クロスレビューの点数は金で買えるのか?1988年のスーパーリアルベースボールの悲劇 [ゲーム]
ファミ通のクロスレビューがまた話題になっている。
満点を金で買ったと、
長いこと言いがかりをつけられているゲーム会社の社長が、
無実だと反論をして注目を集めている。
点数が金で買えるかどうかはともかく、
広告を出してくれるスポンサーのゲームを悪く言えるのかどうかというのはすごく興味のある話だ。
常識で考えれば、広告を出してくれるメーカーの悪口は書かないし、遠回しにイメージダウンになるようなことも避ける。忖度があって当然だ。
いやこれは悪口じゃないんですよ、批評ですよ、素直な感想なんですよ、なんてことが通じるわけがない。それでもファミ通はクロスレビューで時には辛辣なことを書いて、それでも広告を集め続け、業界ナンバーワンになってしまった。これはある意味、奇跡ではなかろうか。
それでちょっと思い出したのがスーパーリアルベースボールというゲームのことである。
1988年7月30日に発売されたファミコンソフトとウィキペディアには書かれている。
メーカーはバップ。
86年にファミスタが大ヒットを放ち、あちこちのゲームメーカーが二番煎じ的な野球ゲームを作っている中で、史上初の実名入り野球ゲームとして発売前から話題になっていた。
広告もお金をかけた。
ファミコン通信の「表2(表紙の裏ページのこと)」で見開きをつるべ打ち。
(初期の広告)
1988年3月4日発売の5号から7号。
1号挟んで、4月29日発売の9号から6月3日発売の号まで、
6号に渡って一等地で広告を掲載し続けた。
広告代理店もいいとこに発注したのだろう。
あえて文字だけで、しかも他の野球ゲームをディスるというセンスの良さが印象的な広告だった。
それでクロスレビューの結果はどうだったか。
>サウンドはかなりいい。同時期に発売される野球ゲームのなかでは、一番いいんじゃないかなと思う。臨場感もあるしね。ただ、グラフィック、スピーディーさ、3D感覚はイマイチ。とくに遠近感がおかしくて、ボールが打者のところでドッジボールくらいに大きくなるのには閉口。(東府屋ファミ坊:4点)
>例えばこの「スーパーリアルベースボール」を、自分のおこづかいをはたいて買ったとする。それで一ヶ月ぐらいやり込んで、そのときにもう一度評価を下してみた場合、どういう結果が出るか、現在の私にはわからない。これは、たった1日だけど、プレイして感じた正直な採点だ。(水野店長:6点)
>東京ドームの完成記念ソフトだけに、ドームを本物そっくりに再現されているのです。それだけでも、ファンにはうれしいゲームなんじゃないかしら。もちろん内容の方も、実際の野球をリアルに再現してあるようです。実名の選手を動かせるというのが、やっぱり魅力ですよね。(森下万里子:6点)
>現実を忠実にシミュレートするか、ある程度のラインで抑えてゲームにするか…。私は後者の方が好きな人である。このゲームの狙いは前者なんだろうけど、どうも総合的にはいま一歩の感じだ。まぁ割り切ってしまえば結構遊べるんだけどね。私がこだわり性なのかなぁ?(TACO・X:5点)
まあ悲惨である。
当時4点以下と8点以上は滅多にない。
ちなみに森下の6点は最低点と同義である。
発売元のバップの社員たちが、プログラマーが、営業がレビューを見てどんな印象をもったか。
雑誌を叩きつけてもおかしくない。
コメントはちょっと気を使っているようにも読めてしまうが、気のせいだろうか。
ちなみにスーパーリアルベースボールの後の表2は9号連続でコナミが独占する。
その直後のファミ通によるコナミのゲームのレビューが下の画像の左2つ。
当時人気のアイドルを起用した「リサの妖精伝説」と、
人気漫画を3メガの大容量で表現して表2でも宣伝した「じゃりン子チエ」。
どちらもアドベンチャーゲームだ。
そこそこの点数だが、総合点ではこの号レビューされたゲームの中で、ビリ2位とビリ3位である。なぜか7本中5本がアドベンチャーゲームという週だった。その中で、当時も今も1流のブランドであり、いろいろこすっからいビジネスを展開しているあのコナミのゲームが、ジャレコやボースティックみたいなのちに淘汰されてしまう会社のアドベンチャーゲームよりも低い評価だ。
この結果を見るに、
当時のファミ通がいかに頭がおかしい連中(*いい意味で)だったかというのが分かると思う。
だからベタな時代劇の悪代官と越後屋のように、お金を出して点数を買ったという話は信じてない。ファミ通40点満点ゲーム、ジョジョASBの見た目が異常に良すぎた、そしてレビュアーが格ゲーの良し悪しがわからなかった(格ゲーのレビューは、今や最も専門知識とプレ一技術が要るジャンルなのではなかろうか)というのが点数を甘くされた理由だと思う。
あと販売元が大手だったというのもあるのではないか。
それを点数を金で買ったという言い方もできるだろう。
君の生まれの不幸を呪うがいい、という話だ。
迷惑極まりない話だが。。。
かつては後発のマイナー雑誌だったファミ通。
今や業界のトップで影響力も違う。
