あした介錯になっても困らない!漫画で学ぶ介錯のコツ。ながやす巧「壬生義士伝」8巻 [歴史漫画]
引き続き「壬生義士伝」8巻の話を。
後半は「るろうに剣心」の谷十三郎のモデルになった谷三十郎のお話が面白かった。
士道不覚悟で切腹することになった部下の、必死の命乞いをする谷三十郎。
その真意は、衆人環視で役目上やらなければならない切腹のトドメである介錯。
この介錯スキルが無いことがバレたくないためであった。
壬生義士伝での谷三十郎は、家柄を鼻にかけて上手くボスに取り入り、剣術においても講釈ばっかりたれているという鼻持ちならないキャラクターとして描かれているが、これには同情してしまう。
「あ〜っ、明日屯所爆発しねえかなあ!」
とか思っていたに違いない。
かねてから谷三十郎ぶっ殺したいと思っていた斎藤一は、これは亡き者にするチャンスと思い一計を案じる。深夜、相談に来た谷三十郎に、「力一杯ぶっ叩け!」と嘘のアドバイスをするのだった。
翌日、自信満々でぶっ叩きに行った谷三十郎だったが、刃を引ききらないので骨が砕けるばかり。キリンさんのように切腹隊士の首は伸びて悲鳴が上がる、それになんどもぶっ叩き続ける谷三十郎という地獄絵図。「士道不覚悟!」と谷三十郎を成敗しようとする斎藤だったが、また吉村貫一郎に邪魔されて因縁が勃発してしまうという展開になっている。
壬生義士伝によると、
「据え首を落とすには骨の間に狙いを定めて鎺元(はばきもと)から切先まで十分に挽き切らねばならぬ」
「命のやりとりを知らぬ者は斬り合いよりも介錯のほうが簡単だと思うであろうが実はそうではない。覚悟を決めた人間の首を落とすには斬り合いとは別の胆力が要るものじゃ。ましてや同じ釜の飯を食うた仲間ともなればその命をおのれが奪う胆力たるやなまなかではない」
と、介錯の難しさを語っている。
ちなみに、横山光輝/新田次郎の「武田信玄」2巻では、武田家に滅ぼされた諏訪頼重が、切腹の作法を知らないと重臣板垣信方を責めるシーンがある。これが戦国時代の作法なのか、それ以前の室町時代にメジャーだった作法なのかよく分からないが、とにかく時代によっても違うようだ。ここに出てくる作法には介錯が無く、腹を十文字にかき切ったあと、最後に右乳首の下を突くのが作法というのが面白い。
後半は「るろうに剣心」の谷十三郎のモデルになった谷三十郎のお話が面白かった。
士道不覚悟で切腹することになった部下の、必死の命乞いをする谷三十郎。
その真意は、衆人環視で役目上やらなければならない切腹のトドメである介錯。
この介錯スキルが無いことがバレたくないためであった。
壬生義士伝での谷三十郎は、家柄を鼻にかけて上手くボスに取り入り、剣術においても講釈ばっかりたれているという鼻持ちならないキャラクターとして描かれているが、これには同情してしまう。
「あ〜っ、明日屯所爆発しねえかなあ!」
とか思っていたに違いない。
かねてから谷三十郎ぶっ殺したいと思っていた斎藤一は、これは亡き者にするチャンスと思い一計を案じる。深夜、相談に来た谷三十郎に、「力一杯ぶっ叩け!」と嘘のアドバイスをするのだった。
翌日、自信満々でぶっ叩きに行った谷三十郎だったが、刃を引ききらないので骨が砕けるばかり。キリンさんのように切腹隊士の首は伸びて悲鳴が上がる、それになんどもぶっ叩き続ける谷三十郎という地獄絵図。「士道不覚悟!」と谷三十郎を成敗しようとする斎藤だったが、また吉村貫一郎に邪魔されて因縁が勃発してしまうという展開になっている。
壬生義士伝によると、
「据え首を落とすには骨の間に狙いを定めて鎺元(はばきもと)から切先まで十分に挽き切らねばならぬ」
「命のやりとりを知らぬ者は斬り合いよりも介錯のほうが簡単だと思うであろうが実はそうではない。覚悟を決めた人間の首を落とすには斬り合いとは別の胆力が要るものじゃ。ましてや同じ釜の飯を食うた仲間ともなればその命をおのれが奪う胆力たるやなまなかではない」
と、介錯の難しさを語っている。
ちなみに、横山光輝/新田次郎の「武田信玄」2巻では、武田家に滅ぼされた諏訪頼重が、切腹の作法を知らないと重臣板垣信方を責めるシーンがある。これが戦国時代の作法なのか、それ以前の室町時代にメジャーだった作法なのかよく分からないが、とにかく時代によっても違うようだ。ここに出てくる作法には介錯が無く、腹を十文字にかき切ったあと、最後に右乳首の下を突くのが作法というのが面白い。
2018-12-29 08:19
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