を発揮していたのだが、この辺でシン・仮面ライダーが自分が期待する内容の映画ではないと気づいてしまったのだ。
 
庵野監督の過去二作、シン・ゴジラやシン・ウルトラマンは、
怪獣あるいは宇宙人が現れた時に政府や一般市民のリアクションが楽しい映画だった。
これを仮面ライダーでやるのは相当に難易度が高い、無理なんじゃないかと思ってもいた。

映画を見た感じだとハチオーグは少なくともひとつの街を占拠している感じだ。
ショッカー全体では日本のどれぐらいを支配しているのだろうか?
また、それらは普通に報道されているのだろうか?
一般市民は恐怖に怯えて暮らしているのか?戦っているのか?何も知らないのか?

セリフで説明されているとしたら聞き逃してるかもしれないが、
少なくとも映像では説明されてないと思う。
私は説明が欲しかった。

ハチオーグの支配するエリアでは
大勢の住民がロボットのように操られ、しかもそれは圧倒的な科学力で、簡単に成し遂げられているように見えた。非常に安っぽい演出だ。

そしてハチオーグは西洋の砦みたいなところで豪華な装飾品に囲まれ優雅な暮らし。
戦う時は日本刀。。。うーん、安っぽい。
かなり「まんが映画」的なフォーマットである。

ダムで戦うのはTV版リスペクト。
本郷が死んで一文字が後を継ぐのは原作漫画リスペクト。
そんな感じで騙されそうになるのだけれども、
過去二作と違いシン・仮面ライダーは原作をかなり大胆にアレンジ、
しかもそのアレンジが安っぽいという印象を持った。

フィルムで見れば違うのかなという予告の違和感も、結局拭えなかったものが多かった。
THE FIRSTを超えてないライダーのデザイン。
身長の違うWライダー。
いい役者だとは思うけど池松壮亮と柄本佑でなくてはならなかったのか?

 
シリーズに続けて出演している竹野内豊が今回も登場。
シン・ウルトラマンを演じた斎藤工も従えて。

この斎藤工はウルトラマンなのか?と必死に観察する。
所作からどうも違うっぽい。
そしたらオチが。。。これはちょっとやられた。
上手くミスリードを誘っている。
 

S.H.フィギュアーツ 仮面ライダー(シン・仮面ライダー) 約145mm PVC&ABS&布製 塗装済み可動フィギュア

S.H.フィギュアーツ 仮面ライダー(シン・仮面ライダー) 約145mm PVC&ABS&布製 塗装済み可動フィギュア

  • 出版社/メーカー: BANDAI SPIRITS(バンダイ スピリッツ)
  • 発売日: 2023/03/18
  • メディア: おもちゃ&ホビー






nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:コミック

パタリロ!削除されたタマネギ部隊初登場回のミステリーと、作者すら忘れた真実 [あの人は今]

前回、シャーロック・ホームズの「青いルビー」への指摘で、
「パタリロ!」の魔夜峰央が謝罪した件を調べていた時のこと。

「魔夜峰央」「謝罪」で調べていたら、別件が引っかかった。
なんとパタリロ!の中の一編が、読者が読むことができない封印回になっていたというのだ。
2014年ごろに解決した話だそうだが、全然知らんかった。
既知の人にはしばらく退屈な話が続くが我慢して読んでいただきたい。

その一編は、単行本4巻に収録された「マリネラの吸血鬼」。
心臓の弱い資産家の老婦人の財産を狙った甥っ子が、ラジオ等を使って老婦人を殺してしまう話。
ラジオから「おお…」と死んだはずの人の声が聞こえてくるコマが印象的でよく覚えている。

アガサん2.png

これは実はアガサ・クリスティーの短編、「ラジオ」が元ネタで、
ある大学のミステリー研究会から、盗作だから原作者にチクると手紙がきて、
以降単行本から削除され、文庫版でも未収録のままだったという。
その後、権利者の許可をもらい2014年にパタリロ!文庫版50巻で復活再掲載。

 
手持ちの単行本4巻を確認すると「マリネラの吸血鬼」が収録されていた版だった。
びっくりしたのはこれがタマネギ部隊の実質的な初登場回だということ。
これが欠番になってたというのは作品的にかなりのダメージなんじゃなかろうか。

アガサん6.png

文庫版50巻には当時の回想と、その後の経緯にふれた漫画が掲載されてるというので取り寄せてみた。
ついでにクリスティーの「ラジオ」が収録されているという短編集、「闇の猟犬」も購入。

 
本が届くのを待ってる間にネットで見つけた、
アガサ・クリスティーの人柄が分かる情報を紹介する。
クリスティーの家に一泊した日本人読者がいたらしい。

その人は数藤康雄さん。
大学時代、テープレコーダーを研究する研究室に所属していた時のこと。
1926年の小説「アクロイド殺し」に録音機を使ったトリックが存在することを知り、
当時にそんなトリックに使える録音機はないだろうとクリスティに手紙を送ったところ、
3週間後に「デクタフォンってのがありましたよ。」と返信が来て感激したという。

その後、文通のようになり、
ロンドンに行くので会えないかと送ったら「別宅なら一泊どうぞ」という話になったらしい。
TBSラジオで紹介された話で、クリスティとの2ショット写真も公開されている。

原作は読んだことないが、
三谷幸喜の「黒井戸殺し」を見てデクタフォンがすごく印象に残っていた。

原作は1926年。初めて邦訳されたのが29年後の1956年だという。
書いた当時が舞台の作品に、時代考証が間違っていると恐らく英文でクレームをつけてしまうとはすごい恥ずかしい話である。にもかかわらずこのアガサ・クリスティーの寛容な態度。
アガサ・クリスティーがそういった人物なのだということはまず心に留めておきたい。
 

さて、文庫版パタリロ!50巻と死の猟犬が届いたので話の続きを。
当時を回想した書き下ろし漫画はその本の巻頭、マリネラの吸血鬼の冒頭に挿入されていた。
ページ数は2ページ。その次のページに原作者、アガサ・クリスティーのクレジットが入っている。

アガサん5.png

よく見ると事実関係は割ととあやふやに書かれている。

魔夜峰央は漫画の中で、
「4巻目が発売されてすぐ」、と書いている。

アガサん3.png

さらに、
「がんばってパタリロコミックス10巻を目指そう」
と、編集長から言葉をもらったと描いている。

アガサん4.png

なんか引っかかるなと思って手持ちの単行本の奥付を確認すると、

初出が1980年の花とゆめ5号。

アガサんa2.png

単行本4巻の初版が1980年5月25日。

アガサんa1.png

ん?1982年6月25日の10刷???

…「4巻が発売されてすぐ」の話じゃなかったの?
「すぐ」から2年経過しているのに、手持ちの10刷にはマリネラの吸血鬼が掲載されてる!

