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「なにもしなかったオノデンが生き残った理由」を読んで思い出す、袋叩きにあった「課長島耕作」 [心に残る1コマ]

「秋葉原 変容し続ける街で「なにもしなかった」オノデンが生き残った理由」というネット記事が面白かった。

「商売を大きくしたいというのは、どんな商人にもある欲求だよね。うちが出店しなかったのは、密度が薄くなる経営はしたくなかったという創業者の精神です。マネージメントにしても接客にしても目の届く範囲内で商いをしたかったんですよ」

「それでお客様にも信用ができて、電話で相談にまでのって、それでも『わかんない』っていうお客様のところには『じゃ行きますよ』ってなる。それを店員たちが『ああ、また今日も親切な電器屋さんやっちゃった』と言ってたんです。私がそれを字にしたのが今の社是です」

思い出すのは「課長島耕作」の10巻。
当時はアメリカの圧力で大型店の規制がゆるくなり、トイザらスなどが出店してきた時代。いよいよそれに備えなくてはという会議をしている中、島耕作は時代に逆行したことを言って袋叩きにあってしまう。
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子供の頃から街のあちこちでチラホラ見かけた小さい電器屋さん。今でもよく仕組みがわからないところがあるけども、アンテナショップという要するに車のディーラーみたいなものらしい。中高生の頃にはもう家電量販店全盛だったので、商売っ気のないアンテナショップがなんのために存在しているのかずっと疑問に思っていた。

新社長誕生に貢献したものの、その奥さんの怒りを買ってフィリピンに左遷される事になった島耕作は、感傷から研修の時に世話になったアンテナショップに立ち寄り、その人情に絆される。
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それが前述の袋叩きにつながってくる。アンテナショップの店主の息子に愚痴ると、さらなる追加攻撃が加わり、島耕作はさらなるショックを受ける。「生々流転か。。。」とまとめてこの話は終わる。
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アンテナショップを駆逐した家電量販店の中にも、アンテナショップと似たような志を持って生き残っているところがあるという話。こういう話は他でも聞く。物質的に豊かになった消費者は、次に心のケアを求める。守ることと戦うこと、ジレンマは終わらないという歌があるけども、拡大戦略と堅実なビジネスとどちらが正しく間違っているということもハッキリとは言えない。エリア88的に言えば、適しているかどうかという事になるのだろうか。
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最後に、オノデンの社長の言葉を引用する。
「なんでも相談にのってくれる電器屋さんというのは、以前は街の電器屋さんがそうだったと思うんですが、まだ需要はあると思います。価格の安さだけじゃないです」

 
 

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