大仏強奪!盗まれた奈良の大仏と鎌倉の大仏が戦う高野よしてる「赤ん坊帝国」 [名作紹介]
※今回紹介の漫画はこれ書いてる現在、アマゾンの取り扱いがありません
盗まれた奈良の大仏と、鎌倉の大仏を戦わせるという、
ガンダム0083の元ネタにもなったウソ 高野よしてる「赤ん坊帝国」。
1952年の漫画だ。
その「赤ん坊帝国」全編が収録されているという少年なつ漫王28号(2000年発行)を入手した。
その存在を知ったのは5年くらい前。
先日ふと思い出して検索したら、まんだらけで1200円くらいの安価で難なく入手。
あまりにもあっさりゲットできたので、近年は結構出回ってるのかなと思ったが、改めて調べてみるとそうではなかった。
運が良かったらしい。
動く大仏という発想は1934年の実写映画『大仏廻国・中京編』(だいぶつかいこくちゅうきょうへん)など昔からあるが、それを戦わせようとした作品は「赤ん坊帝国」が初めてだろう。(たぶん)
リモコン争奪戦も鉄人28号よりも4年早く描いている。
「赤ん坊帝国」のラストは、投下された原子爆弾を抱えた大仏が宇宙に飛び去って散る、というこれまたいつの時代からあるんだという王道展開。
そんな斬新な漫画を描く高野よしてるだが、後年は鉄人28号をパクったような「13号発進せよ」という漫画を描いている。あまりその辺には頓着ない性格らしい。ちなみに13号発進せよは少年マガジン創刊号の目玉として掲載された漫画である。一時は手塚治虫に並ぶ人気と言われていた売れっ子だった。
それなのに今はマニアしか知らない漫画家なのだから、つくづく漫画は残らないと言える。
1964年に泉ゆき雄という漫画家がリメイク版を描いていて、2001年に全4巻で復刻版が出ている。「編集部から電話で許諾を求められただけで泉氏と面識はない」と少年なつ漫王掲載の高野よしてるインタビューで語られている。
すがやみつる「ゲームセンターあらし」55話は「赤ん坊帝国」のオマージュ。
少年なつ漫王28号収録の高野よしてる作品は他に以下の作品を収録
地獄をのぞいた人たち(1957年)
ターザンのさんぽ(1951年)
泳げ少年(1955年)
地球をころがす少年(1954年)
レフト君とライト君(1952年)
この中の「地獄をのぞいた人たち」という短編が良かった。
噴火寸前の阿蘇山の火口に不時着した飛行機の尾翼を溶岩で溶接するなど、高野よしてるらしいシュールな話で笑えるのだが、油断してると唐突に主人公の少年に誰が優先して生き残るべきか決めさせるというハードな展開になり焦る。守銭奴な経営者の叔父を、社員が路頭に迷うからという理由で脱出させ、自らは選ぶ立場なので死地に残るという決断をするのがすごい。
手塚治虫、赤塚不二夫、杉浦茂、横山光輝など、漫画界のレジェンドたちのアシスタントを務めた斉藤あきらの「仕事人参上!」(超名作!紙の本でも欲しい)で、高野よしてるのエピソードも読める。自腹で自宅まで電柱を立てるなど、かなりの売れっ子だったことがわかる。1巻と3巻4巻に登場。
盗まれた奈良の大仏と、鎌倉の大仏を戦わせるという、
ガンダム0083の元ネタにもなったウソ 高野よしてる「赤ん坊帝国」。
1952年の漫画だ。
その「赤ん坊帝国」全編が収録されているという少年なつ漫王28号(2000年発行)を入手した。
その存在を知ったのは5年くらい前。
先日ふと思い出して検索したら、まんだらけで1200円くらいの安価で難なく入手。
あまりにもあっさりゲットできたので、近年は結構出回ってるのかなと思ったが、改めて調べてみるとそうではなかった。
運が良かったらしい。
動く大仏という発想は1934年の実写映画『大仏廻国・中京編』(だいぶつかいこくちゅうきょうへん)など昔からあるが、それを戦わせようとした作品は「赤ん坊帝国」が初めてだろう。(たぶん)