もちろん削除の決定から実行に移すまである程度、時間はかかるだろう。
それにしたって2年は時間経ちすぎだし、10刷は刷りすぎだ。

おまけに10刷になった1982年はパタリロ!がアニメ化された年で、マリネラの吸血鬼も第12話でしっかりアニメ化されているのだ!
法的に揉めそうとわかって封印を決めた作品を2年後にアニメ化するだろうか。
ありえない。

じゃあ1982年の10刷以降に封印が決まったのでは?と仮定する。
すると今度は編集長にもらった言葉、
10巻まで出そう」に矛盾が生じる。

1982年5月にはパタリロ!は13巻まで刊行されているからだ。

ひょっとして編集者が削除すると言っておいて削除しなかったのかもしれない。
本当に「マリネラの吸血鬼」未収録のパタリロ!4巻は存在するのだろうか?
何か載ってないかとAmazonの書評を調べると、マリネラの吸血鬼未掲載の4巻を買った人のレビューを発見。

それによるとマリネラの吸血鬼が未収録になったのは15刷からであり、
(※これを書いている現在、ウィキペディアには16刷以降と書かれている)
それ以前のものはコレクター価格になっているという。
自分が現在所有している10刷は中古でまとめて安く買い直したものなのだが、ラッキーだった。

書評は2006年のもので、アニメ版「マリネラの吸血鬼」にも触れられているが当時は事情が明らかにされてなかったのか若干の勘違いが見られる。

なにが問題だったのかは詳しくは分かりません。放送禁止用語だったり精神病院の描写がまずかったといわれています。(中略)アニメでは第12話「マリネラの吸血鬼」で放送されていますが、内容は差し替えられています。

念の為、アニメ版「マリネラの吸血鬼」を見てみたが基本的に忠実にアニメ化されていると思う。

ただしクライマックスは
甥っ子はゾンビではなく吸血鬼のマスクを被る
パタリロが犯人のトリックを見破る
老婦人が死んでない(遺書焼失の後に明らかになる)

というエンタメ的で、至極真っ当な脚色が加えられている。
(タマネギ部隊のエピソードは無かったが、アニメでは1話からメーキャップした隊員が複数登場する)

10刷(左)と文庫版50巻(右)の修正箇所。
ちなみにアニメでも「入院」に修正されているがハーケンクロイツはそのまま。
さらに「桃井かおりです」はアニメでは「薬師丸ひろ子です」に変更されている。
アガサん8.png
 
さて原作の「ラジオ」も読んでみた。
原題は「ワイヤレス」。無線だね。
1971年の版で、翻訳は小倉多加志。
以下、ネタバレありです。

死の猟犬 (1971年) (世界ミステリシリーズ)

死の猟犬 (1971年) (世界ミステリシリーズ)

  • 出版社/メーカー:
  • メディア: 新書

心臓の弱い資産家の老婦人の財産を奪おうと、甥っ子がラジオを使って死んだ夫の声を聞かせてショック死させる。遺言状が焼失してしまい計画がパア、というのは同じ。

原作では「死んだはずの夫がお迎えにやってくるかも?」という恐怖を描いているのだが、
パタリロ!ではそれを吸血鬼に変更している。
しかしこれでは作品のキモである「ラジオを使った殺害」が全く無意味になる。
吸血鬼の声がラジオから聞こえてきても、吸血鬼の声!…とは思わないだろう。

だからパタリロ!では原作通り、ラジオから夫の声が聞こえてくる事にしている。
そのために伏線として「夫の墓から死体が消えた」「きっと吸血鬼に魅入られたのだ」という情報を入れている。

アガサん1.png

ちなみに「ラジオ」には探偵役が登場しないし、甥っ子は財産は得られなかったものの完全犯罪である。

ただし、二、三ヶ月後までにまとまった金額を工面できなければ甥っ子は刑務所に行くことになっていることが結末で明かされる。老婦人は数年生きると主治医から聞かされていたので、甥っ子は殺害を急いだのだが、主治医から聞かされていた診断は実は気休めで、実際は二ヶ月の命だったことも明らかになり、甥っ子は絶望するというオチ。

何か引用をはっきり示す痕跡みたいなもの(例えば固有名詞が同じだとか)が見つかれば「マリネラの吸血鬼」はオマージュと言い切れたのだろうけど、残念ながらそういったものを見つけることが出来なかった。

 
さて今回の話のまとめ。

こうなると逆に15刷以降のパタリロ!4巻を手に入れたくなってきた。
単純にページ数が少なくなった単行本なのだろうか。それとも何か他の話を入れたとか?
※15刷以降にしか掲載されてない短編が代わりに収録されているそうです。

Amazonの中古では何刷かまでは確認できない。
かといって、それを確かめるためだけに新品買うほどの物好きではない。
新品には「マリネラの吸血鬼」が再録されてる可能性もあるし。

近所のブックオフでチェックしてみたのだが、パタリロ!の取り扱いはとても少なかった。
80巻以降が数点あるぐらいだった。まあ今後コツコツと探していくことにする。

魔夜峰央がクレームが入った時期を勘違いしているのは間違いない。
あと単行本が発売して2年も経ってクレームが入るというのもなんか妙じゃなかろうか。
俺は漫画ではなく、2年経って始まったアニメ化が原因なのではないかと推測する。

アニメは関東では視聴率8%だが、関西では20%もあったという。

関東の視聴率1%で38万人というから、8%でも304万人が見ていた計算だ。
漫画の読者数など軽く吹き飛ぶ影響力だ。
だからこそクレームを入れた大学のミステリー研究会の目にとまるまでになったのではないか!?

封印回になったせいでアニメの内容も変わったとAmazonの書評に書いていた人がいたが、
実際はアニメになったからこそ封印回になったという仮説。
なんとも面白い。

 
Twitterを見て、娘さんの漫画も読みたくなってきたので購入したよ!
 


