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プラモ狂四郎の安井尚志が関わった、原作高橋 昌也、作画宮田 淳一「モデルガン戦隊」 [名作紹介]

モデルガン戦隊を電子化。
コミックボンボンに連載され、プラモ狂四郎の安井尚志が関わった、モデルガン版プラモ狂四郎ともいうべき作品。原作、高橋 昌也。作画、宮田 淳一。1巻は1983年の刊行。単行本全3巻。
モデルガン戦隊1.png
モデルガン愛を叫ぶ漫画家は少なくないような気がするが、私はモデルガンが何なのかいまひとつ分からない。銃のプラモデルということでいいのだろうか。プラモ狂四郎的なヒットを狙って始まった漫画だと思われるが、設定がちょっと苦しい。

モデルガンが殺傷能力を持った音波銃になる並行世界があり、そこにワープしたモデルガン好きの小学生たちが世界征服を狙う悪の組織と戦うという話。
モデルガン戦隊2.png
敵の実態がいまひとつよく分からないが、アメーバのようなものに体を乗っ取られると眼球が白目になってしまう描写が衝撃的だった。
モデルガン戦隊5.png
乗っ取られて悪の手先になった人間は、音波銃に撃たれると溶けて無くなってしまう。
モデルガン戦隊6.png
小学生が銃で人を撃ち殺すという描写をマイルドにするために苦心しているのかなと思えるのだが、もっと他に手段はなかったのかと思わずにいられない。というか、早々に主人公は100%人間の警官を無自覚なまま殺害してしまう。

警官の妹が殺害現場を見てしまい、彼女はモデルガン戦隊に復讐を誓う。(1巻)
モデルガン戦隊4.png
しかし、話が進むとそれは誤解で、兄を撃ったのは私だとラスボス自ら告白するのだった。(2巻)
モデルガン戦隊7.png
あれ?と1巻を読み直すと、
…どう見ても主人公が撃ってますけども。。。
モデルガン戦隊3.png
物凄い力技で乗り越えますねえ。
小学生なんて数ヶ月前のこと忘れてるだろ、的な勢いを感じます。

立ち読みで済ませてたら、そうだったっけと思ったかもしれませんけど、単行本で読んだら違和感ありまくりです。強烈なインパクトがあった作品ですが、売れなかったのか4巻が発売されないまま現在に至ります。こういう、売れなければ完結までしっかり出さないのが児童漫画の嫌なところです。

あとプラモ狂四郎はキットのクセや改造の工夫が勝敗に大いに反映され、まるで自分がモデラーになったように感情移入させてくれましたけど、モデルガン戦隊はその辺がいまひとつ。ありものをそのまま並行世界に持ち込んだだけで、単なるガンアクション漫画にしてしまっている印象です。だからキャラクターの個性もいまひとつ伝わってきません。

絶版になった単行本は高値で取引されています。小学生の頃のワクワクを味わえるかなと思ってオクで落として読み返してみたら、ちと肩透かし。あのアメーバの怖さのインパクトを超えるものは正直ありませんでした。作画は良いです。

 


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モデルガン戦隊 [少年向け:コミックセット]

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  • 作者: 宮田淳一
  • 出版社/メーカー:
  • メディア: コミック



モデルガン戦隊(1) (コミックボンボンKC)

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  • 作者: 宮田 淳一
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1983/06
  • メディア: コミック



モデルガン戦隊(2)(コミックボンボンKC) (モデルガン戦隊)

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  • 作者: 宮田淳一
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1983
  • メディア: 新書



モデルガン戦隊 (3) (コミックボンボンKC)

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  • 作者: 宮田 淳一
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1984/05
  • メディア: コミック



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