星飛雄馬の物語はどのように閉じたのか?「新 巨人の星」を読んで驚いた [名作紹介]
巨人の星。
野球漫画で初めて社会現象を巻き起こした作品だが、実は自分は漫画を読んだことがない。
が、子供の頃に夕方の再放送でアニメ版を見ていた。
見るのを止めたのか再放送が打ち切りになったのか定かでないが、
途中まで(不良少女に「プロ野球は八百長」と言われて飛雄馬が怒ってるあたり)の記憶しかない。
この物語はいったいどのような最終回を迎えたのだろう。
同じ頃、子どもアニメ図鑑的な本を買ってもらって繰り返し読んでいたのだが、
その本の中にアニメ版「新 巨人の星」があって衝撃を受けた。
自分が知っている巨人の星よりも大人っぽい体つきをした星飛雄馬の姿がそこにあった。
どんな話なんだろう?と興味を抱いたまま現在に至る。
そしたらこないだ古書店で文庫版の漫画「新 巨人の星」全6巻が格安だったので買ってしまいました。
読んでみたら面白い。なので巨人の星の文庫版も買ってしまう。
どうやら「巨人の星」は
魔球の投げ過ぎで飛雄馬が腕を故障して引退して完結していたらしい。
「新 巨人の星」では代打専門として復帰しようと修練に励む飛雄馬が描かれる。
そんな中、左利きだと思われていた飛雄馬が実は右利きだったことが判明。
ボールコントロールの修正に悪戦苦闘しつつも、見事に右投手として巨人復帰を果たす。
MAJORの茂野吾郎の先を行っていたな!
ところがこの漫画、
再び魔球を編み出してそれが攻略されたところで突然終了してしまう。
が、調べるとその後の星飛雄馬の設定もあるらしい。
どういうことだと更に調べてみると、
「巨人のサムライ炎」という漫画で、「新 巨人の星」のその後が語られているとのこと。
「巨人のサムライ炎」はKindle Unlimitedで2巻まで読むことができた。
作画は川崎のぼるではなく、影丸譲也。
この漫画での星飛雄馬は脇役で、二軍のピッチングコーチになっている。
新主人公に大リーグ養成ギブスを託した飛雄馬は、
そのまま作品からフェードアウトしているのだそうだ。
この「巨人のサムライ炎」は「新 巨人の星」終了後の
わずか一ヶ月後に同じ掲載誌で連載が始まっているのだそうだ。
…何があったんだ?
新旧「 巨人の星」の作画の川崎のぼるは
当時の漫画家志望者がこぞって憧れたカリスマ。かなり作画にこだわる人らしい。
(画像は川崎のぼるが登場する漫画、「味いちもんめ 食べて・描く! 漫画家食紀行」1巻倉田よしみ/あべ善太)
「新 巨人の星」はコピーっぽいところも目立つが、
これだけ描き込んでいれば仕方ないとも思える。しかも週刊連載
仕事量から降板を申し出たということなのだろうか。
ストーリー的にもやや停滞していた感じがある。
打者で再起を目指したり、
魔球ではなく殺人スライディングを編み出したりするのは
従来の巨人の星のイメージを脱していて面白いのだが、
また魔球を編み出したとなると、その先はまた攻略されて、
体を酷使しての繰り返し、という展開しか想像できない。
サムライ炎で星飛雄馬の物語を無理矢理完結させた感じがするのは、
そういった苦悩の表れでなかったのかと妄想する。
ところで文庫版の後書きはすごいメンツだ。
1巻:斎藤貴男
2巻:西城秀樹
3巻:松村邦洋
4巻:王貞治
5巻:二宮清純
6巻:荒俣宏
西城秀樹は飛雄馬を思いやる心から「魔球は出してほしくなかった」と熱く語っている。
「新 巨人の星」は星一徹が性格丸くなっていて驚き。
初登場時はギラついているのだが、
途中からは子煩悩な感じになって甘味処に飛雄馬を誘うという落ちぶれよう。
こんな星一徹は見とうなかった。
野球漫画で初めて社会現象を巻き起こした作品だが、実は自分は漫画を読んだことがない。
が、子供の頃に夕方の再放送でアニメ版を見ていた。