☆パタリロ! ビニポ 全5種☆

☆パタリロ! ビニポ 全5種☆

  • 出版社/メーカー:
  • メディア:



劇場版「パタリロ! 」【通常版】Blu-ray

劇場版「パタリロ! 」【通常版】Blu-ray

  • 出版社/メーカー: ネルケプランニング
  • 発売日: 2019/11/15
  • メディア: Blu-ray



魔夜の娘はお腐り咲いて (eビッグコミック)

魔夜の娘はお腐り咲いて (eビッグコミック)

  • 作者: 山田マリエ
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2020/02/07
  • メディア: Kindle版



nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:コミック

37年ぶりの再会!池田邦彦「シャーロッキアン!」と名探偵ホームズ「青いルビー」の謎 [あの人は今]

シャーロック・ホームズファンのことをシャーロキアンというらしい。
シャーロキアン漫画家の関崎俊三による「ああ探偵事務所」を読んで得た知識だ。

シャーザック1.png

ところで自分は原典となるホームズをちゃんと読んだ事がない。

しかしシャーロキアン小説家の赤川次郎による人気シリーズ、
「三毛猫ホームズ」は子供の頃にかなり夢中になって何冊も読んでいる。
変な話だ。そこからジ・オリジンを読もうという気にはならなかったようだ。

三毛猫ホームズの推理 「三毛猫ホームズ」シリーズ (角川文庫)

三毛猫ホームズの推理 「三毛猫ホームズ」シリーズ (角川文庫)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2012/10/01
  • メディア: Kindle版

それでも脳内になんとなくしっかりとしたホームズ像を捉えているのは、
シャーロキアン漫画家の藤子F不二雄による「ドラえもん」の、
シャーロックホームズセットの話のおかげに違いない。

シャーザック2.png

そういえば愛読している荒木飛呂彦の「魔少年ビーティー」も、
シャーロック・ホームズを下敷きにしていると「荒木飛呂彦の漫画術」の中で語られており、
我々は日々、知らないうちにホームズスピリットを摂取しているのかもしれないとも思う。。

 
それにしてもこれだけ有名な作品で、
児童向けのコミカライズの決定版みたいなものが無いとは、これまた不思議な話だ。
石ノ森章太郎がホームズの一編、「まだらのひも」をコミカライズしているが、
かなりキャリア初期の作品のようである。


まだらのひも (石ノ森章太郎デジタル大全)

まだらのひも (石ノ森章太郎デジタル大全)

  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2014/10/31
  • メディア: Kindle版

まだらのひもといえば、「ドラゴン拳」で知られるシャーロキアンの小林たつよしは
「まだらのひも」を2回もコミカライズしており、その2回分がまとめてKindle Unlimitedで読み比べできる。トーン指定の青鉛筆あとや、写植貼った影が写りこんでいるラフな作り。

シャーロック・ホームズ〜まだらのひも 1988/1992

シャーロック・ホームズ〜まだらのひも 1988/1992

  • 作者: 小林たつよし
  • 出版社/メーカー:
  • 発売日: 2020/06/26
  • メディア: Kindle版

さらに吉田戦車の「伝染るんです」にも「まだらのヒモ」が出てくるが、
吉田戦車もシャーロキアンなのだろうか。

シャーザック3.png
 
さて、遅れてやってきた池田邦彦マイブーム。彼もきっとシャーロキアン。
前回の「カレチ」に続いて購入した池田作品はズバリ「シャーロッキアン!」だ。

小さい「ッ」が気になるが、本場イギリス流の発音なのだろうか。
調べてみたらイギリスではシャーロキアンのことをホームズィアンというらしいので違った。

シャーロッキアン! : 1 シャーロッキアン! (アクションコミックス)

シャーロッキアン! : 1 シャーロッキアン! (アクションコミックス)

  • 作者: 池田邦彦
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2013/04/30
  • メディア: Kindle版

「シャーロッキアン!」はホームズ好きな大学教授と、その生徒によるホームズ解釈人情漫画。
どんな名作にも多かれ少なかれ話の矛盾がある。ホームズも例外ではない。

例えばホームズの記録を探偵小説として後世に残したワトソンは、
従軍したアフガニスタンでケガをした経歴をもつ。その怪我の位置が作品によって異なるという。
そういった矛盾を、いかに好意的に解釈するかというのがこの漫画のキモである。

シャーザック4.png

本当の作者であるコナン・ドイルが間違えた…という解釈はシャーロキアン失格。
「シャーロッキアン!」では、ワトソンの本当の怪我の位置は股間だったので、
羞恥心からその都度咄嗟に偽ったのではないか?という解釈が採用されている。

また、そういった話から、
こないだ友達に嘘をつかれて傷ついたけど、そういった羞恥心からついた嘘だったのでは
と、仲直りする人情噺につなげて事件が解決する、変則的な推理漫画になっている。

でえ、
「シャーロッキアン!」全4巻中の2巻に「青いルビー(紅玉)」の矛盾が登場して震える。

シャーザック8.png

ルビーの色の中で青いものがサファイア。つまりルビーが青かったらそれはサファイア」という、
パタリロ!27巻」に収録された中の一編、「ウエディングベル」に書いてあった豆知識!
まさかこの話がより深く掘り下げられているとは!なんか嬉しい!

今年は2023年。パタリロ!27巻は1986年初版なので、実に37年ぶりの再会である。
(ちなみにシャーロッキアン!の2巻は2012年に刊行)

シャーザック7.png

そもそも「青い紅玉」の解釈は、シャーロキアンの間でもさまざまな議論されているらしい。
「シャーロッキアン!」によると原題は「ブルー・カーバンクル」。
カーバンクルは丸く研磨された宝石、あるいはガーネット(ざくろ石)を指す。



邦訳された際に生じた誤訳、というのがシンプルで最も普及している解釈のようだ。
現在は「青いガーネット」という邦題が付けられてるという。

この件についてパタリロ!の著者の魔夜峰央が謝罪したと軽く触れているブログがあったので調べてみたところ、謝罪文は「親バカ輪舞(ロンド)というエッセイコミックに掲載されていた事が分かった。

1998年、魔夜峰央の宝石趣味を語るシリーズの中で、再度ホームズの青いルビーはあり得ないと12年ぶりに指摘したところ、12年前には来なかったクレームが今回は複数寄せられたそうだ。

シャーザック9.png

ついでに魔夜峰央が見たというアニメ「名探偵ホームズ」の該当する回も視聴してみた。
かなり原作をアレンジしているようで、青いルビーは単なる小道具にしか過ぎない扱いだった。
ちなみにこのアニメ、監督が宮崎駿なのは有名だが、青いルビーの脚本は映画「この世界の片隅に」の監督、片渕須直だった。

シャーザック5.png
(アニパロコミックス15号Jean高汐「わんわん大行進」)

話を「シャーロッキアン!」に戻すが、実際には誤訳で片付けられる簡単な話ではないようで、
(いろんな色があるカーバンクルなのに)ルビーの赤ではない青」とホームズ自身も原文で言及しており、このことから現在もファンの間で議論が続いているらしい。

シャーザック9.png

そもそも原作者のコナン・ドイルが宝石に詳しくなかったのでは、と思ってしまうが、
そういう態度はシャーロキアン失格なのだろう。
ドアンザクを作画崩壊ではなく顔の長いザクだったのだと言える度量の広さと愛が必要だ。

「シャーロッキアン!」では、この青い紅玉が欲しいという女性が現れる。
これはホームズというよりかぐや姫なのではないかという推理がされる。
結末は是非、実際に漫画を読んでいただきたい!

