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スタバでMacよりもアルジャーノンを。藤沢数希の「ぼくは愛を証明しようと思う。」 [モテる漫画]

「今度家に行ってもいいですか?」

仕事中、
何人か同僚が集まってる中で女子大生バイトの一人にそう言われ、
一瞬周りの空気が凍った(と思った)。

紅茶でも飲んでいたら吹き出したろうけども、
「いいよ!」と答えた。
そしたらそれを聞いていた上司が吹き出した。

その子とは大して接点なかったし、全然俺のこと興味ないと思っていたので驚いた。
よく言えば素朴な感じの子で、好みというわけではない。
俺の休日パターンまで把握しているらしく、若干引いた。

他の女子大生からも「ねえ聞いて聞いて」と話しかけられるなど、異動して3ヶ月ぐらい経ってようやくアラフォーおっさんも馴染めてきたかなと思った。これも普段の努力の賜物である。
最近読んだ「ぼくは愛を証明しようと思う」「コミュ障は治らなくても大丈夫」の影響も大きい。

 
「ぼくは愛を証明しようと思う」の方は結末が気になって原作小説を買ってしまった。漫画版ではカットされている部分も多く、勉強のために読みたいという人なら両方買うべき内容だ。特に女性の浮気に関する真理分析が面白かった。

ひとつ気になったシーンがある。

モテる男に生まれ変わった主人公がカフェで読書していると、ウェイトレスから試飲用の紙カップを渡される。そこには「また本を読みに来てくださいね」とメッセージが書かれており、主人公は「モテ期到来か?」と一瞬思うも、「今のは非モテコミットだったな」とすぐに気持ちを引き締める。
アルジャーノン.png
漫画版ではさりげないシーンになっているので気がつかなかったが、読んでいた本が「アルジャーノンに花束を」だった。バカだがのんびり平和に暮らしてた主人公が、改造されて利口になったせいで世の中の悪い部分に色々気づいてしまうという小説で、恋愛工学によって変わってしまう本編の主人公の未来を暗示している小道具なわけだが、ちょっとキマリすぎじゃないですかね。

だってカフェでアルジャーノンですよ。「スタバでMacbook」よりもコテコテですやん。なんでいけ好かないモテ男はいつもこの本読んでるんですかね。「ライ麦畑で捕まえて」とか「星の王子さま」あたりでローテーションしてるわけですか。女にモテたくてもそれだけは真似できそうにないわ。

むかし、オープンカフェの前を通りかかった時、犬連れたおしゃれなマダムが何か読んでるのが気になって、さりげなくチェック入れたら「カイジ」だった時は痺れたなあ。かっこいいわ。

 

ぼくは愛を証明しようと思う。

ぼくは愛を証明しようと思う。

  • 作者: 藤沢 数希
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2015/06/24
  • メディア: 単行本



アルジャーノンに花束を〔新版〕(ハヤカワ文庫NV)

アルジャーノンに花束を〔新版〕(ハヤカワ文庫NV)

  • 作者: ダニエル・キイス
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2015/03/13
  • メディア: 文庫

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