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暗殺の引き金はそのまま日清戦争の引き金となった。安彦良和「王道の狗」人物伝3金玉均(きんぎょくきん) [歴史漫画]

金玉均(きんぎょくきん)について、
恥ずかしながらゴーマニズム を読むまで知らなかったのだが、
安彦良和の「王道の狗」はまさに金玉均が中心人物となる漫画だった。

暗殺される前後の話は描写が似通っていて、さらに微妙な違いが面白い。

金玉均暗殺2.png
(「王道の狗」安彦良和/1999年)

金玉均暗殺6.png
(「大東亜論/アジア雄飛篇」小林よしのり/2018年)

金玉均暗殺3.png
王道の狗では頭山満の登場シーンはここだけ。

金玉均暗殺5.png
王道の狗で軽く流したシーンの詳細が大東亜論ではしっかり描写されている。

金玉均暗殺1.png

金玉均暗殺後のいざこざの描写は似通っている。
大越成徳(おおこしなりのり)の顔がかなり違う。
wikiを見た限りでは大東亜論の方が正確だ。
これはインターネット黎明期と全盛の差なのだろうか。

金玉均暗殺4.png
大東亜論は絵物語要素が強いので、余白が少ない。

金玉均は朝鮮の近代化に尽力していた志士で、福沢諭吉などが援助し、国内でもネームバリューがあった。王道の狗の主人公は紆余曲折を経て、彼のボディーガードとなる。彼が暗殺されたことが日清戦争のきっかけになったらしい。そこは朝鮮じゃなくて中国なのね。よく考えるとよくわからん部分ではある。

王道の狗での金玉均は基本温和でアンニュイな人として描かれている。女癖が悪い描写があるが、勝海舟に「大石内蔵助」と評させている。ゴーマニズムの方は激情家としての描写が多く、主人公の頭山満が「大石内蔵助」になることを勧める描写がある。



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