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喫茶店&カフェ開業の前に読んでおきたい!鈴木みそ「銭」と三田紀房「インベスターZ」 [心に残る1コマ]

Amazonには負けてないはずなのに、
なんでお客さんが入らないんだろう。。。と、
盛大な手作りポップを披露する本屋さんが以前Twitterで話題になってクラクラした。

四半世紀前の再販制度の撤廃は良かったのか悪かったのか。
なんか競争のない世界って感じがした。
書店員の平均年収は300万円だそう。
 
そんなこんなで面白いけどあまり好きじゃない、
でも周囲の評判はすごくいい、重版出来!の新刊14巻がでた。

本に対する思い入れはすごくあるが、本屋をリストラになった女性が独立を思い立つという話。
インターネットで取り次ぎの仕組みが変わって、個人経営の書店が開業しやすくなったらしい。
開業しやすくなったところで…と思わなくもない。

場所をどうするかで、ちょうど閉店することが決まった行きつけの居心地のいいカフェでブックカフェを開くことになって、なんか失敗しそうな要素が二つ合体して泡吹きそうになった。
喫茶店は3.png


喫茶店がいいか悪いかは二種類の説がある。

悪い説を扱うのは鈴木みその「銭」
商売に関する短編集で、喫茶店の話は3巻(2005年7月7日初版)に登場する。
お金持ちのお嬢様がカフェを開業しようと父の援助を頼る。

「日に何回転する?」という質問に、
「お金ではなく、ゆったり過ごせる空間を提供したい」と答え、
経営者の父を呆れさせ、援助を断られる。
喫茶店は1.png

その後、霊能者やらコンサルに食い物にされ、、、という話。
ウシジマくんみたいな悲惨な展開ではない。
ネタバレになるので言わないが、落とし所が上手いと思う。
 
よくよく考えると「銭」は喫茶店経営が悪いと言ってるわけでもない(と思う)のだが、金儲けじゃなくて居心地のいい空間を。。。というのは他の事業で成功している経営者もやりがちな、死亡フラグ。けっこう世に浸透している考えだと思うが、それに逆張りする漫画がある。

その喫茶店いいじゃん説を唱えるのが三田紀房の「インベスターZ」
株式投資の漫画だが、経済について学べる漫画でもある。
11巻(2015年12月22日初版)で高校生の娘を持つシングルマザーが閉店予定だった喫茶店を継ごうとする話がある。

この中では喫茶店経営はオイシイぞと言いつつ、
「繁盛しなくてもいい。行列ができていつも満員なんて御免こうむる」という態度だが、ただしお客さんは最低でも1日30人と、しっかり利益確保は考えている。
喫茶店は2.png
 
簡潔に言うと、喫茶店経営はゆったりと、稼ぎすぎないぐらいがオイシイのだという説である。

読んでいて説得力は感じるのだが、正直どうかなあと思う。
三田紀房は売れっ子。商才はあると思うけど、この漫画は特にビジネスライクだと思う。インベスターZは漫画としてはスッカスカ。途中で買うのをやめてしまった。こういう人の言うことを真に受けるとえらい目に合いそう。

 
現実の話をすると、知人でカフェを始めて失敗した人がいる。
立地もよく店自体も評判でメディアでもあちこち取り上げられていた。
地元の有名人もお忍びでくるぐらいだったけども、経営はうまくいかなかった。。。

半分センス、半分運と言ってしまえば身も蓋もない。
少なくとも手作りポップでAmazonに勝てると思っている書店員みたいな人は喫茶店経営は向かないと思う。。。

 

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