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児童虐待を続ける宗教団体に屈して集英社が打ち切りにした『「神様」のいる家で育ちました~宗教2世な私たち~』を読んだ [時事ネタ]

こないだ加入してるサブスクで「デスプルーフ」を見ました。
タランティーノによる『人造』B級ホラー映画というコンセプトの映画で、
とりあえずながら見してオチだけみれば良い。
最高にくだらなくって面白かった。
 
そのあと、サブスクで森達也の「A」「A2」も見つけたのでこれも見ました。
ずっと見たかったけど縁がなかったオウム真理教のドキュメンタリー。
松本サリン事件で濡れ衣を着せられた河野義行さんが出てくるシーンが一番印象に残った。

謝罪したいとやってきたオウム信者たちに、
謝罪はいらないけど社会に行き場のない信者に必要な儀式であろうからと付き合おうとする河野さん。何という物分かりの良さ!

…だったけども、話してるうちに信者たちの思考があまりにも稚拙だとわかり、そんな謝罪だったらいらないと怒り出してしまう。

オウム信者はしょうもなかったけど、河野さんは気になったので、
Kindle読み放題で河野さんの本を一冊読んでみたけど面白かった。

立派だと思うが人格者というのではなく、どこかデジタル思考な感じ。
冤罪くらったので麻原彰晃も断罪しない。なかなかこういう生き方は出来ない。
マスコミも一斉に冤罪を謝罪したけども、なかなか河野さんの考えには付き合いきれないと思う。
第一、商売になんない。
 

そんなわけで宗教問題が再び加熱してる今日この頃ですが、
「神様」のいる家で育ちました~宗教2世な私たち~ が届いたので読みました。

「神様」のいる家で育ちました 〜宗教2世な私たち〜 (文春e-book)

「神様」のいる家で育ちました 〜宗教2世な私たち〜 (文春e-book)

  • 作者: 菊池真理子
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2022/10/06
  • メディア: Kindle版


集英社が宗教団体のクレームに屈して連載打ち切りにしたことで話題となった漫画。
後書きを書いている最中に例の暗殺事件が起こったらしい。
単行本を出版した気骨ある出版社は文藝春秋。

集英社は残念な対応だったが、
この漫画の知名度アップのためには結果的には良かったんじゃなかろうか。
俺もそれまでこの漫画知らなかったし。
 

自らの意思ではなく、
信者である親に宗教活動を強いられた「2世」の苦しみを取材してコミカライズ。

読後感的には「よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子の話」と正直大差なかった印象。
が、この漫画は様々な宗教団体の2世のエピソードを一話完結で紹介しているところが面白い。
(連載打ち切りにさせたクレームを入れた宗教団体がどこだったのかが分からないのが残念)

複数のエピソードを交えることで浮かび上がってくるのは、
信仰の自由の名の下に、ある種の児童虐待が見過ごされてきたのではないかということだ。

カミサマ5.png

分かりやすい体罰はこのさい置いといて、
学校の行事に参加させなかったり、
交友関係を厳しく制限したりでとにかく社会から孤立するように仕向ける。
月日が経って、宗教団体しか行き場のない大人のいっちょ上がりと言うわけだ。

カミサマ6.png

この児童虐待の線で統一教会の解散命令、出来ませんかね?

山上の思惑通りになるのが気に食わん、なんて意見もありますが、
こういうことは勢いがないと出来ませんよ。日本は特に。
解散したって税金取られるようになるだけで、
オウムがアレフになったみたいに活動はしてけるわけですから何も問題ないと思うな。

いま勢いを削いでおかないと、
日本の未来は自由恋愛禁止、漫画も禁止、ポップミュージックも禁止の世界になりますぜ。
スマホだって取り上げられちゃうぞ、きっと。
 
カミサマ4.png

こないだもニュースで話題になったが、
外国特派員協会で行われた元2世信者の会見中に、
「娘は頭がおかしいので会見を中止すべき」という親のメッセージが教会送られてきた件。



下手すればベタ記事で終わったかもしれない会見に火に油を注いでおり、
とてもまともな損得勘定ができる組織の行動とは思えない。

「神様のいる家で〜」などの2世漫画を読んでいると、
ハルマゲドンだの、そっから救われるだの、
そんなことを本気で信じてる大人がたくさんいて、
子を持つ親になってるというのがすごい。

ちょっとニュースを見れば、
ロシアが起こした戦争で地獄のような生活を強いられている人たちがおり、
日本だって70年ちょい前はそんな生活を送っていた時代があったわけで。

歴史を顧みれば肌温度としてはハルマゲドンが来たのと大差ない、
地獄のような時代なんてのは現実にちょくちょくあるわけですよ。

それでも気にしますか。
とりあえず4000年ぐらいは来てないハルマゲドンを。
よく分かりませんな。
 

とりあえず老婆心的な意味ですぐにでもやめた方がいいと思うのは
非・信者に対する「サタン」と言う呼び名だ。

カミサマ3.png

なかなか普通に生きていて発しない言葉だ。それこそ漫画にしか出てこないぞ。
サンタは信じてないだろうにサタンは信じてる。
わかりやすく異常性が伝わるので損だと思う。

でもこういう損得勘定も分からない人たちなんだろうなあ。

 

「神様」のいる家で育ちました 〜宗教2世な私たち〜 (文春e-book)

「神様」のいる家で育ちました 〜宗教2世な私たち〜 (文春e-book)

  • 作者: 菊池真理子
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2022/10/06
  • メディア: Kindle版



エキナカには神様がいる (メディアワークス文庫)

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  • 作者: 峰月 皓
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2016/01/28
  • メディア: Kindle版



あなたが気づかないだけで神様もゲイもいつもあなたのそばにいる

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