SSブログ

合気道は本当に強いのか?安彦良和「王道の狗」人物伝その1武田惣角 [歴史漫画]

刃牙の最強死刑囚編のアニメがやってるそうだ。

途中から中国行ってチームバトルやったり、ボクシング幻想(妄想)を復活させようとしたり、現在まで続く迷走の発端となったシリーズだ。構造上の欠点として、武器使いを素手でどう攻略していくかというコンセプトが、いつの間にか「素手は武器持ちよりも強い」という間違った落とし所に着地させようとしたことが挙げられる。武蔵編もそうだ。

さて、話は変わるが、自分の中で安彦良和漫画唯一のヒットとなった「王道の狗(おうどうのいぬ)」なのだが、その中に登場する武田惣角(たけだそうかく)の興味深いセリフがある。
武田惣角3.png
「体も技も鍛えねばならねが 命のかかった時はやはり武器だ 拳は刃物には勝てね」

身も蓋もないセリフであるが、真実だと思う。

この武田惣角、初めてその存在を知ったのは漫画「拳児」だ。ちっちゃいおじいちゃんが、いわゆる合気で大男たちを文字通り軽くひねってしまうのは読んでいてお口あんぐりである。マジかよ。。。そう思ってしまう。
武田惣角.png
そんな武田惣角が、王道の狗では「拳は刃物には勝てね」である。しびれるー!

武田惣角にしごかれる主人公が「強くなれば正しさを強さで証明できる。。。」というセリフも印象的だ。
武田惣角1.png
幕末の志士って議論するけど、腕っ節の方も相当じゃないですか。やはり強さが説得力を持つということもあったんじゃ無いかなあと思う。非言語コミュニケーションだ。


ところで、合気道の達人は本当にこんなにも強かったのだろうか。
植芝盛平の動画があるが、これはちょっと嘘っぽい。

バランスが悪いからだ。
アスリートなら、自身の技術体系の範囲の中で、ぐらついたりはしないはずだ。何か歌舞伎で見栄を切るような、ポーズを決めるような所作も見られる。動画撮影という概念が一般的でない時代の話だ。緊張もあったのかもしれない。

間違い無いのは、こういう人は若い頃はバッキバキに鍛えているとは思う。
刃牙の渋川剛気のモデルになった塩田剛三は、学生時代に木村政彦と交流があったという。そのあと、植芝盛平に弟子入りしたというから、強さの証明はかなりの確度があると思う。

思うに、こういう気で人を投げ飛ばす道場には、数々の武術で鍛え上げたバトルマニアが入門するべきで、格闘技未経験者が弟子入りするのは騙されるリスクが高いんじゃないかなあ。
 
 

王道の狗1 (中公文庫 コミック版 や 3-30)

王道の狗1 (中公文庫 コミック版 や 3-30)

  • 作者: 安彦 良和
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2014/09/20
  • メディア: 文庫



王道の狗 文庫版 コミック 1-4巻セット (中公文庫 コミック版)

王道の狗 文庫版 コミック 1-4巻セット (中公文庫 コミック版)

  • 作者: 安彦 良和
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2014/12/20
  • メディア: 文庫

nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。