ちっちゃい敵と戦う巨大ロボ。高野よしてる「13号発進せよ」 [名作紹介]
前回紹介した高野よしてる。
かつて手塚治虫と並ぶ人気漫画家だったという。
今回、その漫画家の「13号発進せよ」を紹介。
少年マガジン創刊号から始まった漫画で約二年間続いた。
マンガショップという出版社から、2006年に完全版上下巻が出ている。
巨大ロボットを遠隔操作して悪と戦うという内容の、どう考えても鉄人28号インスパイアとしか思えないこの作品。読んでみると、あまり巨大ロボット漫画にする必然性は感じられない。
なにせ毎回敵が小さい。
最初の敵はなんと犬!
しかも主人公の実家の飼い犬だ。
高名な科学者の父が、人工衛星に犬をのせて宇宙に飛ばしたところ、他国の水爆実験により上空で放射能を浴びてミュータント化し、鉄塔を折り曲げ戦車を薙ぎ払いながら帰巣本能で実家に戻ってくるという感動の話になっている。
次のちっちゃい敵はでっかい蛾。
でかいと言っても自動車サイズぐらいである。
オルゴン遊星に住むドクガーなる生物で、蛾のくせに王制をしいている。
幼虫の間は人間の姿をしており、可愛らしい女の子の容姿をしたお姫様はなぜか地球で暮らしている。人の生き血を吸うが、人間に憧れるお姫様はネズミの血で我慢しているのだった。コーヒーにチャレンジしたりもする。
次のちっちゃい敵はちっちゃい火星人。
突然主人公の実家の居間にチョロチョロと現れる。
もういい加減にしろと言いたくなる不条理な展開。悪い夢のようである。
火星人が地球にやってきた目的は、火星の動物園を賑やかにするために馬だの猫だのを一匹二匹連れて帰るためだった。そんなの地球人に迷惑かけないとこで勝手にやってろよ!…って感じなのだが、とにかくチョロチョロしてるために主人公にいきなり捕まり、防護服をひんむかれドロドロに液状化して一匹死ぬ。。。
次のちっちゃい敵は13号のオモチャ。
13号のおもちゃを売り出し、全国に流通したところで遠隔操作で大暴れ。
総理大臣を脅迫して九州の王になるという悪人の作戦(なぜ九州なんだ)。
この話の流れがいかれている(良い意味で)。
テロリストの襲撃に間一髪、危機を逃れた総理大臣。
ああ良かったとゴルフを続行しようとする。(もうすでにツッコミたい)
そこに現れた謎の老紳士。
「あっ、あなたはS国からきたというおもちゃづくりの名人」
「そうです、私がトランジスター・オモーチャです。」
名前が適当すぎる。
電動で動く13号のおもちゃを総理大臣に売り込み。
おもちゃはお付きの新聞記者によってメディアに取り上げられ、大評判となり爆売れ。
日本全国に流通完了したところで遠隔操作で大暴れが始まる。
自宅で就寝中に知らせを聞いた総理大臣は大慌て。
家にあった13号のおもちゃがオモーチャ博士の声で喋り出し「九州をよこさないと九州を爆撃する」と脅迫する。(欲しい土地を爆撃する理屈もよくわからない)
「博士、きみはいったいどこにいるのだ。」とおもちゃに問いかける総理大臣。
それに対し、「わしはいまあるところから、このおもちゃを操縦している。そこはとんでもないところからな」とヒントを残すオモーチャ博士。
主人公が捕まえたおもちゃの一体の後をつけるとそこは相撲の高砂部屋。
少年マガジン創刊号の表紙を飾った3代目朝潮がぶつかり稽古をしている。
みると、朝潮のお腹に怪しい絆創膏が。
主人公は初代若乃花まで借り出して絆創膏を剥がすことに成功。
そこにはなんとシャッターが!
突如シャッターがガラガラと上がり、そこからオモーチャ博士が顔を覗かせる。
狂気な場面だ。
ドクタースランプのキャラメルマン1号にちょっと似てるかもしれない。
実は伏線もあったのだが、あまりにも意外な展開に全然予想できずドン引きした。
単行本の解説文にも書かれているが、高野よしてるはシュールな作家とカテゴライズされているらしい。なんとなく吉田戦車も連想してしまう。高野はジャンプ創刊号にも読切を書いているらしい。手塚治虫と並ぶ人気漫画家も50年経つとほとんど忘れ去られているというこの現実。漫画の歴史は奥が深い。
かつて手塚治虫と並ぶ人気漫画家だったという。
今回、その漫画家の「13号発進せよ」を紹介。
少年マガジン創刊号から始まった漫画で約二年間続いた。
マンガショップという出版社から、2006年に完全版上下巻が出ている。
巨大ロボットを遠隔操作して悪と戦うという内容の、どう考えても鉄人28号インスパイアとしか思えないこの作品。読んでみると、あまり巨大ロボット漫画にする必然性は感じられない。
なにせ毎回敵が小さい。
最初の敵はなんと犬!
