つげ義春。ジョジョ、ドラゴンボール、エバーに影響を与えた生ける伝説。 [名作紹介]
「イシャはどこだ!」
つげ義春、といえば「ねじ式」。
気持ち悪くてワケわからん漫画を描く人というイメージ。
しかし大人気である。あちこちの漫画に引用された。
ゆうきまさみは「究極超人あ〜る」で、
1968年のねじ式と、1979年のつげ作品「必殺するめ固め」を引用している。
鳥山明は「Dr.スランプ」のモブに、ねじ式のキャラクターをよく登場させている。
「ドラゴンボール」にも小道具として登場させている。
つげ義春のかなり初期の作品に、「運地」(うんち)という名前の主人公が登場する。
なんでそんな名前つけるんだと思うが、お気に入りらしくサブキャラクターにも使用が見られる。
この辺の感覚も鳥山明に受け継がれたというのは深読みしすぎだろうか。
こないだ貸本漫画の記事にも書いたが、
あれこれ劇画史を読む流れで、かなり若い頃のつげ漫画、「おばけ煙突」を発見。
あまりの読みやすさに衝撃を受けた。絵も全然違う! 1958年の作品。
(白土三平絶賛だったそうである)
なぜこんなに絵が違うのか。
不器用そうなイメージがあるが、つげはある意味器用な人なのだそうだ。
さまざまな漫画家の表現を研究し、自作に取り入れた。
食っていくために盗作も厭わなかったとまで言っている。
劇画史に少し詳しくなると、意味不明だったつげ作品に意味を感じる。
水木しげる、辰巳ヨシヒロ、白土三平、永島慎二ら漫画家の影響があることがわかる。
つげに影響を受けた漫画家。
つげが影響を受けた漫画家。
それを意識して読みだすと、つげ作品を次から次へと読みたくなった。
19年前に購入したコンビニコミック「つげ義春傑作選其ノ弐 無能の人」と、
さいきん抱き合わせで購入した選集の中にあった「現代漫画12つげ義春集」。
この二冊だけではもの足りなくなった。
ちくま文庫「つげ義春コレクション」全9巻。
講談社「つげ義春初期傑作短編集」全4巻。
講談社「つげ義春初期傑作長編集」全4巻を購入。
現在精読中である。
数万円する全22巻の全集もあるそうだが、さすがに手が出ない。
さて、
つげ義春に影響を受けた側の作品をもう少し紹介しておきたい。
現代漫画12つげ義春集で読んだ「長八の宿」。
読んだ瞬間、
「これ桜玉吉がしあわせのかたちに描いてたやつだ!」と気づき感激する。
つげが1968年に描いた長八の宿を、玉吉が1992年に漫画で紹介し、2023年に俺が読んだ。
ここまで55年かかってるわけである。
長八の宿はつげ作品の中でもかなり分かりやすい作品でとても良いと思う。
いつかモデルとなった温泉宿、山光荘にも行ってみたい。
「実はまだ二階にいるのです」というフレーズが有名なつげ作品「李さん一家」。
みなもと太郎が「風雲児たち」の中でパロディにしていた。
つげを見出した長井勝一の本「ガロ編集長」も表紙が李さん一家だ(水木しげるも混じってる)。
古典漫画&特撮のパロディ漫画、唐沢なおき「電脳なをさん」。
つげパロディも多い。
「電脳なをさん」3巻。Vol.175で「もっきり屋の少女」。
「新電脳なをさん」1巻。Vol.348で「チーコ」をパロディに。
「電脳なをさんVer1」では、
Vol.550「峠の犬」、
Vol.575「散歩の日々」
Vol.580&581「ゲンセンカン主人」
Vol.637「石を売る」
Vol.653「やなぎ屋主人」…といった塩梅だ。
つげの「ゲンセンカン主人」は まるで、、、、、
荒木飛呂彦「ジョジョの奇妙な冒険」第三部のDIOではありませんか。
なんでずっと顔を隠しているのか疑問だった。
でもそれはさすがにこじつけかなと思ったが、
つげの「やもり」にジョジョ四部のジャンケン小僧とそっくりな描写を見つけた。
やはりキサマ見ているなッ!と思った。
ちなみに「やもり」の頃のつげのタッチは初期の吉田戦車そっくりである。
「総特集吉田戦車大増補新版」収録のインタビューに「やっぱりつげ義春さんは別格」と書かれている。
というわけで、
読まず嫌い王決定戦にもよく挙げられるであろう現在激ハマり中の、つげ義春ワールドの一端を自分なりに紹介してみたがいかがだったろうが。
一応長編もあるようだが、ほぼ短編のみで巨匠になってしまった漫画家は他に例がない気がする。
気になってはいるが読んだことない人の背中をちょっと押せれば幸いである。
最後に「エヴァンゲリヲン」の綾波レイの有名なポーズは「ねじ式」という説があるそうだ。
それはこじつけだろうと思うのだが、
つげ義春「無能の人」の中に宮村優子の声で脳内再生される台詞があった。
「あんたのバカァ」
おあとがよろしいようで。
つげ義春、といえば「ねじ式」。
気持ち悪くてワケわからん漫画を描く人というイメージ。
しかし大人気である。あちこちの漫画に引用された。
ゆうきまさみは「究極超人あ〜る」で、