見るのを止めたのか再放送が打ち切りになったのか定かでないが、
途中まで(不良少女に「プロ野球は八百長」と言われて飛雄馬が怒ってるあたり)の記憶しかない。
この物語はいったいどのような最終回を迎えたのだろう。
同じ頃、子どもアニメ図鑑的な本を買ってもらって繰り返し読んでいたのだが、
その本の中にアニメ版「新 巨人の星」があって衝撃を受けた。
自分が知っている巨人の星よりも大人っぽい体つきをした星飛雄馬の姿がそこにあった。
どんな話なんだろう?と興味を抱いたまま現在に至る。
そしたらこないだ古書店で文庫版の漫画「新 巨人の星」全6巻が格安だったので買ってしまいました。
読んでみたら面白い。なので巨人の星の文庫版も買ってしまう。
どうやら「巨人の星」は
魔球の投げ過ぎで飛雄馬が腕を故障して引退して完結していたらしい。
「新 巨人の星」では代打専門として復帰しようと修練に励む飛雄馬が描かれる。
そんな中、左利きだと思われていた飛雄馬が実は右利きだったことが判明。
ボールコントロールの修正に悪戦苦闘しつつも、見事に右投手として巨人復帰を果たす。
MAJORの茂野吾郎の先を行っていたな!
ところがこの漫画、
再び魔球を編み出してそれが攻略されたところで突然終了してしまう。
が、調べるとその後の星飛雄馬の設定もあるらしい。
どういうことだと更に調べてみると、
「巨人のサムライ炎」という漫画で、「新 巨人の星」のその後が語られているとのこと。
「巨人のサムライ炎」はKindle Unlimitedで2巻まで読むことができた。
作画は川崎のぼるではなく、影丸譲也。
この漫画での星飛雄馬は脇役で、二軍のピッチングコーチになっている。
新主人公に大リーグ養成ギブスを託した飛雄馬は、
そのまま作品からフェードアウトしているのだそうだ。
この「巨人のサムライ炎」は「新 巨人の星」終了後の
わずか一ヶ月後に同じ掲載誌で連載が始まっているのだそうだ。
…何があったんだ?
新旧「 巨人の星」の作画の川崎のぼるは
当時の漫画家志望者がこぞって憧れたカリスマ。かなり作画にこだわる人らしい。
(画像は川崎のぼるが登場する漫画、「味いちもんめ 食べて・描く! 漫画家食紀行」1巻倉田よしみ/あべ善太)
「新 巨人の星」はコピーっぽいところも目立つが、
これだけ描き込んでいれば仕方ないとも思える。しかも週刊連載
仕事量から降板を申し出たということなのだろうか。
ストーリー的にもやや停滞していた感じがある。
打者で再起を目指したり、
魔球ではなく殺人スライディングを編み出したりするのは
従来の巨人の星のイメージを脱していて面白いのだが、
また魔球を編み出したとなると、その先はまた攻略されて、
体を酷使しての繰り返し、という展開しか想像できない。
サムライ炎で星飛雄馬の物語を無理矢理完結させた感じがするのは、
そういった苦悩の表れでなかったのかと妄想する。
ところで文庫版の後書きはすごいメンツだ。
1巻:斎藤貴男
2巻:西城秀樹
3巻:松村邦洋
4巻:王貞治
5巻:二宮清純
6巻:荒俣宏
西城秀樹は飛雄馬を思いやる心から「魔球は出してほしくなかった」と熱く語っている。
「新 巨人の星」は星一徹が性格丸くなっていて驚き。
初登場時はギラついているのだが、
途中からは子煩悩な感じになって甘味処に飛雄馬を誘うという落ちぶれよう。
こんな星一徹は見とうなかった。
新約「巨人の星」 花形(1) (週刊少年マガジンコミックス)
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2018/05/25
- メディア: Kindle版
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