石ノ森章太郎最高傑作かもしれない「幻魔大戦」を読み返す [名作紹介]
子供の頃に夢中になって読んだ「幻魔大戦」を再購入。
やはりサンデーコミックス版でしょと思ったが、読んでみると画質がすんげえ悪い!
1巻が昭和49年の24刷。2巻が昭和51年の25刷。昔読んだのもこんなに悪かったのかな。
ツイッターで情報をいただき、
画質が良く値段も手頃な扶桑社文庫版を再購入してしまった。
ベタのムラまで見えるかもしれない高画質!
問題のサンデーコミックス、さらに調べてみたら、
もはや画質が悪いというレベルじゃない箇所まで見つかってびっくりしている。
話を漫画に戻す。
いやはや面白い。
予知夢のシーンとか最高じゃないですか!
ラストの見開きも、
「雪の峠」や「男坂」に匹敵する、漫画史に残る見開きと言っていいと思う。
またキャラクター造形が深い。
根性あって努力家だけど才能に恵まれず、
勢い余って説教した友人に部活のポジション争いで負けたり、
フィジカルで勝る弟に兄弟喧嘩で負けたりして鬱屈する主人公。
超能力に目覚め、スカウトにきた異国のお姫様に騎士然として振る舞うも、
「みじめったらしい野ねずみ」と軽蔑されてしまう。
すげえ口悪いヒロイン!
そんなお姫様も、参謀のサイボーグのベガから
「あなただってわがままな小娘にすぎませんよ」言われて、泣いて逃亡。
ベガはベガで超合理的精神で、
「これが戦争なのだよ」と、超能力なくしてただの小娘になってしまったお姫様を無慈悲にリストラしようとするので、「人の心とかないんか」と仲間からドン引きされる。
そんな奴らが団結して世界を救えるのか?
幻魔大戦はそういうお話。
めちゃくちゃ面白い。
「敵勢力に仲間割れさせるのが幻魔大王の最も得意とする戦法ですからな」
しかしお話は単行本2巻で唐突に終了。
諸説あるが、読者の支持が得られなかった説と、編集長とケンカした説があることから、
人気がなくて編集長とケンカになって打ち切りになったのではないかと思われる。
あの「サイボーグ009」ですら当時は不人気打ち切りで、単行本の爆売れで初めて商業的価値を認められたという。
ありそうなことである。
あまり詳しく覚えていないが、
子供の頃に石ノ森作品が山ほど段ボールに入ってうちにやってきたことがある。
その中に「新幻魔大戦」だの「幻魔大戦 神話前夜の章」があって、
あの続きが読めるのだと狂喜したのだが、
どこを探してもその中にはベガも丈もルーナもおらず、相変わらずよくわからんラスト。
なんならその中に入っていた石ノ森漫画もわけわからんものばかり。
私は一週ごとに漫画家たちが生き残りのバトルを続ける少年ジャンプアンケート至上主義の漫画で育っていたので、石ノ森章太郎の巨匠然とした余裕を感じる自由な作風が肌に合わず、どちらかというと嫌いな漫画家に分類するようになった出来事だった。
幻魔大戦は映画版も思い出深い。最近になるまで本編は見たこと無かったけど。
CMをジャンジャン投入して洗脳してしまうかのような角川商法の最初の洗礼だったのだ。
絵が違うのがたまらなく不思議だった。特に大好きなベガのデザインが違う!
ところでベガのデザインは天野喜孝や永井豪、
寺田克也から村枝賢一までさまざまなデザインがあるらしい。
幻魔大戦を今読み返すとジョジョっぽいところがある。
世界中から超能力者が集結して戦う漫画だ。そりゃ似ることもあるだろう。
ベガとアブドゥル(顔の模様と参謀的立ち位置)、フロイとイギー(砂を操る犬)、東丈と東方仗助。ジョー東ってキャラクターもいたな。
学生帽の後ろのハネは承太郎っぽい。
調べていたら、
2014年からウェブ漫画として正式な続編が描かれていたことを知る。
単行本全11巻。作画は早瀬マサトと石森プロ、脚本は七月鏡一。
そちらも購入してみたので、そのうち感想を書きたい。
やはりサンデーコミックス版でしょと思ったが、読んでみると画質がすんげえ悪い!
1巻が昭和49年の24刷。2巻が昭和51年の25刷。昔読んだのもこんなに悪かったのかな。
ツイッターで情報をいただき、
画質が良く値段も手頃な扶桑社文庫版を再購入してしまった。
ベタのムラまで見えるかもしれない高画質!
