武田信玄と上杉謙信の一騎打ちは真実か!?「歴史人」と「逆説の日本史」が激突! [歴史漫画]
dマガジンで「歴史人」を時々読んでる。
けど、あまり面白くない。
いや肌に合わないねこの本。
毎回思うけど、なんでだろう。
今月号(2019年1月号)は武田信玄。
武田好きなら読まざるをえまい。
でもやっぱりあまり頭に入ってこないのであった。
なんでかね。
レイアウトなのか、語り口なのか、コンセプトなのか。
唯一、甲陽軍鑑は偽書なのか?という特集ページがインパクトあった。
ええー、多少事実と違うとこもあるぐらいって認識されてる印象だったけど、偽書まで言われちゃってたのかよ。「偽書『武功夜話』の研究」って本を読んだことあるけど、そんなノリなのかよ!?
山岡荘八/横山光輝の「武田信玄」にて、山本勘助の息子が甲陽軍鑑の作者だと紹介されるコマがある。彼が高坂弾正の名を語って父親の手柄をでっち上げたという説があり、このコミカライズは悲しいことにその説をとっているということになる。
しかし近年、研究によって高坂弾正が書いた真実の書という解釈が学会の常識になっているのだそうだ。細かい話は省く。しかし、それでも「歴史人」では、でもやっぱ胡散臭いとこあるよねー。あっ、学ぶべきところも多いよ!物語としては一級品だね!みたいな感じで書かれている。
数日後、なんとなく一ヶ月前の週刊ポスト(11月16日号)をdマガジンで読んでいたら、「逆説の日本史」の井沢元彦がコラムで「俺の言った通り、甲陽軍鑑本物だったじゃんイエーイ!」と派手にぶち上げているのが目に入ってきた。その瞬間、「これは面白い!」と思った。氏は連載を中断して、4週にわたってこのことについて熱弁をふるっていた。NHKの歴史ヒストリアで、権威である偉い先生が学会の誤りを認めたのがキッカケなのだそうだ。ちなみに件の歴史人は12月6日発売。
ワクワクしながら「逆説の日本史」と「歴史人」の二冊を繰り返し読み返す。大きな相違点は武田信玄と上杉謙信の一騎打ちはあったかなかったか。歴史人は「いやいやいや、常識的に考えて大将同士が一騎打ちとか普通ないっしょ!」という態度。井沢氏は「大将が襲撃されたのなら大失態。そんな失態をわざわざ幹部が捏造するはずがない」という感じで書いている。
まああの一騎打ちは正直ちょっと出来すぎていると思う。他に大将同士の一騎打ちなんて聞いたことないからリアリティがないという歴史人の態度もわかる。
(小学館の「少年少女 日本の歴史」10巻/1982年初版。わざわざフィクションかもしれないと欄外で断りを入れている)
しかし、正真正銘の幹部が書いた記録と学会が認めたというなら、その意味合いは全然変わってくる。井沢氏の言う大失態論もそうだが、わざわざそんなファンタジーをこんなところに盛り込む必要があるのかと言うことだ。偉い立場にいる人がだ。歴史人の理屈は甲陽軍鑑の性質が変わったことで、逆に甲陽軍鑑の正しさを証明する理屈としてもそのまま使えると言う、自己矛盾に陥ってしまっている。だから歴史人は「物語としては一級品」などと、まだ甲陽軍鑑に不満タラタラなわけである。すごい面白い。
ところで、今回一番高いブランデーで祝杯をあげたと言う井沢元彦氏。最近発売された「反逆の日本史」のコミック版を読んだのだが、すごい面白かった。作画のクオリティも高い。刊行ペースが遅くなるのは痛し痒しだが、こういう歴史漫画シリーズにありがちな、むやみやたらに作家雇って乱発してクオリティを下げるパターンに陥らないように祈りたい。そんな出来だ。
あと、youtubeで見た、山梨県立博物館学芸員の海老沼真治さんによる山本勘助が実在したことを発表する講演会?の動画がすごい面白かった。作業用BGMとして繰り返し聞いている。こんな動画が4年経っても再生数2000回にいってないのである。世の中間違っとるなー。。。
けど、あまり面白くない。
いや肌に合わないねこの本。
毎回思うけど、なんでだろう。
今月号(2019年1月号)は武田信玄。
武田好きなら読まざるをえまい。
でもやっぱりあまり頭に入ってこないのであった。
なんでかね。
レイアウトなのか、語り口なのか、コンセプトなのか。
唯一、甲陽軍鑑は偽書なのか?という特集ページがインパクトあった。
ええー、多少事実と違うとこもあるぐらいって認識されてる印象だったけど、偽書まで言われちゃってたのかよ。「偽書『武功夜話』の研究」って本を読んだことあるけど、そんなノリなのかよ!?
