弾丸よりも早く動き、時を止める「エイトマン」はスタープラチナの元ネタか? [名作紹介]
8(エイト)マン 秋田書店版 コミックセット (Sunday comics) [マーケットプレイスセット]
- 作者: 次郎, 桑田
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 1992/07/01
- メディア: コミック
「エイトマン」(正確には「8マン」)サンデーコミックス版全5巻を取り寄せて読んでみた。
連載開始は1963年。能力的にコンパチなサイボーグ009より1年早い。
原作平井和正、作画はコンペから桑田次郎(二郎)が選ばれた。
松本零士も候補だったという。
購入したのは、
「ジョジョの奇妙な冒険」のスタープラチナの元ネタなのではと思ったからだ。
特に目の下の線。
ジョジョのスタンドは超能力なのにメカ系のデザインが多いのが特徴。
好きだけど今どき横山光輝から影響を受けてる感じが荒木飛呂彦って変わってるなと思わせる部分だったのだが、スタープラチナだけは元ネタが違う感じがして気になっていた。アシュラマンかなと思ったこともあった。
エイトマンは弾丸よりも早く動き、エネルギー補給のためにタバコを吸うのが特徴。
ポパイのほうれん草みたいなもので、燃費が悪いのか作中でしょっちゅうヤニ切れになる。
荒木飛呂彦は第三部構想にあたって、
エイトマンから連想して主役を喫煙者、そして素早く動ける能力者ということにしたのではなかろうか。
確認のためエイトマンを読んでみると、
スピードを最大限に上げると時が止まったように見えるという、スタープラチナ・ザ・ワールド的な描写もあった。
他にもエイトマンには既視感があるコマがあった。
婦人同伴の時に敵に遭遇し、ドキドキしながらすれ違い、結局戦闘にならないというシーンがある。
この既視感、なんだっけかなと必死で思い出す。
小山ゆう「お〜い!竜馬」18巻で、竜馬が沖田総司とすれ違うシーンだ!
竜馬メイキング本でも言及のあったシーンだが、その本には単にカッコイイシーンを描きたかったとしか書かれていない。
にわのまこと「ザ・モモタロウ」に出てきたオイトマンの宿敵、台風男爵は出てこなかった。元ネタじゃないのかよ!
エイトマンは人気絶頂の1965年作画の桑田二郎が拳銃の所持で逮捕。
漫画もアニメも打ち切りになったという。
そのせいかサンデーコミックス版では最終回が掲載されていない。
…と思ったら、1巻の初版が1968年。連載開始は1963年。
この時代は単行本化という商法自体に出版社が及び腰だったので時差があるのはわかるのだが、逮捕から3年後というのも微妙な話だな。
平井和正/桑田次郎「エイトマン」を読み出す。
— ムゲンホンダナ(本棚持ち歩き隊) (@hondanamotiaru) May 25, 2023
1巻はもう半世紀以上前の1968年初版。
購入したのは1977年15刷。
思ったよりほのぼのしたマンガだ。
ギャグを細かく入れてきて面白い。
ヒットするのも分かる。 pic.twitter.com/GJMxyjDPwV
コメント 0