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俺が選ぶ「この漫画の第一話がすごい!」賞、さだやす圭の「ああ播磨灘」 [名作紹介]

漫道コバヤシさだやす圭回を見た。
主に「ああ播磨灘」の話を聞くと最初からケンドーコバヤシが宣言しているところに好感を持った。

播磨灘の第一話は俺が選ぶ「この漫画の第一話がすごい!」賞を獲得している。

横綱になっての初土俵入りで仮面をかぶって入場し、負けたらその場で引退、双葉山の69連勝を抜くと宣言し大炎上。
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取り組みでは、反則まがいの張り手を食らわしてくる敵力士に、カウンターの張り手一発という圧倒的な強さで播磨が勝利。
播磨2.png
協会は仮面の入場をやめるように圧力をかけてくる。播磨の親方は平身低頭で謝罪するが、播磨は拒否。翌日は客が殺到、超満員御礼。
播磨3.png
協会は急遽播磨の対戦相手を250kgの巨漢に変更。播磨を潰そうと試みるが、追い詰められた播磨は相手を釣り上げ、投げ飛ばし勝利。騒然とする観客たち。絶句する理事長に、播磨の師匠は「わしも播磨が負けりゃ引退させてもらいますわ。これだけの横綱育てりゃもういう事おまへん」と言い放つ。最後のコマは「わしが播磨灘や!」
播磨4.png

素晴らしい第一話である。
これぞ漫画。ハッタリが効いていてスカッとする。
講談社のモーニングで連載されていたが、かわぐちかいじの「沈黙の艦隊」と並び結末が見えない画期的な漫画だった。他にもモーニングには「ナニワ金融道」「課長島耕作」があり、当時一番進んだ漫画雑誌という印象だった。

播磨灘の真意はなんなのか、果たして勝ち続けていけるのかという2点が読みどころなのだが、相撲という興行の都合上、同じ相手となんども対戦するし、チャンピオンになったところから連載が始まっているので格上の相手が登場しないという構造上の欠点がこの漫画にはあった。「69連勝するためにはアイツと3回戦わなきゃいかん」「3回やったらそりゃ怖いがな」と続くのだが、普通格闘漫画で2回も勝ってる相手との第三戦を盛り上げるのは至難の業だ。一歩vs千堂だったら盛り上がるかもしれないが、100巻ぐらい間が空いてるからこそである。

この漫画は対戦相手が一周すると、播磨灘の周囲の人間や巻き起こる事件、イベントにスポットを当てることで作品のクオリティを維持する方向に走る。その結果、播磨灘はどんどん怪物化していき何を考えているのかわからない、というか何も考えてない「勝って当たり前」のキャラクターになってしまったように思う。

3週目は相撲協会を脱退。
独自の相撲団体を作り、対戦相手を募るという展開になる。
もうこの辺になると読んだ記憶があまりない。

漫道コバヤシを見ると、作者のさだやす圭先生も記憶が色々飛んでおられる。本人も辛そうだが、見ているこっちも辛い。まあそんなものなのだろう。毎週、必死で描いておられるのだろうから。

 
ちなみにスピリッツで連載中の「王様達のヴァイキング」の作画を担当している「さだやす」はお子さんであるとのこと。


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