 

シャーロッキアン! : 1 シャーロッキアン! (アクションコミックス)

シャーロッキアン! : 1 シャーロッキアン! (アクションコミックス)

  • 作者: 池田邦彦
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2013/04/30
  • メディア: Kindle版



シャーロッキアン! コミック 1-4巻セット (アクションコミックス)

シャーロッキアン! コミック 1-4巻セット (アクションコミックス)

  • 作者: 池田 邦彦
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2013/07/12
  • メディア: コミック



シャーロッキアンは眠れない―ホームズ物語に隠された63の謎

シャーロッキアンは眠れない―ホームズ物語に隠された63の謎

  • 出版社/メーカー: 飛鳥新社
  • 発売日: 2023/03/09
  • メディア: 新書



nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:コミック

松本零士の訃報から読んだ「漫画歴史博物館」で若き日の田中正雄に再会する。 [あの人は今]

松本零士先生が亡くなられた。

正直、ほとんどの作品と親しんだ事がない。
が、好きな漫画家の多くが敬愛している漫画家なので偉大さは分かる。
島本和彦や江川達也の影響でハーロックを文庫で買った事があるのだが、どこかにいってしまった。

えがわたつや個展終了お疲れ様.png

訃報をきっかけに前から気になっていた松本零士の著作、
「漫画大博物館」(日高敏との共著)を購入。

漫画大博物館

漫画大博物館

  • 出版社/メーカー: 小学館クリエイティブ
  • 発売日: 2004/11/04
  • メディア: 単行本

氏は古い漫画コレクターとしても有名で、この本はその松本零士コレクションの中から、
1924年から1959年に出版された漫画単行本を紹介したもの。

2004年に出版されたこの「漫画大博物館」は、
1980年の「漫画歴史大博物館」をリニューアルしたもの。
調べても違いが分からなかったので安くて新しい方を買ったのだが、
旧版には外国漫画が掲載されており、取り扱う作品の年代も3年長い。

単純にページを削った増やしたという話ではないようで、どちらの版にも一長一短はあるのだろう。
しかしなんだか損した気分になったので結局旧版の方も購入しちゃったい。
もちろん、あまり安い買い物ではない。

漫画読みというのは少し読んだぐらいですぐ詳しい気になって、
あれはこの作品のパクリだなんだ、やれ最近の漫画はつまらないなどと尊大な態度をとりがち。
誰でも通る道だけど。

が、この年になっても知らない作品が山ほどあることに気付かされる。
当時人気作と持て囃された作品ですら、全てを把握して記憶するのは不可能な量がある。
そんなことにちょっとでも抗いたくて、今回大枚はたいてみました。

 
さて、年代順に読み進めていて基本的に知らない漫画家ばかりで当然なのだが、
そんな中で子供の頃から愛読している「学研まんが人物日本史」で描いていた作家を見つけた。
田中正雄太田じろうだ。二人の歴史漫画は今読んでも面白い。

たなかしょうぞうも描いて欲しかった1.png

過去の二人と再会したのは昭和23年の項。なんだろうこの感覚は。
自分が生まれる前の時代にタイムスリップした先で知ってる人と遭遇したみたいな。
不思議な感動を覚える。

田中正雄は手塚治虫と親しかったらしく、そのことを漫画にしている。
おそらく手塚が亡くなったのをきっかけにしたのだろう。
それをホームページで読むことができるのだが素晴らしい!その表現力に惚れ惚れする。

たなかしょうぞうも描いて欲しかった3.png

たなかしょうぞうも描いて欲しかった4.png

たなかしょうぞうも描いて欲しかった5.png

たなかしょうぞうも描いて欲しかった6.png

こんなの読まないのは人生の半分ぐらい損してると割とマジで思うので、
少しでも多くの人に読ませたいとブログで紹介する機会を窺っていたのだが、
「漫画大博物館」購入をきっかけにTwitterに書いたら結構な反応があった。

田中正雄の作品は前述した「学研まんが人物日本史」等なら電子で手軽に読む事ができる。
新装版は装丁がちょっと好きじゃないんですけど。
チャーリーブラウンみたいなキャラクターがかわいい。

たなかしょうぞうも描いて欲しかった7.png

自分が所有している作品は全て学研に描かれたもの。
伊藤博文」「日蓮」「源頼朝」「平清盛」「平将門」「徳川家光」「日本の歴史11巻」「日本の歴史15巻」「日本の歴史16巻

中でもオススメは「伊藤博文」
伊藤博文の友達だったという近所のお爺さんから聞いた話を基に描いたと、最後のページで作者自ら出演して子供たちにメッセージを伝えている。

「ねえ、やる気になれば、人間一生の間にすばらしいことができるんだね。」
子供を大事にしてそうな人柄が伝わってくる。

たなかしょうぞうも描いて欲しかった2.png

ひとつ欠点を挙げるとすれば、作風に毒がなさすぎること。
田中正雄にかかると、女好きの伊藤博文も源頼朝も聖人君主みたいに描かれてしまう。
親が安心してお子様に買い与えられるのは間違いないが、毎回そんな感じなのでちょっとワンパターンかなと思ってしまう。

 
そんな田中正雄ブームだった私が、
今ハマってるんだと「日本の歴史16巻」の表紙(旧版)を知人に見せたところ、
「行くとこまで行っちゃったね」と温かい言葉をいただきました。

たなかしょうぞうも描いて欲しかった8.png


漫画大博物館

漫画大博物館

  • 出版社/メーカー: 小学館クリエイティブ
  • 発売日: 2004/11/04
  • メディア: 単行本



漫画歴史大博物館 (1980年)

漫画歴史大博物館 (1980年)

  • 出版社/メーカー:
  • メディア: -



伊藤博文―維新と文明開化 (学研まんが人物日本史 12)

伊藤博文―維新と文明開化 (学研まんが人物日本史 12)

  • 出版社/メーカー: 学研プラス
  • 発売日: 1979/06/01
  • メディア: 単行本



nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:コミック

空前のジンギスカン漫画月間「天幕のジャードゥーガル」「星天のオルド」「ビジャの女王」 [注目作品]

更新が滞って紹介したい作品も溜まってる。
今回は最近発売されたジンギスカン漫画3作品を紹介する。

まず最初はトマトスープの「天幕のジャードゥーガル」2巻。


天幕のジャードゥーガル 2 (ボニータ・コミックス)

天幕のジャードゥーガル 2 (ボニータ・コミックス)

  • 作者: トマトスープ
  • 出版社/メーカー: 秋田書店
  • 発売日: 2023/02/16
  • メディア: Kindle版

帯には漫画賞で3冠王だと書かれている。
俺は同作者の「ダンピアの冒険」が好きなのだけど、
ジャードゥーガルはいまいちピンとこないので意外だ。
まあ売れるに越したことはない。というかダンピアがもっと話題になって欲しい。

オルドう5.png

お話はジンギスカン(チンギス・カン表記)亡き後のモンゴル帝国のわちゃわちゃを描くような感じだ。
正直よく把握できていない。

オルドう4.png

ダンピアは大航海時代の世界のさまざまな文化(特に食)を可愛らしく紹介する漫画だったが、
ジャードゥーガルは可愛らしく政治の権謀術数を紹介するのだろうか?

