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賄賂についての本を読書中、不安を感じ調べてみたらとんでもないことが分かった [日記]

テロール教授の怪しい授業(4) (モーニングコミックス)

テロール教授の怪しい授業(4) (モーニングコミックス)

  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2022/06/22
  • メディア: Kindle版

テロリズムを好意的に解釈し直す漫画、
「テロール教授の怪しい授業」が4巻で完結した。
暗殺流行りの今の世の中にはピッタリだったのではないか。
そしてほんの少し終わるのが早すぎた。

その4巻で紹介されていた
「<賄賂>のある暮らし」という文字の本が気になったので購入してみた。

わいろ1.png

ロシアと中国の隣国、
カザフスタンで暮らしてみたら、
賄賂が当たり前の社会でびっくりしたので調べてみたという内容だ。

お役所や警察なんかはイメージしやすいと思うけども、
病院も賄賂を払わないと手術してくれないというから凄まじい。
例え患者が子供で危険な状態であってもだ。
そんな世の中になった背景には、給料が安すぎるということがあるみたいだ。


なんというか、SFっぽい世界でもある。
世にも奇妙な物語で、「もしも日本が賄賂が許される世界だったら?」みたいな話が作れそうだ。

 
読んでいて思うのは、こんな本を出しちゃって大丈夫?ということ。
著者は今は日本で暮らしていて、カザフスタンと関係ないから書けるんだろうなーって思った。

で、読んでる途中で気になって検索してみた。
そこそこ若くて生気を感じる著者の顔が出てきた。

それと同時におかしな検索候補が出てきて、まさかなと思いつつそれをクリックしてみると、



本の出版から2年後に著者が突然死亡していることが分かった。。。
(今年の1月27日のことだ。)

ええええええどういうこと?
震えながらあれこれ記事を読んでみる。

とあるインタビューには、出版には賞賛があったが批判もあったと書かれていた。
カザフスタンは日本人にとって馴染みが薄い国である。
そんな国の初めてのイメージづけが賄賂だらけの国とされたらどう思うか?
わからんでもない。

この本は樫山純三賞なる賞を受賞しているという、それなりに反響があった本だ。
カザフスタンでどれほどの人に読まれたのだろうか。
カザフスタン大使館の職員は読んだのだろうか。

「デタラメだ!我が国でこんなことは無い」
「いやこの本に書かれていることは本当だ。恥ずかしいことだ」
みたいな反応があったのだろうか。

本国にもある程度は伝わっているだろう。
「綱紀粛正!」ってことになるのか。
それとも見ないフリだったのか。

取材時のトラブルが本の後書きに書かれているというので、そっちを先に読んでみた。

聞き取り調査のために訪れたある家庭。
その家の奥さんに賄賂体験の話を聞いていると、
その家の旦那さんに怪しまれて警察を呼ばれてしょっ引かれ、
マグショットまで撮られたという。

わいろ3.png
(マグショットの画像は「ジョジョの奇妙な冒険」49巻

賄賂が当たり前の社会と言っても、
出るところに出れば問題になるのはカザフスタンであっても同じ。
警察もスマホなどを使った隠し撮りに注意して賄賂をせびってくるという。

わいろ2.png
(画像は「ジョジョの奇妙な冒険」52巻

著者が取材した家庭の旦那は、
賄賂が発覚してダメージを受けたことがあったため、
取材に不信感を抱いていたので通報に至ったということだ。

警察から警告を受けて解放された著者は、
半年間の時間を空けてからまた取材を再開したという。

 
さらに後書きを読んで分かったこと、著者のお子さんが当時小学四年生。。。
なんてこったと思う。

著者のツイッターの最後の投稿は2021年9月1日。
その前の投稿が5月なので、あまり頻繁には利用していなかった模様。

訃報を知らせる関係者の2022年1月28日投稿のブログによると、
1ヶ月前に連絡をとった時は特に変わった様子はなかったとのこと。
あれこれ調べたが詳しい死因は書かれていない。

まあ俺も著者が暗殺犯に殺されたとは思っていない。9割ぐらいは。
ただ調べても著者の死因が出てこないので残りの1割がジワジワ染み出してくる感覚に襲われるのである。

(奥さんが突然死することから始まる漫画「没イチ」は、企画協力の女性が旦那さんを突然死で失った実話を参考にしている)

没イチ コミック 全3巻セット

没イチ コミック 全3巻セット

  • 出版社/メーカー: 講談社_
  • 発売日: 2022/02/22
  • メディア: コミック


最近は死亡理由も個人情報とか言って詳しく書かれなかったりすることがあるらしい。
それってちょっとどうなのかなと思う。

プライバシーも尊重されるべきだと思うけども、
圧力かけられそうな行動をしていた人の突然死の理由が明らかにされないと、
やっぱ圧力が原因で亡くなったのではと妄想してしまう。

これは人々を萎縮させ、
為政者にとって都合の良い世の中になる流れになりはしないだろうか。

 
よく言われる、犯罪を生むからあれこれ規制をする論。俺はどうかと思う。
包丁や車は危険なものでもあるが、大いに社会の役に立つものでもある。
ある社会とない社会。発展するのはどちらか。

ドローンやP2Pなど、
目新しい技術を規制した結果が海外と日本とでどんな差を生んだのか。
だいたいイメージ出来ると思う。

やはり正しい扱い方をされることが前提として
情報公開にはあまり規制をかけるべきではないかと思う。
「羹に懲りて膾を吹く(あつものにこりてなますをふく)」という言葉がある。
前の失敗にこりて必要以上の用心をすることの例えだ。

危険性も熟知した上で使いこなす。
それが正しい人間の在り方なのではなかろうか。
原発は?うーん。。。
(どんどん話が逸れてくな。)

 

〈賄賂〉のある暮らし :市場経済化後のカザフスタン

〈賄賂〉のある暮らし :市場経済化後のカザフスタン

  • 作者: 岡奈津子
  • 出版社/メーカー: 白水社
  • 発売日: 2020/08/28
  • メディア: Kindle版



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