少し頭も良くなっただろう。
満点を金で買ったと、
長いこと言いがかりをつけられているゲーム会社の社長が、
無実だと反論をして注目を集めている。
点数が金で買えるかどうかはともかく、
広告を出してくれるスポンサーのゲームを悪く言えるのかどうかというのはすごく興味のある話だ。
常識で考えれば、広告を出してくれるメーカーの悪口は書かないし、遠回しにイメージダウンになるようなことも避ける。忖度があって当然だ。
いやこれは悪口じゃないんですよ、批評ですよ、素直な感想なんですよ、なんてことが通じるわけがない。それでもファミ通はクロスレビューで時には辛辣なことを書いて、それでも広告を集め続け、業界ナンバーワンになってしまった。これはある意味、奇跡ではなかろうか。
それでちょっと思い出したのがスーパーリアルベースボールというゲームのことである。
1988年7月30日に発売されたファミコンソフトとウィキペディアには書かれている。
メーカーはバップ。
86年にファミスタが大ヒットを放ち、あちこちのゲームメーカーが二番煎じ的な野球ゲームを作っている中で、史上初の実名入り野球ゲームとして発売前から話題になっていた。
広告もお金をかけた。
ファミコン通信の「表2(表紙の裏ページのこと)」で見開きをつるべ打ち。
(初期の広告)
1988年3月4日発売の5号から7号。
1号挟んで、4月29日発売の9号から6月3日発売の号まで、
6号に渡って一等地で広告を掲載し続けた。
広告代理店もいいとこに発注したのだろう。
あえて文字だけで、しかも他の野球ゲームをディスるというセンスの良さが印象的な広告だった。
それでクロスレビューの結果はどうだったか。
>サウンドはかなりいい。同時期に発売される野球ゲームのなかでは、一番いいんじゃないかなと思う。臨場感もあるしね。ただ、グラフィック、スピーディーさ、3D感覚はイマイチ。とくに遠近感がおかしくて、ボールが打者のところでドッジボールくらいに大きくなるのには閉口。(東府屋ファミ坊:4点)
>例えばこの「スーパーリアルベースボール」を、自分のおこづかいをはたいて買ったとする。それで一ヶ月ぐらいやり込んで、そのときにもう一度評価を下してみた場合、どういう結果が出るか、現在の私にはわからない。これは、たった1日だけど、プレイして感じた正直な採点だ。(水野店長:6点)
>東京ドームの完成記念ソフトだけに、ドームを本物そっくりに再現されているのです。それだけでも、ファンにはうれしいゲームなんじゃないかしら。もちろん内容の方も、実際の野球をリアルに再現してあるようです。実名の選手を動かせるというのが、やっぱり魅力ですよね。(森下万里子:6点)
>現実を忠実にシミュレートするか、ある程度のラインで抑えてゲームにするか…。私は後者の方が好きな人である。このゲームの狙いは前者なんだろうけど、どうも総合的にはいま一歩の感じだ。まぁ割り切ってしまえば結構遊べるんだけどね。私がこだわり性なのかなぁ?(TACO・X:5点)
まあ悲惨である。
当時4点以下と8点以上は滅多にない。
ちなみに森下の6点は最低点と同義である。
発売元のバップの社員たちが、プログラマーが、営業がレビューを見てどんな印象をもったか。
雑誌を叩きつけてもおかしくない。
コメントはちょっと気を使っているようにも読めてしまうが、気のせいだろうか。
ちなみにスーパーリアルベースボールの後の表2は9号連続でコナミが独占する。
その直後のファミ通によるコナミのゲームのレビューが下の画像の左2つ。
当時人気のアイドルを起用した「リサの妖精伝説」と、
人気漫画を3メガの大容量で表現して表2でも宣伝した「じゃりン子チエ」。
どちらもアドベンチャーゲームだ。
そこそこの点数だが、総合点ではこの号レビューされたゲームの中で、ビリ2位とビリ3位である。なぜか7本中5本がアドベンチャーゲームという週だった。その中で、当時も今も1流のブランドであり、いろいろこすっからいビジネスを展開しているあのコナミのゲームが、ジャレコやボースティックみたいなのちに淘汰されてしまう会社のアドベンチャーゲームよりも低い評価だ。
この結果を見るに、
当時のファミ通がいかに頭がおかしい連中(*いい意味で)だったかというのが分かると思う。
だからベタな時代劇の悪代官と越後屋のように、お金を出して点数を買ったという話は信じてない。ファミ通40点満点ゲーム、ジョジョASBの見た目が異常に良すぎた、そしてレビュアーが格ゲーの良し悪しがわからなかった(格ゲーのレビューは、今や最も専門知識とプレ一技術が要るジャンルなのではなかろうか)というのが点数を甘くされた理由だと思う。
あと販売元が大手だったというのもあるのではないか。
それを点数を金で買ったという言い方もできるだろう。
君の生まれの不幸を呪うがいい、という話だ。
迷惑極まりない話だが。。。
かつては後発のマイナー雑誌だったファミ通。
今や業界のトップで影響力も違う。
少し頭も良くなっただろう。
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