全くベクトルが違う作品な気がする。
ジャードゥーガルの方が世間にウケてそうなのは本当に意外だ。

 
続いてのジンギスカン漫画は
「乙女戦争」の大西巷一の新作、「星天のオルド」
(※作者名を大西港一と誤記していたので修正しました。他、誤記を多数修正。申し訳ありません。)


星天のオルド タルク帝国後宮秘史 : 1 (アクションコミックス)

星天のオルド タルク帝国後宮秘史 : 1 (アクションコミックス)

  • 作者: 大西巷一
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2023/02/09
  • メディア: Kindle版

オルドとは光栄のジンギスカンゲームで有名になったアレだ。

オルドう.jpeg
(画像は「蒼き狼と白き牝鹿・ジンギスカン」ファミコン版の衝撃のオルドシーン)

オルドう2.png
(画像は片山まさゆき「大トロ倶楽部)2巻)

中華っぽいハーレムを描いた酒見賢一の「後宮小説」というのがあった。
後宮小説はフィクションだけども、かなりリアリティを感じる作風だった。

歴史物が得意な「乙女戦争」、「ダンスマカブル」の大西巷一である。
「星天のオルド」もそういった作品なのかなと思いきや、
今回はかなりリアリティーの薄い(というか皆無な)作風でびっくりした。

簡単にいうと性技に長けたメガネくんが、
襲いかかる美人刺客を次々に性技で圧倒し、モノにしていくという構成。
20年ぐらい前のエロ漫画雑誌に載ってそうな話だ。

おるどう9.png

さらにバッファローマンにバラバラにされたミートくんの体を取り戻していくかのように、
主人公をサポートするために宦官になった舎弟のシンボルを、
勝利するたびに少しづつ取り戻していくというストーリー展開。

大西巷一は評価されるべき時期に才能に見合った評価がされてない不遇の漫画家という印象がある。
今回は絶対この漫画を売らなければと直球を放り込んできたという理解でいる。
しかし自分が作者に望んでいる作風とはかなり乖離がある。

大西氏はこれまで性描写の多い作品を描いてきた漫画家だが、それはある意味エロではなかった。
だから星天のオルドで直球のエロ漫画を描いてみても、実にパッとしない。

「星天のオルド」では描かれるリビドーが凡庸なのである。
凡人の域にまで降りてきてくれたのかもしれないが。
せっかくですけれど、「さすが大西巷一、ド変態だ!ついていけない!」という領域を見せてくれなければ詐欺というもの。見料を払う気にはなれない。

正直、二巻で合わないなと思ったら購読を打ち切るかもしれない。

1ページ目だけはエロいと思う。
おるどう8.png

 
ジンギスカン漫画、最後に紹介するのは森秀樹の「ビジャの女王」3巻。
四代目のモンケ・ハーンの時代。(こちらのジンギスカンはチンギス・ハーン表記)
モンゴル軍に攻められたペルシャの国が軍事スペシャリストの墨士に助けを求める話だ。


ビジャの女王 (3) (SPコミックス)

ビジャの女王 (3) (SPコミックス)

  • 作者: 森秀樹
  • 出版社/メーカー: リイド社
  • 発売日: 2023/02/13
  • メディア: Kindle版

この漫画も(またまた出ました)酒見賢一の名作「墨攻」の続編的な作品ということで
かなり求めるハードルが高く、序盤はいまいちな感じだった。
しかし今回発売された3巻は二段回ぐらい面白さが増したと思う。

真理を追求する学術の徒であると同時に、
生き抜くために人を欺くことを厭わない宰相ジファルの葛藤が見どころ。
最初は小悪党ぽかったが深みが増した。主人公みたいだ。

外敵もアンドレ・ザ・ジャイアントから
モンケの娘、クトゥルンになって手強さが増した。

おるどう7.png

それぞれのジンギスカン漫画の続刊に期待する。
 
おるどう10.png
(画像は桜玉吉「ブロイラーおやじFX+」収録の「花のジンギスカンちゃん」)

 
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:コミック

43歳デビューの漫画家、池田邦彦「カレチ」を読む [名作紹介]


国境のエミーリャ(1) (ゲッサン少年サンデーコミックス)

国境のエミーリャ(1) (ゲッサン少年サンデーコミックス)

  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2020/02/12
  • メディア: Kindle版

「国境のエミーリャ」という漫画がある。
かつての東西ドイツの様に分断された日本を描いた作品。
話題になっていたのでお試しで読んで、作風と絵柄がマッチしてない印象をもった。
それ以来読んでないが、そんなエミーリャも、もう8巻。なんでこんなに続いてるんだ?

それから月日は流れ、「はやぶさや模型店」なる漫画をKindle Unlimitedで発見。

はやぶさや模型店

はやぶさや模型店

  • 作者: 池田 邦彦
  • 出版社/メーカー:
  • 発売日: 2019/04/03
  • メディア: Kindle版

なんとNゲージ漫画だ。Nゲージはこち亀の知識しかなく、電車にもほぼ興味がない私だが、
この漫画は非常に面白かった!雑誌の休刊で一話のみというのが本当に悔しい作品だ。
こんな漫画がもっと読みたいなあと作者の池田邦彦の名前で検索をかけると、
前述の「国境のエミーリャ」が出てきたのだった。

とりあえずKindle Unlimitedで読める「国鉄貨物営業室」という作品も面白かったので、
この人は鉄道漫画なら間違いないのだろうと思い、「カレチ」全5巻を購入。面白かった。
2013年初版だから、自分の手元に届くまで10年かかった計算だ。大変な商売だ。


カレチ(1) (モーニングコミックス)

カレチ(1) (モーニングコミックス)

  • 作者: 池田邦彦
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2013/08/23
  • メディア: Kindle版