山岡荘八/横山光輝の「武田信玄」にて、山本勘助の息子が甲陽軍鑑の作者だと紹介されるコマがある。彼が高坂弾正の名を語って父親の手柄をでっち上げたという説があり、このコミカライズは悲しいことにその説をとっているということになる。
しかし近年、研究によって高坂弾正が書いた真実の書という解釈が学会の常識になっているのだそうだ。細かい話は省く。しかし、それでも「歴史人」では、でもやっぱ胡散臭いとこあるよねー。あっ、学ぶべきところも多いよ!物語としては一級品だね!みたいな感じで書かれている。
数日後、なんとなく一ヶ月前の週刊ポスト(11月16日号)をdマガジンで読んでいたら、「逆説の日本史」の井沢元彦がコラムで「俺の言った通り、甲陽軍鑑本物だったじゃんイエーイ!」と派手にぶち上げているのが目に入ってきた。その瞬間、「これは面白い!」と思った。氏は連載を中断して、4週にわたってこのことについて熱弁をふるっていた。NHKの歴史ヒストリアで、権威である偉い先生が学会の誤りを認めたのがキッカケなのだそうだ。ちなみに件の歴史人は12月6日発売。
ワクワクしながら「逆説の日本史」と「歴史人」の二冊を繰り返し読み返す。大きな相違点は武田信玄と上杉謙信の一騎打ちはあったかなかったか。歴史人は「いやいやいや、常識的に考えて大将同士が一騎打ちとか普通ないっしょ!」という態度。井沢氏は「大将が襲撃されたのなら大失態。そんな失態をわざわざ幹部が捏造するはずがない」という感じで書いている。
まああの一騎打ちは正直ちょっと出来すぎていると思う。他に大将同士の一騎打ちなんて聞いたことないからリアリティがないという歴史人の態度もわかる。
(小学館の「少年少女 日本の歴史」10巻/1982年初版。わざわざフィクションかもしれないと欄外で断りを入れている)
しかし、正真正銘の幹部が書いた記録と学会が認めたというなら、その意味合いは全然変わってくる。井沢氏の言う大失態論もそうだが、わざわざそんなファンタジーをこんなところに盛り込む必要があるのかと言うことだ。偉い立場にいる人がだ。歴史人の理屈は甲陽軍鑑の性質が変わったことで、逆に甲陽軍鑑の正しさを証明する理屈としてもそのまま使えると言う、自己矛盾に陥ってしまっている。だから歴史人は「物語としては一級品」などと、まだ甲陽軍鑑に不満タラタラなわけである。すごい面白い。
ところで、今回一番高いブランデーで祝杯をあげたと言う井沢元彦氏。最近発売された「反逆の日本史」のコミック版を読んだのだが、すごい面白かった。作画のクオリティも高い。刊行ペースが遅くなるのは痛し痒しだが、こういう歴史漫画シリーズにありがちな、むやみやたらに作家雇って乱発してクオリティを下げるパターンに陥らないように祈りたい。そんな出来だ。
あと、youtubeで見た、山梨県立博物館学芸員の海老沼真治さんによる山本勘助が実在したことを発表する講演会?の動画がすごい面白かった。作業用BGMとして繰り返し聞いている。こんな動画が4年経っても再生数2000回にいってないのである。世の中間違っとるなー。。。
武田信玄 コミック 全10巻完結セット (歴史コミック) [マーケットプレイス コミックセット]
- 作者: 横山 光輝 新田 次郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1988/06/06
- メディア: コミック
2018-12-20 09:39
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