1968年のねじ式と、1979年のつげ作品「必殺するめ固め」を引用している。
鳥山明は「Dr.スランプ」のモブに、ねじ式のキャラクターをよく登場させている。
「ドラゴンボール」にも小道具として登場させている。
つげ義春のかなり初期の作品に、「運地」(うんち)という名前の主人公が登場する。
なんでそんな名前つけるんだと思うが、お気に入りらしくサブキャラクターにも使用が見られる。
この辺の感覚も鳥山明に受け継がれたというのは深読みしすぎだろうか。
こないだ貸本漫画の記事にも書いたが、
あれこれ劇画史を読む流れで、かなり若い頃のつげ漫画、「おばけ煙突」を発見。
あまりの読みやすさに衝撃を受けた。絵も全然違う! 1958年の作品。
(白土三平絶賛だったそうである)
なぜこんなに絵が違うのか。
不器用そうなイメージがあるが、つげはある意味器用な人なのだそうだ。
さまざまな漫画家の表現を研究し、自作に取り入れた。
食っていくために盗作も厭わなかったとまで言っている。
劇画史に少し詳しくなると、意味不明だったつげ作品に意味を感じる。
水木しげる、辰巳ヨシヒロ、白土三平、永島慎二ら漫画家の影響があることがわかる。
つげに影響を受けた漫画家。
つげが影響を受けた漫画家。
それを意識して読みだすと、つげ作品を次から次へと読みたくなった。
19年前に購入したコンビニコミック「つげ義春傑作選其ノ弐 無能の人」と、
さいきん抱き合わせで購入した選集の中にあった「現代漫画12つげ義春集」。
この二冊だけではもの足りなくなった。
ちくま文庫「つげ義春コレクション」全9巻。
講談社「つげ義春初期傑作短編集」全4巻。
講談社「つげ義春初期傑作長編集」全4巻を購入。
現在精読中である。
数万円する全22巻の全集もあるそうだが、さすがに手が出ない。
さて、
つげ義春に影響を受けた側の作品をもう少し紹介しておきたい。
現代漫画12つげ義春集で読んだ「長八の宿」。
読んだ瞬間、
「これ桜玉吉がしあわせのかたちに描いてたやつだ!」と気づき感激する。
つげが1968年に描いた長八の宿を、玉吉が1992年に漫画で紹介し、2023年に俺が読んだ。
ここまで55年かかってるわけである。
長八の宿はつげ作品の中でもかなり分かりやすい作品でとても良いと思う。
いつかモデルとなった温泉宿、山光荘にも行ってみたい。
「実はまだ二階にいるのです」というフレーズが有名なつげ作品「李さん一家」。
みなもと太郎が「風雲児たち」の中でパロディにしていた。
つげを見出した長井勝一の本「ガロ編集長」も表紙が李さん一家だ(水木しげるも混じってる)。
古典漫画&特撮のパロディ漫画、唐沢なおき「電脳なをさん」。
つげパロディも多い。
「電脳なをさん」3巻。Vol.175で「もっきり屋の少女」。
「新電脳なをさん」1巻。Vol.348で「チーコ」をパロディに。
「電脳なをさんVer1」では、
Vol.550「峠の犬」、
Vol.575「散歩の日々」
Vol.580&581「ゲンセンカン主人」
Vol.637「石を売る」
Vol.653「やなぎ屋主人」…といった塩梅だ。
つげの「ゲンセンカン主人」は まるで、、、、、
荒木飛呂彦「ジョジョの奇妙な冒険」第三部のDIOではありませんか。
なんでずっと顔を隠しているのか疑問だった。
でもそれはさすがにこじつけかなと思ったが、
つげの「やもり」にジョジョ四部のジャンケン小僧とそっくりな描写を見つけた。
やはりキサマ見ているなッ!と思った。
ちなみに「やもり」の頃のつげのタッチは初期の吉田戦車そっくりである。
「総特集吉田戦車大増補新版」収録のインタビューに「やっぱりつげ義春さんは別格」と書かれている。
というわけで、
読まず嫌い王決定戦にもよく挙げられるであろう現在激ハマり中の、つげ義春ワールドの一端を自分なりに紹介してみたがいかがだったろうが。
一応長編もあるようだが、ほぼ短編のみで巨匠になってしまった漫画家は他に例がない気がする。
気になってはいるが読んだことない人の背中をちょっと押せれば幸いである。
最後に「エヴァンゲリヲン」の綾波レイの有名なポーズは「ねじ式」という説があるそうだ。
それはこじつけだろうと思うのだが、
つげ義春「無能の人」の中に宮村優子の声で脳内再生される台詞があった。
「あんたのバカァ」
おあとがよろしいようで。
筑摩書房「現代漫画12つげ義春集」で「長八の宿」読む。
— ムゲンホンダナ(本棚持ち歩き隊) (@hondanamotiaru) September 18, 2023
桜玉吉「しあわせのかたち」に出てたやつだ!感動!
漫画も面白い。
つげさんはこういう漫画を描く人だったのかー。
いつか行ってみたいなあ長八の宿こと山光荘。 pic.twitter.com/tsmNjNAcCN
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