カレチとは、簡単にいうと中級の車掌さんのことらしい。

かーれち鈴木保奈美1.png

改めて車掌さんってなんだ?って疑問も湧き上がってくるが、
船長や機長に当たるものと思ってもそう遠くないようだ。

漫画「カレチ」は国が鉄道を運営していた、いわゆる国鉄の時代が舞台。
あまりピンとこない時代だが、民営化して今のJRになるのが1987年なんだそうだ。

作者の池田邦彦はナニワ金融道の青木雄二に匹敵する遅咲きの漫画家で1965年生まれ。43歳デビュー。
国鉄廃止の時は22歳。特に国鉄で働いたこともないようなのに、見てきたように様々な国鉄エピソードを描いている。漫画家になる前に、仕事で取材をする機会が多かったみたい。

漫画の内容は、国鉄職員によるきめ細かいサービスの内容が描かれている。
序盤は特に石ノ森章太郎の「HOTEL」の読後感と似ている。
列車ミステリーでは時刻表の盲点を犯罪に使うが、カレチでは人情に使う。

自分の好きなエピソードは5巻の架線(電車に電気を送る線)修理の話。
「鳥は電線の上に乗ってなぜ感電しないのか」というよくあるQ&Aを思い出す。
点検中、落下しそうになって電線を掴むか落ちるかを決断する。大変な仕事だ。
(でも読み返してみると、事故起こるべくして起こってるよね…?

かーれち鈴木保奈美3.png

それと同じく5巻の汽車で坂道をのぼる話。
スイッチバックという坂道をのぼる電車の動画を見たことがあったが、
現在でも鉄道が山道を登るのは一苦労あるようだ。

かーれち鈴木保奈美4.png

今回の記事を書くために調べてみたのだが、そもそも鉄道というのはスピードを出すため滑りやすくされているものらしい。だから坂道は大変。まあそんな基本的な知識もない鉄道初心者が読むには少しハードルがある漫画のような気もする。(自分の鉄道知識はタモリ倶楽部でなんとなく見てたぐらい)

さらに印象的な話は4巻の、新人がなんの指示もされずに怒鳴られたり殴られる話。
良かれと思ってやったことに対して無言で殴られ呆然とする顔がすごい。
今すぐやめろこんな仕事、病気になるよ!
それを古き良き時代の美談としてまとめてるのだから、ちょっとどうだろうと思うこともある。

かーれち鈴木保奈美5.png

3巻収録の23話「サプライズテスト」もコミュニケーション能力の低い運転監督の話で印象深い。
お客さん相手には心を砕いたサービスするのにねえ。

かーれち鈴木保奈美2.png

漫画の後半は国鉄終焉の時代が描かれ、暗いエピソードが多くなっていく。

さっきも書いたが、自分には鉄道知識がほとんどない。
正直、「決められたレール」をいく人生の典型、楽な商売と思っていた部分もあった。
だが、こういう国鉄の時代を受け継いでいるんだから、やはり大変な職業なのだろう。
そういった部分や歴史の一部を学べたのは有意義なことだったと思う。
(ながやす巧の「鉄道員(ぽっぽや)」の良さが今ひとつ分からなかったが、カレチ読んだ後だと味わいが違う)

よくわからんのは鉄道に詳しいはずの鉄ちゃんが、
たまにわけのわからん事件を起こすことなんだけど。。。


カレチが面白かったので、とりあえず目についた「シャーロッキアン!」全4巻、「エンジニール」全2巻、「まぼろしキャバレー 」、「おもいで停留所」全2巻、「でんしゃ通り一丁目」、「漫画 働くということ」、「山手線ものがたり」を購入。そのうちレビュー書くかも。

全部読み終わった後、
果たして俺は国境のエミーリャを購入する気になるのだろうか?待て次号!

 

シャーロッキアン! : 1 シャーロッキアン! (アクションコミックス)

シャーロッキアン! : 1 シャーロッキアン! (アクションコミックス)

  • 作者: 池田邦彦
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2013/04/30
  • メディア: Kindle版



おもいで停留所

おもいで停留所

  • 作者: 池田邦彦
  • 出版社/メーカー: 日本文芸社
  • 発売日: 2015/03/04
  • メディア: Kindle版



山手線ものがたり

山手線ものがたり

  • 作者: 池田邦彦
  • 出版社/メーカー: 日本文芸社
  • 発売日: 2018/09/07
  • メディア: Kindle版



でんしゃ通り一丁目 1 (ニチブンコミックス)

でんしゃ通り一丁目 1 (ニチブンコミックス)

  • 作者: 池田 邦彦
  • 出版社/メーカー: 日本文芸社
  • 発売日: 2014/02/28
  • メディア: コミック



漫画 働くということ(1) (モーニングコミックス)

漫画 働くということ(1) (モーニングコミックス)

  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2019/02/21
  • メディア: Kindle版



エンジニール 鉄道に挑んだ男たち (1) (SPコミックス)

エンジニール 鉄道に挑んだ男たち (1) (SPコミックス)

  • 作者: 池田邦彦
  • 出版社/メーカー: リイド社
  • 発売日: 2017/10/13
  • メディア: Kindle版



タグ:池田邦彦
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:コミック

あの肉、マンガリッツァ。松本救助の 「ブタが好きすぎてハンガリーの国賓になりました」 [名作紹介]


ブタが好きすぎてハンガリーの国賓になりました

ブタが好きすぎてハンガリーの国賓になりました

  • 作者: 松本救助
  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2017/01/25
  • メディア: Kindle版

前から読みたかった松本救助の
「ブタが好きすぎてハンガリーの国賓になりました」をついに読んだ。

ブタの漫画を描いてハンガリーの国賓に、
てか国賓に?

【国賓(こくひん)】
外国の元首(国王・大統領)や首相など、公式の資格で来訪し、
国家の賓客として国の費用で接待される外国人。「デジタル大辞典」より

いったいぜんたい何が起こったんだ?
大いに興味を惹かれる話だ。

がんまりっつぁ1.png

要約すると、
作者の松本救助がブタを主人公にした漫画を描こうとした時に
マンガリッツァという種類の豚がいることを知り、主役に抜擢。

がんまりっつぁ2.png

このマンガリッツァはハンガリーが国宝の食用豚として、
国を挙げて飼育、輸出している豚だったので、
遠い東洋の島国で取り上げられたことに関係者は大いに喜び、交流が始まる。
そのうち、ぜひ国に来てくれということになったらしい。

がんまりっつぁ3.png

松本氏はハンガリーの首相にまで会ってしまうのだからすごい話である。
なのだが、読んでみて正直肩透かしな読後感をもった。

なぜかと真剣に考えるに、私が抱く「こくひん」に対する貧困なイメージが原因かもしれない。

この漫画は
豪華絢爛なお出迎え、社交界なパーティー、スィートルームで泡風呂みが足りない。
その辺は作者が興味がないので描かなかったのかもしれない。

こんな感じのを期待していた。
がんまりっつぁ5.png
(画像はロシアで仕事した看護婦が盛大にもてなされる「患者さまは外国人」

松本救助の作品は以前「あの娘を落とす間取り」を読んだことがあったのだが、
その時もなんか「ズレ」を感じたので、自分とは合わない作家なのかもしれない。
ただし70を越えたうちの母にこの国賓漫画を勧めてみたところ、こちらは面白かったという反応だった。

