美味しんぼの作者に批判される福沢諭吉!読んでおきたい福沢諭吉漫画あれこれ [歴史漫画]
dマガジンでSAPIOの新刊が出ていた。
いつ休刊になるのかとハラハラしているので安堵した。
と言ってもゴーマニズムしか読まないんだけど。
ゴーマニズムはSPA!でも再開されたので、こっちは頭山満専門になってしまうのだろうなあ。今回の頭山満漫画は金玉均が暗殺されるエピソード。金玉均は朝鮮の近代化を目指し活動していた政治家だったが政争に破れ、日本に隠遁していた。
金玉均の暗殺計画の情報をキャッチした人が、福沢諭吉に連絡を入れるように頼むも、福沢が変に勘ぐってしまい躊躇。金玉均は暗殺されてしまう。
それに至るエピソードが非常に惨たらしく描かれている。小林よしのりの描く明治時代はすごい陰惨な空気が漂っていて読んでいて怖い。
福沢諭吉と聞いて一番目に思い出す漫画は、彼を差別者として批判していた美味しんぼ。リアルタイムで読んでいて、この漫画なんか変じゃないか?と思いまくっていた時期だったが、当時は家にネットも無かった、そんな時代だったような気がする。今よりもメディアに対してずっと受け身だった。
「新ゴーマニズム宣言」7巻での、金美玲のセリフが好きだ。
「福沢諭吉が台湾に対し『あれは非常に蛮族である』と言いましたよね。あれはどう思いますか?」
「清朝も『あそこは化外の地』と言ったんです。台湾人は元々中国の南の海岸から移民してひたすら農業に励んで知的な向上をしなかった。そんな時代があります。日本が台湾を植民地にして初等教育を徹底的にしたことから知的関心が高まってきたんですよ。それは歴史の事実なんです。歴史には光と影がある。あなた方のように単純なものではない!」
「まんがで読破」シリーズの「脱亜論」も面白かった。
支援していた金玉均が失脚したことで大いに朝鮮に失望し、のちに美味しんぼの雁屋哲に差別者と批判されることになる脱亜論を書き上げるエピソードについて描いている。少々偏執的に福沢を描いているが、これはバランスをとっているのかどうなのか意図が興味深い。作画のデフォルメもなんか好きだ。
「天は人の上に人をつくらず。」という有名な言葉は、雁屋哲もそうだがそれのみが取り上げられがちだ。後に続く、「だけど現実はそうじゃなく、格差が生まれてしまっている。それは勉強をしないからだ。」という意味の言葉の方が重要だと思う。福沢のリアリストっぷりが伝わってくる。
ちなみに1983年に発行された小学館の学習漫画の決定版、「日本の歴史」17巻にも2ページにわたって福沢諭吉の教えが少しズレた表現で紹介されている。現実問題がスルーされ、ひたすら平等推しなのが非常に興味深い。
今回、調べていたら安彦良和の「王道の狗」という漫画にも福沢諭吉と金玉均が出てくるらしく、読んで見たくなった。安彦さんの漫画、ちょっと苦手なんだけども。
いつ休刊になるのかとハラハラしているので安堵した。
と言ってもゴーマニズムしか読まないんだけど。
ゴーマニズムはSPA!でも再開されたので、こっちは頭山満専門になってしまうのだろうなあ。今回の頭山満漫画は金玉均が暗殺されるエピソード。金玉均は朝鮮の近代化を目指し活動していた政治家だったが政争に破れ、日本に隠遁していた。
金玉均の暗殺計画の情報をキャッチした人が、福沢諭吉に連絡を入れるように頼むも、福沢が変に勘ぐってしまい躊躇。金玉均は暗殺されてしまう。
それに至るエピソードが非常に惨たらしく描かれている。小林よしのりの描く明治時代はすごい陰惨な空気が漂っていて読んでいて怖い。
福沢諭吉と聞いて一番目に思い出す漫画は、彼を差別者として批判していた美味しんぼ。リアルタイムで読んでいて、この漫画なんか変じゃないか?と思いまくっていた時期だったが、当時は家にネットも無かった、そんな時代だったような気がする。今よりもメディアに対してずっと受け身だった。
「新ゴーマニズム宣言」7巻での、金美玲のセリフが好きだ。
「福沢諭吉が台湾に対し『あれは非常に蛮族である』と言いましたよね。あれはどう思いますか?」
「清朝も『あそこは化外の地』と言ったんです。台湾人は元々中国の南の海岸から移民してひたすら農業に励んで知的な向上をしなかった。そんな時代があります。日本が台湾を植民地にして初等教育を徹底的にしたことから知的関心が高まってきたんですよ。それは歴史の事実なんです。歴史には光と影がある。あなた方のように単純なものではない!」
「まんがで読破」シリーズの「脱亜論」も面白かった。
支援していた金玉均が失脚したことで大いに朝鮮に失望し、のちに美味しんぼの雁屋哲に差別者と批判されることになる脱亜論を書き上げるエピソードについて描いている。少々偏執的に福沢を描いているが、これはバランスをとっているのかどうなのか意図が興味深い。作画のデフォルメもなんか好きだ。
「天は人の上に人をつくらず。」という有名な言葉は、雁屋哲もそうだがそれのみが取り上げられがちだ。後に続く、「だけど現実はそうじゃなく、格差が生まれてしまっている。それは勉強をしないからだ。」という意味の言葉の方が重要だと思う。福沢のリアリストっぷりが伝わってくる。
ちなみに1983年に発行された小学館の学習漫画の決定版、「日本の歴史」17巻にも2ページにわたって福沢諭吉の教えが少しズレた表現で紹介されている。現実問題がスルーされ、ひたすら平等推しなのが非常に興味深い。
今回、調べていたら安彦良和の「王道の狗」という漫画にも福沢諭吉と金玉均が出てくるらしく、読んで見たくなった。安彦さんの漫画、ちょっと苦手なんだけども。
2018-09-11 11:32
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