いろいろ江戸の黄表紙みてきたけども、これは驚愕…
— ミサンザイ 同人誌 「天皇を旅する本」「天皇を旅する地図」ほか BOOTHはじめました (@katsunomisanzai) January 16, 2023
大仏さまがふと思い立って旅に出るという話で、天界でおおいに歓待され腹いっぱいになった大仏、しかし大仏が入れるような大きな雪隠はないのでしかたなく天の川の川っぱたでいたしました、という絵…
当時の仏教界からクレームこなかったのか… pic.twitter.com/JML7D1APIT
リモコン争奪戦も鉄人28号よりも4年早く描いている。
「赤ん坊帝国」のラストは、投下された原子爆弾を抱えた大仏が宇宙に飛び去って散る、というこれまたいつの時代からあるんだという王道展開。
そんな斬新な漫画を描く高野よしてるだが、後年は鉄人28号をパクったような「13号発進せよ」という漫画を描いている。あまりその辺には頓着ない性格らしい。ちなみに13号発進せよは少年マガジン創刊号の目玉として掲載された漫画である。一時は手塚治虫に並ぶ人気と言われていた売れっ子だった。
それなのに今はマニアしか知らない漫画家なのだから、つくづく漫画は残らないと言える。
1964年に泉ゆき雄という漫画家がリメイク版を描いていて、2001年に全4巻で復刻版が出ている。「編集部から電話で許諾を求められただけで泉氏と面識はない」と少年なつ漫王掲載の高野よしてるインタビューで語られている。
すがやみつる「ゲームセンターあらし」55話は「赤ん坊帝国」のオマージュ。
水曜日は『ゲームセンターあらし』の日! 「赤ん坊帝国」といったら、その昔、『黒帯くん』とか『13号発進せよ!』なんてマンガを描かれた高野よしてる先生の作品ですが、私が愛読したのは前の東京五輪の頃に「少年画報」に連載された泉ゆき雄先生版。大仏が空を飛ぶの発想にしびれました! https://t.co/3twKWxychz
— すがやみつる (@msugaya) May 18, 2021
少年なつ漫王28号収録の高野よしてる作品は他に以下の作品を収録
地獄をのぞいた人たち(1957年)
ターザンのさんぽ(1951年)
泳げ少年(1955年)
地球をころがす少年(1954年)
レフト君とライト君(1952年)
この中の「地獄をのぞいた人たち」という短編が良かった。
噴火寸前の阿蘇山の火口に不時着した飛行機の尾翼を溶岩で溶接するなど、高野よしてるらしいシュールな話で笑えるのだが、油断してると唐突に主人公の少年に誰が優先して生き残るべきか決めさせるというハードな展開になり焦る。守銭奴な経営者の叔父を、社員が路頭に迷うからという理由で脱出させ、自らは選ぶ立場なので死地に残るという決断をするのがすごい。
手塚治虫、赤塚不二夫、杉浦茂、横山光輝など、漫画界のレジェンドたちのアシスタントを務めた斉藤あきらの「仕事人参上!」(超名作!紙の本でも欲しい)で、高野よしてるのエピソードも読める。自腹で自宅まで電柱を立てるなど、かなりの売れっ子だったことがわかる。1巻と3巻4巻に登場。
盗まれた奈良の大仏と鎌倉の大仏を戦わせる、ガンダム0083の元ネタでもあるウソ 高野よしてる「赤ん坊帝国」ついに読むことができた。
— ムゲンホンダナ(本棚持ち歩き隊) (@hondanamotiaru) August 14, 2023
初出は1952年。動く大仏映画はこれ以前にもあったが、戦わせたのは初めてだろう。鉄人28号よりも4年早く、リモコンの争奪戦も行っている。収録は少年なつ漫王28号。 pic.twitter.com/UfzhW6TSJd
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