同じ人が別人として何度も出てくる手塚治虫のブラックジャックを調べてみた：ムゲンホンダナ（本棚持ち歩き隊!!）：SSブログ

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同じ人が別人として何度も出てくる手塚治虫のブラックジャックを調べてみた　[名作紹介] [編集]

ブラック・ジャック The Complete seventeen Volume set 全17巻 (漫画文庫・化粧箱セット)

作者: 手塚治虫
出版社/メーカー: 秋田書店
発売日: 2003/09/20
メディア: 文庫

手塚治虫のブラックジャックの文庫版、全14巻を電子化した。

スーパードクター漫画というジャンルを切り開いた名作。
落ち目と囁かれた手塚治虫の名声を復活させた作品とも言われている。
毎回１話完結でどこから読んでも読みやすいというのも特徴。

チェックのため一通り読み返したのだが、
同じキャラが何回も別人としてBJの依頼者として登場していることに気づいた。

いや、スターシステムという手塚漫画のお約束は知っているのだが、
それでも普通は一作につき１キャラ一回きりだと思うじゃないですか。
それがブラックジャックでは何度も違う役で出てくるので流石に違和感があった。
あまり現代の漫画文法にはない手法だ。手塚ファンは気にならないのかな。

　
所有している秋田書店の文庫版１巻では、
ロックというキャラクターが二度にわたって別人として登場する。
第一話の１コマ目から出てきて印象強すぎなキャラなので、
同じ巻で別人として登場されると違和感半端ないのだ。

４〜７巻あたりは毎巻一回は登場している。
せっかくなのでブログでまとめてみた。
ちなみに文庫版は雑誌掲載順ではないらしい。

　
１巻「医者はどこだ！」役名：アクド
大実業家のドラ息子として登場。
車で自損事故を起こし瀕死の重症を負う。

１巻収録「ブラック・クィーン」役名：ロック（そのまんま）
準レギュラーのブラッククィーンの婚約者として登場。
工事場でクレーンに挟まれて重傷。BJによって救われる。

４巻収録「地下水道」役名：なし
手段を選ばない過激派グループの冷酷リーダーとして登場。
自ら用意した爆弾が暴発し、BJの治療が必要となる。

５巻収録「刻印」役名：間久部
BJの幼馴染で、暗黒街の顔役として登場。
逮捕から逃れるために指紋を変える手術をBJに依頼する。

６巻収録「ナダレ」役名：ダイゴ・オーエド
ノーベル医学賞を受賞したBJと懇意の博士として登場。
自らが改造手術した鹿が暴れて苦悩する。

７巻収録「黒潮号メモ」役名：帆村六久（ほんむらろっく）
ベストセラー作家の冒険家として登場。
移動中に事故を起こし、BJの患者を死なせてしまったことから付き纏われることに。

お手製の電子書籍なら好きな話をまとめてしまうことも出来るが、
ロック登場回で一冊まとめてしまったらどんな読後感になるのだろう。

　
でえ、
今回Amazonで検索してみたら、
全14巻で終了だと思っていた文庫版のブラックジャックが17巻まであるじゃないですか。

１〜12巻が1995年8月1日発売。
たぶん企画的にはここで終わるはずだったが好評だったのだろう。
翌年ぐらいに13と14が発売された様に記憶している。俺が買ったのはココ。

そして何故か4年後の2000年に15と16巻が。
さらにその3年後に17巻が出ていた！以後19年間刊行なし。
それでも未収録回が8話もあるそうだ。
どないやねん。

ちなみに、いろんな版が出ているブラックジャックだが
医療というデリケートなテーマを扱ってるせいか、
全話収録されたバージョンは存在しないらしい。

今回紹介した「刻印」も雑誌掲載時のタイトルは「指」で、
刻印は単純に指紋を変える話だが、オリジナルは患者の指が６本あるというエピソードだったらしい。

　