 
でえ、このマンガリッツァという豚、気軽に食べられるものなら食べてみたいと検索してみた。
詳しい人に言わせると、まがいものが結構流通してるので注意が必要らしい。
ネットで検索して出てきたものだと100gで1500〜3000円ぐらいが相場。たけえええ。

「脂身が7割」とかいう記述も見かけたので、
要するにマンガリッツァは脂身の多い豚肉みたいだ。
ちょっと年齢的に食べるのはキツイかも。

がんまりっつぁ7.png
(画像は ゆうきまさみ「究極超人あ〜る」)


がんまりっつぁ4.png
 
国賓漫画が2017年。
あれから6年経っているのに、マンガリッツァは扱ってるお店も全然少なそう。
ダメじゃーん、と思ったのだが、

さらに調べてみると、国賓の翌年の2018年にハンガリーで豚コレラが発生していた。
豚肉の輸入が一部再開したのは2021年のことだという。
コロナで業者がさらにダメージ受けたのは想像に難くない。

気軽に食べられる日はいつ?

マンガリッツァ、
もしかしてそれは私たちが子供の頃に憧れた「マンガの肉」なのかもしれない。

がんまりっつぁ6.png

 

3dRose lsp_189017_1 マンガリッツァ 豚 ハンガリー 東欧 トグルスイッチ

3dRose lsp_189017_1 マンガリッツァ 豚 ハンガリー 東欧 トグルスイッチ

  • 出版社/メーカー: 3D Rose (Home Improvement)
  • メディア: Tools & Hardware



nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:コミック

釣りだけじゃない!鷹匠漫画も描きまくった矢口高雄はどういう作家だ? [名作紹介]

Kindle Unlimitedに豊富にあるのもあって、
矢口高雄の動物漫画ブームが私のとこに来ています。

ちょっと気になるのが、
矢口高雄はセルフリメイクが好きな作家なのか?という疑問。
例えば鷹匠(たかじょう)漫画ばかり何度も書いているのだが、
同じジャンルというのではなく、その中の展開、エピソードまで似通っているのだ。
この漫画、前も読んだぞ?という感覚に何度も遭遇する。

マタギ列伝
はばたけ!太郎丸
最後の鷹匠
鷹の翁(ニッポン博物誌)
爪王(野生伝説)」。
爪王(野生伝説)のみ原作が戸川幸夫

たかじょう3.png

矢口高雄歴の浅い自分でもこれだけ見つけることができた。
年代を調べてみたら、けっこう1970年台に集中してるね。
キャリアが長いのだから、もっと分散してるのかと思ってた。

5作中、4作品が野生の鷹を捕まえ、調教する話。
さらに4作品中、3作品が籠手をつけずに生肌を晒して鷹を腕に留まらせるという、
一か八かの大勝負に出るという展開。

たかじょう4.png

さらに2作品が、鷹匠が鷹に片目をくり抜かれて隻眼になる。

たかじょう6.png
(画像左1975年「マタギ列伝」、画像右1979年「鷹の翁」)

自分が今のとこ最後に読んだ矢口高雄の鷹匠漫画、
「はばたけ!太郎丸」は若年層向けに描かれたのか、少年鷹匠が主人公。(掲載誌はしんぶん赤旗)
この少年も目玉くり抜かれてしまうのか?と読んでいてハラハラしてしまった。

鷹調教のクライマックスが呼渡り(おきわたり)というイベントで、
要するに慣らした鷹がリードを外しても戻ってくるかどうかを試す。
鷹が戻って来なければ捕まえることは出来ないしで、今までの苦労が水の泡!
「マタギ列伝」は盛大に失敗するので面白い。手に汗握った。

調教中の鷹は人間の与える餌を必ず拒んで衰弱するのだが、
少年向けの「はばたけ!太郎丸」は、調教で衰弱する鷹を可愛そうに感じて逃してしまう。
それでも鷹が戻ってくるという、変則的鷹匠スタイル。そんなメルヘン鷹匠漫画は5作中2作品。
メルヘン鷹匠漫画は熊と戦う。他、3作品はキツネがラスボスだ。

キツネに苦戦する鷹を見かねて、大きな足音を立てて助けに行き、
雪崩に巻き込まれて死ぬバッドエンドなのが「最後の鷹匠」と「鷹の翁」。
地震に巻き込まれて死ぬのが「マタギ列伝」。

たかじょう1.png

まだ俺は矢口高雄坂を登り始めたばかりだからよ、
これからもまた新たな鷹匠漫画を見つけるかもしれない。

このブログを読んでいる君も矢口高雄坂を登ってみないか。
鷹匠漫画から入るなら、漫画的な面白さで言えばマタギ列伝。
鷹匠の描写の細かさで言えば「野生伝説」中のエピソード、爪王がオススメだ。

 
そしてオマケ。
自分が最初に読んだ鷹匠漫画、
1995年「爪王(野生伝説)」に登場する軟弱な弟子入り志望者(画像右)が、
1975年の「はばたけ!太郎丸」にも出てきてた(画像左)のがなんか面白かった。
たかじょう5.png
 


マタギ列伝(上)-新装版 (中公文庫)

マタギ列伝(上)-新装版 (中公文庫)

  • 作者: 矢口 高雄
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2019/04/23
  • メディア: 文庫



はばたけ! 太郎丸(1)

はばたけ! 太郎丸(1)

  • 作者: 矢口高雄
  • 出版社/メーカー: オフィス漫
  • 発売日: 2018/12/07
  • メディア: Kindle版



ヤマケイ文庫 ニッポン博物誌

ヤマケイ文庫 ニッポン博物誌

  • 作者: 矢口 高雄
  • 出版社/メーカー: 山と溪谷社
  • 発売日: 2020/06/18
  • メディア: Kindle版



ヤマケイ文庫 野性伝説 爪王/北へ帰る

ヤマケイ文庫 野性伝説 爪王/北へ帰る

  • 出版社/メーカー: 山と溪谷社
  • 発売日: 2018/06/02
  • メディア: Kindle版



nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:コミック

だがために戦う?パーフェクトマタギ漫画、矢口高雄「マタギ列伝」 [名作紹介]

「ニッポン博物誌」に続いて、Kindle Unlimitedで矢口高雄の「マタギ」を読む。

またぐなよ2.png

マタギといえば毛深いオッサン猟師というイメージだが、
この「マタギ」は、サイボーグ009みたいな猟師漫画だった!
主人公は長髪のイケメン。マフラーを風になびかせ、
超人的能力を持った仲間たちと連携してクマを狩るのだ!

