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人質生活を漫画で読む、にしかわたく「常岡さん、人質になる」 [名作紹介]

立て続けに買った「日本人傭兵の危険でおかしい戦場暮らし」の2巻、1巻が面白かったので、
同じ作画のにしかわたくによる「常岡さん、人質になる」も購入。

2010年にアフガニスタンを取材中、
拉致されて人質に取られちゃったジャーナリストに関するエッセイ風漫画。

注目すべきは、
「身代金は払わなくていい」と大見得きっちゃってるところ。
お前、男だ!一気に親近感が増した。
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ちなみに犯人グループは政府軍の急進派なのだが、
敵勢力(タリバン)の名を騙っていたというねじれた構造なんだそうだ。
常岡氏はゼータガンダムのティターンズに例えているから分かりやすい。
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常岡氏は何度も死を覚悟するようなことがありつつも、
結果的には無償で解放されている。

「アフガニスタンは首都カブール以外は新石器時代」とか、
イスラミ4.png

常岡浩介のコウスケという名前は向こうの言葉でマザーファッカーに通じるような侮蔑語と音が似てたりとか、そんなとこが面白かった漫画である。
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こんな経験をしても、
まだ仕事を続けているのだから理解し難い。
というか、生活の方は大丈夫なのだろうか。
やはり儲かってはいないようだが。

前回の日本人傭兵の人もそうだが、
日銭を稼ぐことにあくせくしてる者からすると実家が金持ちなのかよ?とか思ってしまう。
これを語尾につけてしまうと何もかもが台無しになってしまうのだけれど。

戦場カメラマンとして有名な渡部陽一も、
金がなくなるとドヤ街で肉体労働して資金を集めていたそうだ。

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(「絶望に効くクスリ」5巻/山田玲司 より)

以前、小林よしのりが安田純平を擁護したときの回を読み返す。
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「週刊SPA! 」2018年12月11日号

小林氏が言うには例え政府の警告を押し切って取材して拉致されたとしても、どこまでも無限に要求された身代金を払うべきである、これが世界のトレンドだと言う風なことを言っていて、改めて読み返しても首を捻ってしまうのだけど、この漫画で小林氏は渡部陽一に資金援助してたことも明かされていてしてたりして流石だなと思う。
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「ゴーマニズム宣言セカンドシーズン」2巻より)

絶望に効くクスリの中で渡部さんは言う。
戦場カメラ3.png

「こういう現実を伝える人が必要だ…。電気もないジャングルの奥で内戦があって、理不尽に人が殺されているんだ。」

こないだ探偵ナイトスクープで、
記念写真を撮るとき目を瞑ってしまう女性の悩みを解決する回で、
解決するべくプロカメラマンがゲストで出てきたのだが、それが渡部陽一だったので面白かった。しかも驚くほど依頼者女性の写真映りがよくなり、戦場以外もプロなのだなあと感心した。


 
常岡さん、人質になる。 (ホビー書籍部)

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  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2014/03/11
  • メディア: Kindle版



硝煙の向こうの世界 渡部陽一が見た紛争地域

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  • 作者: 渡部陽一
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2012/09/28
  • メディア: Kindle版



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