問題のサンデーコミックス、さらに調べてみたら、
もはや画質が悪いというレベルじゃない箇所まで見つかってびっくりしている。
俺の持ってるサンデーコミックス版の「幻魔大戦」1巻25刷(左)。
— ムゲンホンダナ(本棚持ち歩き隊) (@hondanamotiaru) April 14, 2024
画質が悪いってレベルじゃないんだけどどういうことなの。
右は扶桑社文庫版。 pic.twitter.com/B42CZVtRQv
話を漫画に戻す。
いやはや面白い。
予知夢のシーンとか最高じゃないですか!
ラストの見開きも、
「雪の峠」や「男坂」に匹敵する、漫画史に残る見開きと言っていいと思う。
またキャラクター造形が深い。
根性あって努力家だけど才能に恵まれず、
勢い余って説教した友人に部活のポジション争いで負けたり、
フィジカルで勝る弟に兄弟喧嘩で負けたりして鬱屈する主人公。
超能力に目覚め、スカウトにきた異国のお姫様に騎士然として振る舞うも、
「みじめったらしい野ねずみ」と軽蔑されてしまう。
すげえ口悪いヒロイン!
そんなお姫様も、参謀のサイボーグのベガから
「あなただってわがままな小娘にすぎませんよ」言われて、泣いて逃亡。
ベガはベガで超合理的精神で、
「これが戦争なのだよ」と、超能力なくしてただの小娘になってしまったお姫様を無慈悲にリストラしようとするので、「人の心とかないんか」と仲間からドン引きされる。
そんな奴らが団結して世界を救えるのか?
幻魔大戦はそういうお話。
めちゃくちゃ面白い。
「敵勢力に仲間割れさせるのが幻魔大王の最も得意とする戦法ですからな」
しかしお話は単行本2巻で唐突に終了。
諸説あるが、読者の支持が得られなかった説と、編集長とケンカした説があることから、
人気がなくて編集長とケンカになって打ち切りになったのではないかと思われる。
あの「サイボーグ009」ですら当時は不人気打ち切りで、単行本の爆売れで初めて商業的価値を認められたという。
ありそうなことである。
あまり詳しく覚えていないが、
子供の頃に石ノ森作品が山ほど段ボールに入ってうちにやってきたことがある。
その中に「新幻魔大戦」だの「幻魔大戦 神話前夜の章」があって、
あの続きが読めるのだと狂喜したのだが、
どこを探してもその中にはベガも丈もルーナもおらず、相変わらずよくわからんラスト。
なんならその中に入っていた石ノ森漫画もわけわからんものばかり。
私は一週ごとに漫画家たちが生き残りのバトルを続ける少年ジャンプアンケート至上主義の漫画で育っていたので、石ノ森章太郎の巨匠然とした余裕を感じる自由な作風が肌に合わず、どちらかというと嫌いな漫画家に分類するようになった出来事だった。
幻魔大戦は映画版も思い出深い。最近になるまで本編は見たこと無かったけど。
CMをジャンジャン投入して洗脳してしまうかのような角川商法の最初の洗礼だったのだ。
絵が違うのがたまらなく不思議だった。特に大好きなベガのデザインが違う!
ところでベガのデザインは天野喜孝や永井豪、
寺田克也から村枝賢一までさまざまなデザインがあるらしい。
リバースの不満なところはベガの出番が少ないところ。
— ムゲンホンダナ(本棚持ち歩き隊) (@hondanamotiaru) April 14, 2024
デザインはかっこいいけど最初と最後しか見せ場がない。
調べてみたら、
天野喜孝から村枝賢一まで、いろんな人がデザインしてるのね。https://t.co/82VoWHHxa7
幻魔大戦を今読み返すとジョジョっぽいところがある。
世界中から超能力者が集結して戦う漫画だ。そりゃ似ることもあるだろう。
ベガとアブドゥル(顔の模様と参謀的立ち位置)、フロイとイギー(砂を操る犬)、東丈と東方仗助。ジョー東ってキャラクターもいたな。
学生帽の後ろのハネは承太郎っぽい。
主人公、丈(じょう)の帽子の後ろハネ具合も承太郎っぽい。 pic.twitter.com/EgJ9Pl9szI
— ムゲンホンダナ(本棚持ち歩き隊) (@hondanamotiaru) April 9, 2024
調べていたら、
2014年からウェブ漫画として正式な続編が描かれていたことを知る。
単行本全11巻。作画は早瀬マサトと石森プロ、脚本は七月鏡一。
そちらも購入してみたので、そのうち感想を書きたい。
幻魔大戦 Rebirth(1) (少年サンデーコミックススペシャル)
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2017/05/02
- メディア: Kindle版
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