幸村誠の2005年の漫画『さようならが近いので』がヴィンランド・サガ23巻に突然収録されたワケを暴いちゃうぞ [注目作品]
"@autunno1131: おもしろくない質問です、すみません。『さようならが近いので』がどうしても読みたいのですが、単行本等には未収録ですよね…雑誌を古本で探すしか、読む方法はないでしょうか?(;_;)"答→はい、おそらく当分はそれしかないかと…。すみません!
— 幸村誠 (@makotoyukimura) May 6, 2011
『さようならが近いので』がどうしても読みたいのですが、単行本等には未収録ですよね…雑誌を古本で探すしか、読む方法はないでしょうか?(;_;)
答→はい、おそらく当分はそれしかないかと…。すみません!
このツイートが2011年の5月7日。
「さようならが近いので」は新選組の沖田総司を題材にした幸村誠の短編。
大ヒット作「プラテネス」と「ヴィンランド・サガ」の合間となる2005年に発表された。
そんな「さようならが近いので」が唐突に2019年11月2日発売の「ヴィンランド・サガ」23巻の巻末に収録されていて面食らった。
なぜこのタイミングでここに?と思う。
「ヴィンランド〜」の話的には一括りではあるけども、
ここで載せるならもっと早いタイミングがあったのではなかろうかと思う。
「ヴィンランド〜」はヴァイキングを題材にした漫画で、
幕末が題材の「さようならが〜」とは時代も舞台も全く違うし、何より23巻では絵柄が全く変わっている。違和感しかない。
話は変わるが、イブニングの新連載、赤名修の「賊軍土方歳三」を読む。
2003年の「ダンダラ」が1巻で終了して以来の、16年ぶりの赤名修の新選組漫画である。
読み始めてすぐに「もし沖田総司が生きていたら」がコンセプトであることを察する。
なるほどなと思った。
土方歳三が主役でありながら新選組時代を飛ばして五稜郭から始めるコンセプトは告知されていたが、読まないと分からない隠し球も持っていたワケである。
でもまあそれほど斬新なアイデアというわけではない。
どちらかというと、野暮ったい、いかにも漫画らしいアイデアだ。
大ヒット中の「ゴールデンカムイ」は「土方生きていた」漫画なので、そこに被っている感じもする。もちろんそれが悪いというわけではない。秘匿し続けるべきネタバレではないということだ。だから書いてしまう。
(画像は「ゴールデンカムイ」の実は生きていた土方歳三)
「賊軍土方歳三」第一話は死の間際「黒猫が斬れない」と悩む沖田総司から話が始まる。
そこに土方歳三がやってきて、海外で病気を直して、実はすでに死んでいる市村鉄之助になりすまして一緒に戦おうぜと誘う。成り済ますからには、この先にバレるかバレないかのドキドキハラハラ展開があるのだろうが、ドキドキハラハラできるのかな?という気もする。
なんかモヤモヤを抱えながら読後を過ごしていると、
突然、つながった!…と閃いたのであった。
ヴィンランドサガに不自然かつ唐突に収録された「さようならが近いので」。
これもまた「賊軍土方歳三」の第一話と同じく沖田総司のいまわの際の黒猫伝説をモチーフにしている。
つまり、単行本の続きがすぐ読める商法なんじゃなかろうか!
進撃の巨人とかでよく見るアレ。
進撃もヴィンランドも「賊軍土方歳三」もすべて講談社。
赤名「こんど新選組漫画始めるんだけどー」
幸村「シュババババ!」
そんなやりとりがあったのではなかろうか。
ヴィンランド・サガ最新刊の続きっぽいのがすぐに読める!
…ない?
ところで、五稜郭漫画っていろいろあるんですね。
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