しかも主人公の実家の飼い犬だ。
高名な科学者の父が、人工衛星に犬をのせて宇宙に飛ばしたところ、他国の水爆実験により上空で放射能を浴びてミュータント化し、鉄塔を折り曲げ戦車を薙ぎ払いながら帰巣本能で実家に戻ってくるという感動の話になっている。
次のちっちゃい敵はでっかい蛾。
でかいと言っても自動車サイズぐらいである。
オルゴン遊星に住むドクガーなる生物で、蛾のくせに王制をしいている。
幼虫の間は人間の姿をしており、可愛らしい女の子の容姿をしたお姫様はなぜか地球で暮らしている。人の生き血を吸うが、人間に憧れるお姫様はネズミの血で我慢しているのだった。コーヒーにチャレンジしたりもする。
次のちっちゃい敵はちっちゃい火星人。
突然主人公の実家の居間にチョロチョロと現れる。
もういい加減にしろと言いたくなる不条理な展開。悪い夢のようである。
火星人が地球にやってきた目的は、火星の動物園を賑やかにするために馬だの猫だのを一匹二匹連れて帰るためだった。そんなの地球人に迷惑かけないとこで勝手にやってろよ!…って感じなのだが、とにかくチョロチョロしてるために主人公にいきなり捕まり、防護服をひんむかれドロドロに液状化して一匹死ぬ。。。
次のちっちゃい敵は13号のオモチャ。
13号のおもちゃを売り出し、全国に流通したところで遠隔操作で大暴れ。
総理大臣を脅迫して九州の王になるという悪人の作戦(なぜ九州なんだ)。
この話の流れがいかれている(良い意味で)。
テロリストの襲撃に間一髪、危機を逃れた総理大臣。
ああ良かったとゴルフを続行しようとする。(もうすでにツッコミたい)
そこに現れた謎の老紳士。
「あっ、あなたはS国からきたというおもちゃづくりの名人」
「そうです、私がトランジスター・オモーチャです。」
名前が適当すぎる。
電動で動く13号のおもちゃを総理大臣に売り込み。
おもちゃはお付きの新聞記者によってメディアに取り上げられ、大評判となり爆売れ。
日本全国に流通完了したところで遠隔操作で大暴れが始まる。
自宅で就寝中に知らせを聞いた総理大臣は大慌て。
家にあった13号のおもちゃがオモーチャ博士の声で喋り出し「九州をよこさないと九州を爆撃する」と脅迫する。(欲しい土地を爆撃する理屈もよくわからない)
「博士、きみはいったいどこにいるのだ。」とおもちゃに問いかける総理大臣。
それに対し、「わしはいまあるところから、このおもちゃを操縦している。そこはとんでもないところからな」とヒントを残すオモーチャ博士。
主人公が捕まえたおもちゃの一体の後をつけるとそこは相撲の高砂部屋。
少年マガジン創刊号の表紙を飾った3代目朝潮がぶつかり稽古をしている。
みると、朝潮のお腹に怪しい絆創膏が。
主人公は初代若乃花まで借り出して絆創膏を剥がすことに成功。
そこにはなんとシャッターが!
突如シャッターがガラガラと上がり、そこからオモーチャ博士が顔を覗かせる。
狂気な場面だ。
ドクタースランプのキャラメルマン1号にちょっと似てるかもしれない。
Dr.スランプ アラレちゃん パーフェクトピースフロッピー キャラメルマン1号
- 出版社/メーカー: メガハウス(MegaHouse)
- メディア: おもちゃ&ホビー
実は伏線もあったのだが、あまりにも意外な展開に全然予想できずドン引きした。
単行本の解説文にも書かれているが、高野よしてるはシュールな作家とカテゴライズされているらしい。なんとなく吉田戦車も連想してしまう。高野はジャンプ創刊号にも読切を書いているらしい。手塚治虫と並ぶ人気漫画家も50年経つとほとんど忘れ去られているというこの現実。漫画の歴史は奥が深い。
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