「六三四の剣」感想つづき [名作紹介]
というわけでえ、
前回ファミコン版と比べてみた「六三四の剣」。
今回は漫画の感想を書いてみようと思います。
まず手当たり次第にケンカを売りまくる六三四!
注目していただきたいのが、このとき六三四がまだ3歳だというところ!
野良犬と戦って重傷を負ったりします。
そんな3歳児いるかあ?
かなり無茶苦茶なのですが、いかにも漫画っぽくて勢いがあって嫌いじゃありません。
この調子で進んでいけばどうなるものか?
よほど荒唐無稽な話の展開になっていくのかと思いきや、なんか控え目。
宿敵、修羅との対決も大した障害もなく何度も実現。
もっとB・Bのように!はじめの一歩のように!
ライバル対決が激しく邪魔されるのかと思っていたから拍子抜け林中。
修羅を倒して優勝した直後の六三四に、
修羅に準決勝で負けた少年が勝負を挑んできて、
それで六三四がKO負けしてしまうのは驚いた。
そのあと3年後の話になってしまい、そのことはほぼ忘れられて高校編が始まる。
その高校生編の冒頭で登場する武者潔和は、
漫画読む前からゲームで知ってるぐらいインパクトのあるキャラクターなのだが、
多少読者をビビらすぐらいの役割で、すぐ仲間になってしまう。しかも頼りない。
…村上もとかの考えてることがよく分からない。
少なくともコテコテの少年漫画脳の作家でないことは分かる。
どちらかというとリアル系寄りの世界観になっていると思う。
だからこそこの作品がヒットしたというのもあるのだろう。
ちょうど六三四の剣を読んでいる途中、
中田雅喜(なかたあき)の「空は女の子でいっぱい」を読んだのだが、
六三四の剣の愛読者だったらしく、先の展開をネタバレされていた。
タイミングの悪さにびっくりしたが、
当時の読者の熱狂も確認できて、まあ良かったかなとも思う。
ちなみに六三四の剣の文庫版の帯でも重大なネタバレがされていたりした。
六三四の剣で思い出すのが、
人気が出ないことに苦悩する村上もとかが、
「ハダカを描け!」という新谷かおるのアドバイスを受け、
そして人気爆発するという島本和彦「アオイホノオ」に書かれたエピソード。
実際に六三四の剣を読んでみると、
割と最初っからサービスショットが満載で、
あのアドバイスは実際には六三四の剣以前のものなのではないかと思った。
アオイホノオは分かり易く脚色したものだったのだろう。
ちなみに村上もとかは六三四の剣以前にも「エーイ!剣道」という漫画も描いている。
こちらは全4巻だが、増刊号で2年間連載してるのだから、あまり失敗という感じにも見えない。
驚くのは「クライマー列伝」が六三四の剣以前に描かれていたということだ。
この漫画は子供の頃に読んでかなりインパクトがあったのだが、
それ以外の作品にあまり縁がなく、「JIN-仁-」ですら読んでなかったりする。
六三四の剣といえば、斎藤一のエピソードが読みたくて、
でも何巻に載ってるか分からなくて、当てずっぽうで電書を一冊買ったら見事に外した、ということがありました。ちなみに文庫版では2巻に収録されていた第三十話「猛稽古開始の巻」。
#木村拓哉 さん がラジオ番組にてゲストの #新垣結衣 さん に誕生日プレゼントとして拙作の #六三四の剣 を贈られたそうです。
— 村上もとか (@motoka_murakami) June 5, 2023
四十年近く前に描いた作品を今もこうして人にお薦めしてくれるほど好きでいてくださったなんて、嬉しい事です。
木村さん ありがとうございます。#フロウさん #Flow https://t.co/YMGkckzt6P
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