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食わず嫌いは今すぐ読むべき園田健一「ガンスミスキャッツ」 [名作紹介]

ある時期、
諸事情により泣く泣く手放したけど買い直して電子化したシリーズ。
ああ、あの時代にスキャンスナップがあれば。

「ガンスミスキャッツ」を電子化したので読み返す。

正直、作者の園田健一って苦手だった。
最初に知ったのは子供の頃にファミコンで発売されたゲーム「ガルフォース」。
スーファミ時代は麻雀ゲーム、「スーチパイ」の人という印象。
いかにもアニメっぽい、しかもちょっと記号的に古いんじゃ…?というのが苦手だった理由。

 
きっかけはなんだったか忘れたけども、
(アフタヌーンの「大合作」だったのかもしれない)
「ガンスミスキャッツ」を読んでみたらジワジワとハマってしまったのだった。

大合作5.png


ガンスミスキャッツはアメリカの賞金稼ぎ、バウンティハンターを主人公にした漫画。
おそらく作者は銃についてのこだわりが半端でないのであろう。

ガンスミス4.png
(画像は続編の「ガンスミスキャッツバースト」より)

とんでもないガンアクション、
これぐらい出来なければ銃社会アメリカで賞金稼ぎなんかやってられないのだろうなと思わされる。

足に落としたら腫れ上がるぐらいの重量のある防弾チョッキを着こなす男が、
防弾ハチマキとか言い出すあたりでやっと「フィクションか!」と気付かされる。

ガンスミス1.png

そしてハードコア。
唐突に悪人の手がもげたり、足がもげたり。

あまりしつこくなく、モハメド・アブドゥルがヴァニラアイスにやられた時ぐらいアッサリ目に描いているので、逆にリアルっぽく、痛そうである。銃社会アメリカでは当たり前の光景!そんなふうに思わされてしまう。凄腕ヒロインも、ページめくった次の瞬間に殺されてるんじゃないかとかハラハラさせらせ、バトルに緊張感がある。

セクシーな描写も二段飛ばしぐらいでとんでもないシーンを差し込んでくる感じだ。
ひょっとしたら将来単純所持で逮捕されるレベルかもしれない。

そして長年の懸念材料だった絵に関してだが、
これがめちゃくちゃ上手いと俺は思う。

ゲーム雑誌でよく見たスーチーパイなどはキャラ絵だけだったので気づかなかったのだが、ガンスミスキャッツではどデカいアメ車をパースを効かせた画で、暴れ回らせるという難しい画を実に楽しげに描きまくっている。

ガンスミス2.png


ガンアクションも、人体が綺麗なプロポーションで描かれていて引き込まれる。頭部がアニメ的すぎて、頭部だけぬいぐるみの女の子向けヒーローショーに一瞬だけ見えないこともないのだけれど、それでも頭部もしっかり立体として完全把握して描かれているような気がする。とにかくデッサン力が半端ないのだ。それでいて劇中で何が起こっているのかを伝える力、漫画力(まんがりょく)がこの作者にはあると思う。

 
単行本全8巻。
愛蔵版は4巻。
続編、ガンスミスキャッツバーストが全5巻。

 

GUNSMITH CATS  Revised Edition 全4巻完結 (KCデラックス) [コミックセット]

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  • 作者: 園田 健一
  • 出版社/メーカー:
  • メディア: コミック






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