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累計発行部数3億冊越えの「ワンピース」の面白さがわからない [この人気漫画が面白くない]

いや、わからないことは無いけども。

ワンピースは鷹の目ミホークが出るあたりまではちゃんと読んでいた。
ああ、すごい漫画が始まったなあと思った。尾田栄一郎の漫画はワンピース以前から読んでいたんだけど、まさか連載始まったらこんな漫画を描くとは思わなかった。特に画面の奥行きを強調した描写は画期的で、「はじめの一歩」のウォーリー戦あたりの作画から悪影響を与えたと思っているが、気のせいだろうか。小物の描き方もセンスある。

キャラクターが登場するとテロップで名前を紹介してるじゃないですか。あれってワンピースが始まるはるか昔、少年サンデー連載の漫画の書き方教室で禁じ手とされていた手法(あれを使わないでいかに工夫を凝らせるかで読者に強い印象を与えましょう、みたいな理屈だったような気がする)。

名編集者として名高い鳥嶋和彦が、最初は展開を急ぎ過ぎてると危惧したが、杞憂だったと後にコメントしていたのが印象に残っている。確かにそれまでのジャンプ漫画の印象は、10週越えた、あるいはその手前あたりから話が本格的に稼働しだす印象だった。色々と当時の常識を打ち破った漫画だったわけである。ドラゴンボール終了後、とって変わる漫画は現れるはずがないと思っていたが、あっさり現れてしまった。

ところが、自分は現在ワンピースの単行本は買ってない。
知人に借りて、ミホーク登場からエースが死ぬあたりまでは近年一気読みしたが、あまり印象に残ってない。キリン強いなーぐらい。なぜかと考えるに、作者が同世代だからでは無いかと思う。おそらく、同じような漫画を読んできている。ワンピースの過去のジャンプ漫画のリスペクト具合は広く知られているような気がする。少年漫画は良くも悪くも過去作品の焼き直し、ブラッシュアップである。いつまでも新鮮な気持ちで読むのは限界がある。だからジャンプを卒業する人もいる。もちろん卒業しない人もいる。好きずきだと思う。ワンピース以後で読んでいる少年漫画は小畑健作品ぐらいではなかろうかと思う。

それにしてもワンピース人気はすごいとしみじみ思う。数年前、正月に集まった割と年が近い親戚たちがみんな読んでいて、映画の話で盛り上がっていた。そんな漫画は自分らの頃にはなかった。やはり一番の強みは、どこかおしゃれな感じがするところであろう(だから馴染めないというのもある)。いい年齢の大人にも支持される。チョッパーのTシャツ着ている人がいても、なんかおしゃれに見えてしまうのだ。

どんな名作漫画でも、世代による部分は大きい。
まだまだドラゴンボール世代は元気で、新たなファンも生み出しているが、そのうちワンピース世代が市場を支配する時代が来るだろう。もう既にそうなってるかもしれないが、あと10年ぐらいすれば今よりもっと世の中に与える影響は強くなることは間違いない。だかそれも永遠では無い。必ずや、次の作品が現れる。「自分の世代の作品が一番」と言うのも可愛らしいとは思うが、どこか自分にはわからない世界があると言うことも合わせて心に留めておきたい。






タグ:尾田栄一郎
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