またぐなよ3.png

途中まで読んだところで、これもまた紙の本でも買わねばなるまいと思った。
調べてみると「マタギ」以外に「マタギ列伝」という作品があることを知る。
マタギ列伝は未完に終わった作品で、マタギはそのリメイク的作品であるという。

…というわけで、マタギとマタギ列伝上下巻の3冊を取り寄せる。

またぐなよ5.jpeg

ニッポン博物誌も分厚かったが、この3冊もめちゃくちゃ分厚い。

またぐなよ4.jpeg
(3冊合計で2342ページ!)

電子書籍のマタギが読み途中だったが、紙の本のマタギ列伝を先に読み始める。
当然、絵が古い。惜しいなと思いながら読んでいるのだが、そのうち気にならなくなる。

マタギ列伝の主人公は、修行によって様々なマタギ・アビリティをゲットしていき、
パーフェクトサイボーグっぽいマタギになっていくのが痛快だ。
リメイク的続編であるマタギは、続きを描くためにその辺が省略されており、
絵はキレイなんだけど読み返すと物足りない。

そんなマタギ列伝も、
修行中に唐突に起こった天変地異によって、
主人公の生死不明という打ち切り的最終回を迎えてしまう。

あとがきで事情を説明しているのだが、
掲載誌だった秋田書店とのトラブルによるものらしい。
そのトラブルの肝心要の部分がなんだったのかはボカされてる。
矢口高雄が墓まで持っていってしまった!

おのれ秋田書店め!
しかし双葉社に移籍して始めた「マタギ」も、
ほとんど新しいエピソードを描けぬまま、中途半端に終わっているのだった。

結局、こういう完結しない運命にあるガウディ的作品だったのかもしれない。

 
それにしてもこんな漫画があったとは知らなかった。
10年以上前か、それなりインターネットも普及していた時代に、
鷹匠について調べてたことがあったのだけれども、この漫画に行き当たることはなかった。
良作と巡り合うのは難しい。

今回、名作マタギを知れたのはKindle Unlimitedのおかげだ。
デジタル立ち読み文化バンザイ。

 

ヤマケイ文庫 マタギ

ヤマケイ文庫 マタギ

  • 作者: 矢口 高雄
  • 出版社/メーカー: 山と溪谷社
  • 発売日: 2017/10/16
  • メディア: Kindle版



マタギ列伝(上)-新装版 (中公文庫)

マタギ列伝(上)-新装版 (中公文庫)

  • 作者: 矢口 高雄
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2019/04/23
  • メディア: 文庫



マタギ列伝(下)-新装版 (中公文庫)

マタギ列伝(下)-新装版 (中公文庫)

  • 作者: 矢口 高雄
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2019/04/23
  • メディア: 文庫



nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:コミック

蒼天航路、墨攻好きなら読むべき鄭問「東周英雄伝」 [歴史漫画]

横山光輝の「史記」を何度も繰り返し読んでいる。
さっぱり筋が覚えられないからだ。何度読んでも新鮮。
三国志や水滸伝と違って、時代も国も人物も、あちこちに飛ぶ短編集だからしゃあない。

そんなこんなで春秋戦国時代に少しは詳しくなって、
そろそろ読みごろだろうと思ったので、鄭問(ちぇんうぇん)「東周英雄伝」を読む。

3巻の墨翟(ぼくてき)のエピソードがとにかくいい!
墨翟は酒見賢一の「墨攻」でおなじみ、墨子の開祖だ。
これだけでも読む価値があると思う。

しゅんじゅう3.png

「墨攻」で墨翟の伝説を語るシーン。
しゅんじゅう4.png

作者の鄭問は台湾人の漫画家(故人)
東周英雄伝は1990年から週刊モーニングで連載された。

1994年の蒼天航路と東周英雄伝、ノリがちょっと似てるなと思っていたら、
作者の王欣太が鄭問に強い影響を受けていることを語っている動画を見つけた。



さてこの東周英雄伝、春秋戦国時代の英雄を一話につき1エピソードで語る短編集なのだが、
話が時系列順に並んでいないので、横山光輝「史記」以上に知識が定着しづらい。
しかもインターネットで検索しても、日本語ページでは名前すら出てこない英雄も散見する。
wikiの東周英雄伝のページを併読するのが良かろうと思う。

印象的でいて、日本ではあまり知られていないであろう、
三つのエピソードを厳選して紹介する。

一つ目。
2巻の十五話に出てくる華周と杞梁は、
二人で300人を返り討ちにしてしまう屈強な戦士。
思わず、これって史実なの?って疑ってしまう。

郷里の期待を一身に受けて上京するも、ロクな審査をされず二軍扱い。
拗ねていたところを親に激励され一念発起。…しすぎて二人とも戦死。名は残った。

しゅんじゅう6.png
 
ふたつ目。
3巻に登場する處女(しょじょ)100人の男たちを一蹴するワンダーウーマンみたいな武勇の持ち主。
荊棘花(けいきょくか)とも呼ばれる。彼女が鍛えた越の兵は、孫子が鍛えた呉の兵を撃ち破る。
臥薪嘗胆で知られる呉越の戦いの時代の人物だが、横山史記にも久保千太郎の漫画にも出てこない。
なんでやねん。

しゅんじゅう1.png

三つ目。
衛の第19代君主、懿公(いこう)
鶴が大好きで、畑に使うべき用水を鶴に与えるためにケチり、人民の反感を買う。
やがて異民族に攻められると、周囲から「鶴に守ってもらえ」と総スカン。

懿公の最期について漫画には書かれていない。しかしwikiには、
「衛の懿公は中国史上唯一、人間に食べられた君主である。」とある。
鶴の恩返しは無かった。

しゅんじゅう5.png
(ちなみに生まれたのは鶴)
 

もうちょっと春秋時代を理解したいと思ったので、ビギナー向けの「春秋左氏伝」を購入。

「春秋」は簡易な歴史書だが、
孔子が製作したという伝説から行間が深読みされまくり学問にまでなった。
解釈には主に三つの流派があり、「左氏伝」もその中のひとつ。関羽や福沢諭吉が愛読したという。

…という理解。

 




東周英雄伝 (文庫版) 全3巻完結セット【コミックセット】

東周英雄伝 (文庫版) 全3巻完結セット【コミックセット】

  • 作者: 鄭問
  • 出版社/メーカー:
  • メディア: コミック



春秋左氏伝 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典 (角川ソフィア文庫)

春秋左氏伝 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典 (角川ソフィア文庫)

  • 作者: 安本 博
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2014/08/28
  • メディア: Kindle版



nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:コミック
前の10件 | -